講習メモ(素朴概念編)

 教育再生会議が贈る伝説の企画…それが教員免許更新講習!!ということでまた行ってきました。これって5コマ30時間も取らないと修了にならないんだけど、スケジュールがバッティングして1コマ取り逃したという・・・返せ、俺の6000円・・・!w

 今回は物理学の講習を選んだんだけど、物理の授業っていうのは力とか現象など目に見えないものを教えるので、学生は自分の主観や個人的経験、テレビCM、漫画などに基づく、誤った認識やストーリー(これを素朴概念という)を構築しがちで、しかもそれに固執する。
 にわかには信じられないが、大学の物理の先生、つまりその道のプロフェッショナルに対して、先生間違ってますよと平気でうそぶく大学生も少なくないという。
 権威を鵜呑みにしないといえば、かっこいいのだが、じゃあ白黒ハッキリつけようと物理を突き詰めて勉強することは当然しないので、結局放置、生半可な知識をツイッターなどに垂れ流すことになり、素人にとっては有害以外の何物でもない。
 本当、やめてくれって感じで、ほいで、自分くらいのレベルが見てもやっぱり間違っているところもあるんだけど、それを指摘しても彼らの自尊心に関わっているから、素直に受け入れないんだよな。で、なんかしばらくしたら時間が解決したのか、平気で意見すり替えてたりするからね。
 そういうのにうんざりしちゃったっていうのはあるよな。文責がないんだよ。でもSNSって発言の履歴が残るから、本当は最もそういうやりとりに注意しなきゃいけない場ではある。
 これは当然自分自身にも言えるから、一時期はSNSで学者さんとかと繋がれて楽しかったんだけど、専門的な話題はもっぱらブログに戻ったな。で、こういう場所のまとまった文章なんて、よほどのもの好きしか読まないから、やっぱり気が楽だっていうのはある。昔はテレビのディレクターさんとか読んでくれたことあったけどね。
 
 さて、以下の、平成教育委員会みたいな問題は、どれも非科学的な思い込みの素朴概念がしゃしゃりでがちな問題なんだけど、注目すべきは正解率で、この正解率は小学生でも、文系大学生でもなく、なんと理工学部の学生の正解率である。
 さらに、あの、日本の理系の最高学府と知られる京都大学においてもパーセンテージはほとんど変わらないという。いやいや、彼らはセンター試験や二次試験で物理をチョイスし、高得点をたたき出しているはずで、嘘だろってにわかに信じられないのだが、もう本当に受験の問題で点数を取るのだけに特化して、根本というか本質は深く考えていないってことなのだろうか。
 でも、これはちょっと安心したよ。高学歴大学生がちょっと身近になったというか。バカはオレだけじゃねえんだ、みたいな。
 これは結局、ヒトという種族に生まれた以上は陥りがちな現象なわけで、勉強ができようができなかろうがみんな同じ人間なんだねっていう。みんなみんな生きているんだ、友だちなんだっていう。

 ということで、現役理系大学生にレッツチャレンジ!※問題は群馬大学理工学部高橋学教授のレジュメによるものです。

参考文献:エドワード・F・レディッシュ著『科学をどう教えるか』、R.D.ナイト著『物理を教える』

Q1:国際宇宙ステーションの中の人や荷物が浮遊している様子はテレビ中継でお馴染みですが、その飛行高度は海面から数100km程度であり(実は大気圏内)、地球の半径6370kmと比べると、地球のすぐ近くを飛んでいることになります。つまり、国際宇宙ステーションの重力と大きさは、地上のそれと大差がないはずです。それなのに、ステーション内の物体が浮遊している理由はなぜでしょう?

 理系大学生の正解率:5%

Q2:二人の力持ちが両側から引っ張ってやっと切れるロープがあります。そのロープの一端を大木にくくりつけ、もう一端を力持ちが引っ張るとすると、ロープを切るのに何人の力持ちが必要でしょうか?

