『風と翼:REVIVE』脚本⑩

村の周りを旋回するピックアップトラック。
明智「そこら中ヒトマル式戦車とバックホウでいっぱいだ・・・!
とても村の中には入れないよ。」
翼「信長の目的はわかります・・・」
風間「薬草が生えているあの花畑・・・!」
翼「実は秘密の裏道があるんです。
明智博士、ここで下ろして下さい」
明智「了解。」

車を降りる二人。
翼「いろいろとありがとうございました。」
明智「とんでもない。
あの土から核爆弾作れることを発見しちゃったのに、こんなことしかできなくて申し訳ない。科学者ってそういうものなのよ。」
風間「望月のじいさんたちが心配だ、行こう・・・」
明智「ああ、ちょっと待ったヤングメン。これをあげよう。」
薬品の入ったケースを取り出す明智。
「例の薬の最後のサンプル。もし死んじゃうくらいのケガ人が出たら使ってね。
ただし一人分だよ。」
薬受け取る翼「かたじけないです・・・」
「もしお互い生きて帰れたら、世間に伝えて欲しい。織田信長に逆らった一人の科学者がいたことを・・・そして、私も伝えよう。勇敢な二人の若者がいたことを。ではさようなら。」
走り去るトラック。

せまい獣道をかける翼、それを追うカイト。
翼「はあはあ、あの場所だけは・・・!」
花畑を戦車が蹂躙している。
重機が花畑の土をすくって次々にダンプに乗せていく。
ショックを受ける翼「!!そんな・・・!」

戦車に乗ってご機嫌な長門「は~はは、つぶせつぶせ~!」
風間「またあの野郎だ・・・!」
長門の前に飛び出す翼。
翼「もうやめてこんなこと・・・!」
長門「は~はは!やはり来たか!待っていたぞ!!この前の決着がついてなかったな!今度は全然まとめてかかってきていいぞ、トムとジェリーのように踏み潰してやるから。」
風間「美しい自然をなんだと思っているんだ!」
「黙れ小僧!そういうことを言う奴に限って都会生まれなんだ!
いいなづけも職も失った私は、もう何があってもくじけない!120ミリ砲を喰らえ!!」
主砲をためらわず撃ってくる長門。
「翼さん危ない!」
カイトが翼に飛びかかる。
遠くの茂みが炎に包まれる。
「ひ・・・ひどい・・・」
「よくぞかわした!第二弾装填!」
「あのやろう、自暴自棄だ・・・!」
「私に作戦があります・・・
まだ走れますか?」

翼とカイトが真逆の方向へ逃げていく。
長門「二手に分かれたか・・・しかし戦車はどちらにも攻撃ができる!
愚かなり、風と翼!!」
カイトの方へ猛進してくる戦車。
「は~はは、走れ走れ~!」
砲塔を進行方向の後ろに回して逆方向の翼を狙う長門。
「最近の女の子は国産戦車の射程も知らないのかね!
10キロ先は楽々撃破よ!」
カイトに追いついていく戦車。
翼にロックオンをする長門。
長門「私と諸君の長い戦いもこれまででござる!」
翼「今です!」
カイトがとっさに横に向きを変えて飛ぶ。
戦車は勢い余って、その先の崖を下ってしまう。
機体の向きが変わり上空に放たれる主砲。
長門「あ~れ~!!!」
カイト「やった・・・!」
崖の下に叫ぶ翼「二度とこの村に来るなバカ~~!!」
カイト「・・・・・・。」
我に返る翼「あ、すいません・・・」
微笑むカイト。
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