 理系大学生の正解率:60%

Q3:空気を抜いて真空にした室内で、1kgの鉄球、1kgのプラスチック球、1kgの羽毛布団、1gのガラス玉、1gの羽毛を床から1メートルの高さから回転運動しないように注意して同時に落下させます。どの順番で床に到着するでしょうか?そう判断した理由も簡潔に記述してください。

 理系大学生の正解率:60%

Q4:ガラス玉とコルク玉を入れた上で、水を満たし栓をしたペットボトルがあります。このペットボトルを横に倒し、地面と水平方向(※左から右に)にどんどん加速させます。加速している間、コルク玉とガラス玉はペットボトルの中のどの位置に移動するでしょうか?

 理系大学生の正解率:20%

Q5:一つの質量が47gの同一企画のドーナツ型の磁石を2個用意し、N極どうしが向かい合うようになめらかな支柱がついた秤(支柱をつけた状態で0gになるようにセットされてます)に載せたところ、上の磁石が宙に浮いた状態で静止した。この時、秤は何gをさしますか。そう判断した理由も簡潔に記述してください。なお、秤は磁力の影響で狂うことはないとします。

 理系大学生の正解率:60%

Q6:カーリングのストーンにロープをつけて、スケートリンクの氷上の杭につなげて回転運動をさせた。ストーンはしばらく等速円運動をしていたが、途中で突然ロープが切れてしまった。ロープが切れたあとのストーンの運動はどのようになるでしょうか?ストーンの軌跡を書いてください。また、そう判断した理由も簡潔に記述してください。

 理系大学生の正解率:40%

Q7:水平方向に時速10kmの等速度で動いている動く歩道に、Aくんが砲丸を持って乗っている。Aくんは直立不動で手を伸ばし、そっと砲丸を落とした。砲丸はどのように落下しますか。そう判断した理由も簡潔に記述してください。空気抵抗の影響は極めて小さいとします。

 理系大学生の正解率:60%

Q8:同一規格のガスボンベABを用意し、Aにはヘリウムをいれ、Bの中は真空にしました。ふたつのガスボンベをプールに入れるとどちらも水中に沈みました。このガスボンベを水中でも正常に作動する秤(プールのそこに固定されている)の上に載せると、AとBのどちらのガスボンベが重く表示されるでしょうか?そう判断した理由も簡潔に記述してください。

 理系大学生の正解率:35%

Q9:真空に保たれている室内で砲丸を斜め上方向に発射しました。発射装置から放たれ右上向きに上昇中の砲丸と、その後右下向きに下降中の砲丸にはそれぞれどのような力が働きますか?

 理系大学生の正解率:50%

Q10:半径と質量とが等しい、ふたつの金属球があります。二つの金属球はどちらも重心は球の中心ですが、一方は中空(空洞内は真空とする)、もう一方は中心まで均一に金属が詰まっています。この二つの金属球を特別な道具を使わずに正確に区別するにはどうすればいいでしょうか?

 理系大学生の正解率:10%

 慣性モーメントとか知らないとちょっと思いつかないQ10はともかくとして、Q1の正解率が一番低いのがすごい意外。
 自分は6番が理屈では知ってるんだけど、なんとなく素朴概念的に引っかかってしまう。コリオリとかも苦手。
 例えば、ハンマー投げは前にハンマーを飛ばすには室伏は真横で手を離さないとダメじゃんっていうのはわかるんだけど、講習で高橋教授が言ってたように、食べかけのピザのような4分の1が欠けた円を描くと、どうしてもそのまま円周をなぞって物体は回転運動を続けるって考えちゃうんだよね。
 これがピザのひと切れのように、もしくはショートケーキ一個のように、中心角が小さい扇形になると、そうでもなくなるんだよな。つまり、あとちょっとだと書き足したくなるというw
 この心理現象をうまく利用するのが美術とかアートでさ、例えば石膏デッサンとかも迫力出すために、ちょっとだけ支持体(紙面)から石膏像の頭頂部とかをはみ出させるんだよね。
 でも、その欠けた、本来、物理的にはどうやっても見えない部分を、人間ってなんとなしに続きがあるものだと思い込んで、イメージで補完しちゃうんだよね。
 漫画の人物の顔の寄りのコマでも、ぎゃああコイツ首が切断されてる!って読者は思わないもんね。そういう認識の部分と、自然科学の理論が真っ向からぶつかるっていうのが興味深いし、おっかないところでもある。
 自分は何年か前に、実験で実際に見せれば人は納得するとかここで書いた記憶があるんだけど、自体はそう単純なものではなかったのである。そこまでやっても(実際にその目で見せても)、人間というのは自分が見たいものしか見ていない可能性があるから、気をつけろよって叱咤激励されました(^_^;)

※簡単な答え
Q1:実はスカイダイビングと一緒でISSは自由落下しているから。
Q2:1人で切れる。
Q3:質量に差があっても同時に落としているのですべて同時に着地する。
Q4:密度の関係で、ガラス玉が左に、コルク玉が右に動く。
Q5:磁石二つ分の重さの94g。作用反作用の法則。
Q6:ロープが切れた点から円の接線方向に等速直線運動をする。
Q7:慣性が働くのでAくんが放した真下に落下する。
Q8:ヘリウムが入っている方のガスボンベA。
Q9:砲丸自体に推進装置はないので重力のみ。
Q10:二つの金属球を坂で転がす。よく回る方が金属が詰まっている方。

講習メモ(メダカ編)

 安部さんが第一次政権時に打ち出した伝説の企画…それが教員免許更新講習!!ということで行ってきました。
 これでもわたくし、就職活動でメダカの飼育員を本気でやろうとしていたこともあり(※決して観賞魚に詳しいわけではない)、メダカについての講義を選択してきました。

ニコ・ティンバーゲン
トゲウオの信号刺激で知られる動物行動学者だが、彼は自然科学でたびたび起きる(今もツイッターで起きる)論点のずれた不毛な泥仕合に心を痛めていた。そこで自然界の問いに対する答え方には4つの種類があり、これを一緒くたにしてしまうことが原因だと考えた。

①至近要因
致命的に言葉がわかりづらいが、メカニズムの観点からの答え。
ホタルが光る理由は、ルシフェリンというタンパク質が酸化する際に光エネルギーが放出するため。

②究極要因
致命的に言葉がわかりづらいが、役割や利点の観点からの答え。
ホタルが光る理由は、オスとメスが出会うための同種間のコミュニケーション。
この観点が、一般的には最もウケがいいが、マニアを相手にするといろいろめんどくさいことになる。

③発達要因
ややわかりやすいが、発生、学習、獲得など後天的な観点からの答え。
ホタルが光る理由は、卵の時から光り続けているので、生まれた時から持っている。

④系統進化要因
ややわかりやすいが、進化の過程をふまえた先天的な観点からの答え。
ホタルが光る理由は、もともと昼行性の祖先から夜行性のタイプが生まれ、ある時光る形質を獲得したから。

メダカのうろこの観察実験
小学校では5年生で飼育、中学校では2年生でちょっとだけ観察に使用される魚類…メダカ。
中学校では血管を流れる赤血球の様子を調べるために、彼らは生きたままスライドガラスに乗せられるのだが、このたびメダカのプロによる正しい作法が公開されました。

メダカの静止方法
メダカをたもを使って捕獲し、麻酔薬の2‐フェノキシエタノール1500倍希釈溶液が入ったシャーレに放り込む。体力が少ないヒメダカは即寝ちゃうし、たくましいクロメダカも2分ほどで寝る。10分以上放置しちゃうと永眠してしまう。
麻酔薬がない場合は、変温動物のメダカは水温19℃以下で動かなくなるので、氷水で代用できる。
動かなくなったメダカは呼吸ができるように水で濡らしたガーゼやティッシュをえらの上にやさしくかけたあとに、スライドガラスに乗せる。

うろこの採取
うろこは動かなくなったメダカのうろこをピンセットで軽く逆なでするととれる。うろこは年輪状に大きくなるので、一個だけ観察すると指の指紋みたいに見える。
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うろこをいくらかはがした後は、傷がついているので、メチレンブルー溶液で消毒してあげる。ここにいれると、ほどなくしてメダカの意識も回復する。メチレンブルーは熱帯魚屋さんなどでよく売っているが1~2%の食塩水でも代用が効く。

クロメダカとヒメダカ
日本にいる一般的な野生種は広義にはクロメダカという。名前の通り、全体的に黒い。
哺乳類では黒色素胞という黒い色素細胞しか持っていないが、魚類は割とたくさんの色素細胞を持っており、メダカでは黒、黄、白、虹(バルールがなく乱反射できらきらする)の4種類の色素細胞を持っている。
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クロメダカが黒いのは、このうち黒色素胞の数が多いからである。
しかし、クロメダカの一部には黒い色素細胞をあまり持っていない個体がいる。彼らは黄色、オレンジに見えるのでヒメダカという。
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ヒメダカは劣性形質なので、近親交配になりがちで体が弱く、麻酔にも弱ければ、低酸素状態で真っ先にギブアップしてしまう。シャケのように飛び跳ねるクロメダカのたくましさと比較すると、本当にか弱い。
しかし、ヒメダカは色がきれいでレアキャラということから、江戸時代に西日本を中心に大量生産。劣性遺伝子同士をガンガン交配させて観賞魚ブームの一翼を担った。現在みられるヒメダカはこの時の子孫であると考えられている。
また、黄色色素もない個体をシロメダカ、突然変異で青くなった個体はアオメダカと呼ばれ、アオメダカはヨーロッパで愛好されているらしい。

クロメダカの遺伝子解析
クロメダカとヒメダカの体色にかかわる遺伝子(slc45a2)を比較する実験。
両者の尾びれを切断し三万円の専用のキットで採取したDNA1マイクロリットルをプラスチックのチューブに入れて、そこにさらにPCR反応液19マイクロリットルを加える。
このチューブを電動のバイブレーターで軽く撹拌、さらに遠心分離機で液をすべてチューブの底に落とす。
これをPCR用のサーマルサイクラーに入れて、95℃(3分)→95℃(30秒)→65℃(15秒)→72℃(15秒)→72℃(5分)の温度変化を35サイクル行う。
こうして特定の塩基配列のみ増幅されたDNAに蛍光色素を加え、1%アガロースゲルのスロットにクロメダカ(ただし遺伝子型は純系ホモ)、ヒメダカのDNAをマイクロピペッターで入れて、電気泳動を行う。
電気泳動では、塩基対=ベースペア(bp)の小さいDNAから順にゲルの中をたくさん泳いでいくので、これを踏まえると、ヒメダカの体色原因遺伝子は786bpで、クロメダカのそれ(910bp)よりも短いことがわかる。
よって、その分だけ黒色の色素を作る物質が働くコードの領域が狭いことになり、ヒメダカはクロメダカよりも黒くなりにくいことが遺伝子の面からもわかる。

PCR
ポリメラーゼ連鎖法。高温で働く酵素と、DNAは高温だとほどけるという性質、そしてDNAはチェーンが一本だけあれば、もう片方の塩基配列は確定するという塩基対ルールを利用することにより、温度のアップダウンのサイクルを与えるだけで、任意の塩基配列だけを大量にコピーすることができる。シータス社のサーファー、キャリー・マリスが考案。

反応液の内訳は以下のとおり。
TaKaRa Taq HS:DNAを増やすための酵素。高温で働く。
10× PCR Buffer:反応調整剤。
dNTP Mixture:材料。たとえるならコピー紙。
滅菌蒸留水:汚染対策。
プライマーForward&Reverse:複製エリアの指定をする。任意の配列を両端から攻める。
今回使ったプライマーは
Fが「5-GGA GCA GCM TCT GTG AGA ACA-3」
Rが「5-GGT CCT CTG ACA GCA GGG TC-3」

体色変化のメカニズム
クロメダカはカメレオンのように周りの風景の色に合わせて体色を白っぽくしたり黒っぽくすることができる。しかもけっこう早くて1~2分で色が変わる。
例えば、白いカップと黒いカップにそれぞれクロメダカを一匹ずつ入れて、3分ほど経ったら、その二匹を同じ水槽に戻すと色の変化が一目瞭然となる。
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これは生理的な現象で、背中から受ける光の強さと、下から跳ね返る反射光の強さのギャップが大きいほど、メダカは周囲の景色は黒いと判断し、色を暗くする。
至近要因的に言うならば、反射光のギャップが大きいと交感神経が抑制され、ノルアドレナリンの分泌が止まり、また別ルートで脳下垂体から黒色素胞刺激ホルモンが出て、色素の拡散(黒ブチが広がる)が起こる。
反射光のギャップが小さいとこれの真逆のメカニズムで、色素の凝集(黒ブチが小さくなる)が起こる。また、この際にカリウムイオンが交感神経を刺激し、ノルアドレナリンの分泌を促すため、黒色素胞を持つうろこのサンプルにカリウムイオン溶液をスポイトで滴下しても、同じ現象が起こる。ただちょっと反応は鈍い。

カウンターシェーディング
魚は背中の色が暗く、おなかの色が白っぽいこと。捕食者の目を紛らわすための工夫。
上からは暗いほうが見づらいし、下からは白いほうが太陽の光に紛れてこれまた見づらい。
このカラーリングが本当に自然選択に効果があるのか、ある研究者がプールにカラフルなグッピーと地味なグッピーを入れてどっちが生き残るか、マイティグッピーバトルロイヤルをしたことがあるらしいが、貪欲なサギによってあっという間にどちらも全滅したらしい。水曜日のダウンタウンVTR的なオチである。

国語科教育法覚え書き③

 ワン・モア・ソウセキ。

夏目漱石『こころ』の授業計画

学年:高校2年
時数:4時間

作者の紹介
明治~大正時代の作家。本名は夏目金之助。
金之助は、母親が年をとってから生んだ子で、それが原因か、幼い頃に里子に出されてしまう。しかし、里親の夫婦仲は悪く、結局孤独な幼年期を過ごす。
学生時代は、とにかく成績優秀で、特に英語の成績は並外れたものがあったらしいが、神経が細かったのか、たびたび神経衰弱に悩まされていた。
また大人になって結婚した妻もヒステリー持ちで、人生に対する厭世感をさらに強めていった。漱石の作品は時にユーモアがあるが、それは漱石が現実に踏みとどまって生きるために切実に必要なものであったのである。

漱石の作家人生は4期に分けられる。※
第一期は、『吾輩は猫である』を書いた明治38年から、朝日新聞社に入社する明治40年まで。ニヒルな現実的傾向と、詩情的なロマン的傾向が表裏をなしている。

第二期は、朝日新聞社に入社して『虞美人草』を発表してから、『門』を書いた明治43年まで。恋愛を主要テーマにしている。

第三期は、修善寺の大患が癒えて、『彼岸過迄』から『こころ』を書いた大正3年まで。一作ごとに現実を深く凝視し、生と死の関連から人間探求に深く食入り、心理的傾向を帯びるようになった。

第四期は、『硝子戸の中』から『明暗』を書いて没するまでの晩年である。自己を越えた普遍的な世界を望んだ。その可能性を信じたればこそ、漱石は執拗に自己に固執し、自我の可能性の極限にまで登ろうとしたのである。

※参考文献:筑摩書房編『名指導書で読むなつかしの高校国語』

1時限め
めあて:一通り音読ができるように、漢字や語句の下調べをする。

まずは本文に段落番号をつけさせ、漢字の読み書きと語句の意味を確認し、一通り音読できるようにする。
・厭世:この世を嫌なものだと思うこと。
・平生(へいぜい)。読みに注意。いつもという意味。
・咀嚼:噛み砕くこと。
・悄然:しょげているさま。
・彷徨:あてもなくさまようこと。
・外套:コートなどの防寒着のこと。
・煩悶(はんもん):悩み悶えること。
・懊悩(おうのう):悩み悶えること。
・拘泥:ひとつのことにこだわること。
・曠野(こうや):広野のこと。

教師が本文を一度音読し、生徒に分からない漢字や語句をチェックさせる。
授業で取り上げなかったものについては、残り時間、もしくは宿題で辞書などを使って調べる。
内容そのものについては2時限め以降に譲る。

2時限め
めあて:物語のあらすじを理解する。

第三部の一部分とは言え、テキストの量はかなり多いので、いくつかの設問に答えさせながら、本文の大まかなあらすじを読み取らせ、まとめさせる。
一般的な小説の授業では、登場人物の心情を的確に読み取ることが目標とされるが、それは最終的にはアンビバレントに否定されなければならない。なぜならば、優れた文学作品とは、多面的かつ重層的な解釈を可能にするからである。
特に、タイトルでわかるように、この作品の主題は人間の「こころ」である。本来心というのは「この時点ではこう思っていた」と明確に分かるようなスタティックなものではなく、常にうつろいゆく流動的でダイナミックなものである。
よって、登場人物の心情については教師が特定の見解を誘導することがないように留意し、本時では、客観的な状況、場面についての問いかけを中心に授業を進めていきたい。

3時限め
めあて:キャラクターの人物像を探る。

登場人物の設定を履歴書(ワークシート)にまとめ、漱石がどういった人物像をイメージしてキャラクターを構築したのかを追体験する。

「わたくし(先生)」
・新潟県出身の金持ち。それなりの教育を受け一通りのモラルもある。

・20歳にならない時分に両親を病気で亡くし、人生を他人事のように客観視するニヒルな癖がついた。
・自分の財産を管理していた叔父に騙され、いよいよ人間を信じられなくなる。

・倫理的な理由だけではないだろうが、困窮する友人のKに住む場所を提供してやる。でも、相手にもプライドがあるだろうし、ひざまづいたとはいえ、ここら辺は審議がつくところだろう。

・今まで自分を裏切り騙してきた人物と同様に、Kを欺きお嬢さんと結婚してしまう。
自分自身が築いた、もしくは思い込んでいた誠実なキャラを失いたくなかったのか、Kの自殺の真相について奥さんに打ち明けられず、ひとり罪悪感に苛まれることになる。

・天皇の崩御と乃木大将の死をきっかけに「明治の精神とともに死ぬ」と最後までカッコつけて自殺する。個人的な葛藤だったはずなのに、前近代的な国家や時代、歴史といったものと殉死するという結末は、作者の皮肉が効いているようにも解釈できるが、読んだ人の受け取り方によるだろう。

相棒のKについても、こんな感じで履歴書を作成する。
おおむね、どちらも純粋で傷つきやすい近代的な自我をもつ若者であることがわかる。彼らはトラディショナルな歴史や慣習に自分の判断を丸投げすることができない悲しき個人主義者である。
ただし、Kいついては、先生の遺書でしか言及されていないので、先生というレイヤーを通した存在であるということは留意しなければならない。

4時限め
めあて:作品について主体的に考察する。

3時限めに作成した履歴書を参考し、「なぜKとわたくしは自殺したのか」「二人の自殺にはどんな共通点、もしくは相違点があるのか」をテーマに議論し、班ごとに意見をまとめて発表する。
また、「作者の夏目漱石がこの作品で最も伝えたかったことは何か」もしくは「無意識的に作品に表出している作者の観念とは何か」について言及させても良いだろう。

国語学概論覚え書き②

 お疲れ様です。いや~イングリッシュの試験なんとか乗り切った~!『スパイダーマン』も観た~!!ドイツ料理食べた~!!!
 しかし、ドイツのカツレツ(クラシック・シュニッツェル)はなんであんな甘いブルーベリージャムをつけて食べるのだろうか・・・まったくレーツェルだぜ(ドイツ語使ってみたかった)。
 あと、『スパイダーマン』は、実は初めて見たんだけど、設定的に『キックアス』っぽい感じなのかなって思ったら、作風は藤子Fのパーマンっぽかった。ちびっ子も安心して見れます。でも、日本の中学生くらいってこういう健全なやつよりも、もっとエロくてグロいやつを背伸びして観たがるよな。中二病、愚かなり。
 あと、これはマーベルに限ったことなのかもしれないけど、こういう子どもが主人公の場合はローカルな範疇で決着つけさせるんだね。セカイ系にしないのがえらいよ。一応、マーベルって社会派だもんな。セカイ系は社会という中間項がないからな。
 実際セカイ系しか書けない奴は、資本家に搾取され怒れる鉄くず屋さんをヒーローの最大の敵にする発想ができないよな。
 マーベルは、レッドスカル様とかロキとかウルトロンといった僅かな例外を除いて、悪役を立たせるのがあまりうまくなかったんだけど、今回は悪役も世界観のスケールに合わせたことですごいうまいこと描けてるよ。変に風呂敷を大きくすればいいってもんじゃないんだよね。

 スーツを着ないとダメなら、スーツを着る資格はない。…全く父親みたいだ!

参考文献:伊坂淳一著『ここからはじまる日本語学』

連用修飾語
用言(述語になる語。動詞・形容詞・形容動詞)を修飾する語。副詞とも呼ばれる。
副詞は通常、三つに分けられる。

①状態副詞
述語の状態、結果、様子、数量、頻度を修飾する。
こなごなに、うっかり、ことごとく、ときどき、など。

②程度副詞
「多い」など程度性を有する形容詞、形容動詞を「かなり」などと修飾する。
また、「ちょっと眠る」「もっと食べたい」など、動きを表す動詞を、その程度の大きさとして修飾することもある。
ほかには、かなり、少し、ずっと、すごく、など。

③陳述副詞
熟語の意味内容に限定して規定せず、文全体に対する話し手の主観的判断のあり方を修飾するため、文副詞、主観副詞とも呼ばれる。きっと、ひょっとしたら、たぶん、あいにく、など。

連体修飾節
体言(名詞・代名詞のこと)を修飾する文節。

①関係節
「“春子が私たちに語ってくれた”話は、身の毛のよだつものだった。」の“春子が私たちに語ってくれた”の部分。
被修飾名詞(ここでは「話」)を修飾し、この被修飾名詞と連体修飾節の部分を組み合わせて完全な文に復元することができる。
例文で言うならば「春子が話を私たちに語ってくれた」となる。
英語では関係代名詞以下の部分。
「“太郎が昔よく歩いていた”道」(→太郎がその道を昔よく歩いていた)や「“次郎が大学に入学した”日」(→次郎がその日大学に入学した)など。

②限定節
「“夏子が物の怪に出会った”話は、一晩で広まった。」の“夏子が物の怪に出会った”の部分。
ぱっと見た感じ、これも「話」を修飾し、関係節と区別がつかないが、被修飾名詞と連体修飾節の部分を組み合わせるだけでは完全な文が作れない。
例文で言うならば、“夏子が物の怪に出会った”の中に、被修飾名詞の「話」を組み込むことができない。
「“源頼朝が鎌倉幕府を開いた”事実」や「“人の頼みを断れない”性格」など。

限定節は、被修飾名詞の前に「という」「というような」をくっつけることができ、こういった場合は同格節(連体修飾節と被修飾名詞が同格)と呼ばれる。
「“源頼朝が鎌倉幕府を開いた”というような事実」

③名詞節
「“秋子が不思議な体験をした”のは去年の今頃だ。」の“秋子が不思議な体験をした”の部分。連体修飾節が「の」や「こと」といった形式名詞の前に来るタイプ。
これにより連体修飾節が、名詞的な機能を果たしている。

以上の、連用修飾語と連体修飾節を、森鴎外の『高瀬舟』から探し出してみる。

 しばらくして、庄兵衛はこらえ切れなくなって呼びかけた。「喜助。お前何を思っているのか。」
「はい」と言ってあたりを見回した喜助は、何事をかお役人に見とがめられたのではないかと気づかうらしく、居ずまいを直して庄兵衛の気色けしきを伺った。
 庄兵衛は自分が突然問いを発した動機を明かして、役目を離れた応対を求める言いわけをしなくてはならぬように感じた。そこでこう言った。「いや。別にわけがあって聞いたのではない。実はな、おれはさっきからお前の島へゆく心持ちが聞いてみたかったのだ。おれはこれまでこの舟でおおぜいの人を島へ送った。それは随分いろいろな身の上の人だったが、どれもどれも島へゆくのを悲しがって、見送りに来て、いっしょに舟に乗る親類のものと、夜どおし泣くにきまっていた。それにお前の様子を見れば、どうも島へゆくのを苦にしてはいないようだ。いったいお前はどう思っているのだい。」

(中略)

 庄兵衛は「うん、そうかい」とは言ったが、聞く事ごとにあまり意表に出たので、これもしばらく何も言うことができずに、考え込んで黙っていた。
 庄兵衛はかれこれ初老に手の届く年になっていて、もう女房に子供を四人生ませている。それに老母が生きているので、家は七人暮らしである。平生人には吝嗇りんしょくと言われるほどの、倹約な生活をしていて、衣類は自分が役目のために着るもののほか、寝巻しかこしらえぬくらいにしている。しかし不幸な事には、妻をいい身代しんだいの商人の家から迎えた。そこで女房は夫のもらう扶持米ふちまいで暮らしを立ててゆこうとする善意はあるが、ゆたかな家にかわいがられて育った癖があるので、夫が満足するほど手元を引き締めて暮らしてゆくことができない。ややもすれば月末になって勘定が足りなくなる。すると女房が内証で里から金を持って来て帳尻ちょうじりを合わせる。それは夫が借財というものを毛虫のようにきらうからである。そういう事は所詮しょせん夫に知れずにはいない。庄兵衛は五節句だと言っては、里方さとかたから物をもらい、子供の七五三の祝いだと言っては、里方から子供に衣類をもらうのでさえ、心苦しく思っているのだから、暮らしの穴をうめてもらったのに気がついては、いい顔はしない。格別平和を破るような事のない羽田の家に、おりおり波風の起こるのは、これが原因である。

連用修飾語
①状態副詞
“しばらく”何も言うことができずに
言うことができないという状況が続いた時間の長さを修飾している。

随分“いろいろな”身の上の人
その人の身の上の数量を修飾しているので状態副詞。

“かれこれ”初老に手の届く年
かれこれは、そろそろ、だいたいという意味。

“もう”女房に子どもを四人も産ませている。
すでにという意味。

②程度副詞
“随分”いろいろな身の上の人
いろいろな身の上の程度を「随分」が修飾している。

③陳述副詞
“どうも”島へ行くのを苦にしてはいないようだ。
話し手の庄兵衛が、島流しにされるのに落ち着いている喜助の様子を見て感じた主観なので、陳述副詞。

“ややもすれば”月末になって勘定が足りなくなる。
そういう状況になりやすいという意味だが、これは客観的な事実というよりは、話し手の主観が入っているので、陳述副詞。

連体修飾節
①関係節
“あたりを見回した”喜助(→あたりを喜助は見回した)
“一緒に舟に乗る”親類(→一緒に親類が舟に乗る)
被修飾名詞と連体修飾節の部分を組み合わせて完全な文に復元することができる。

②限定節
“自分が突然問いを発した”動機
“お前の島へ行く”気持ち
被修飾名詞と、連体修飾節の部分を組み合わせて完全な文が作れない。

③名詞節
“どうも島へ行く”のを苦にしてはいないようだ。
“里方から子どもに衣類をもらう”のでさえ
連体修飾節が形式名詞の「の」前に置かれ、体言としての機能を果たしている。

国語学概論覚え書き①

 お盆ホリデー中にどんどん行きます。こういう純粋な言語学的な分野って苦手意識あるんだけど、この単位に関してはちょっと面白いな。テキストの作者がオタクかしらないけど、AKBとか、ももクロとか、はじめの一歩とか、会長はメイド様!とかサブカルネタが多いしね。知らんわ、そんな少女漫画w

参考文献:伊坂淳一著『ここからはじまる日本語学』

語義
類義語に限らず、語の意味である語義を単独で捉えるのは簡単な作業ではない。
そこで語義をとらえるための手段として,類義語相互を比較するという方法がよくとられる。しかし国語辞書の説明から違いを明確にすることはできない。
2語以上を比較する目的は、両語の使い分けの条件を発見することにある。そこで、それらの語を共通の文脈の中に置いた場合に、正しい文として許容できるか、できないかを、母語話者の内省によって判断するのである。

ニギルとツカムの違い
どちらも「物を手に持つ」という意味の言葉で、辞書で調べると、「握る」とは「物をつかむこと」で、「掴む」とは「物を握ること」というトートロジーになってしまっている。
そこで前述の手法を用いて微妙なニュアンスの違いを明確化してみる。

対象物の違い
○棒を握る ○棒を掴む
×クワガタを握る ○クワガタを掴む


棒は「握る」でも「掴む」でもどちらも違和感がないが、これがクワガタになると「握る」ではクワガタが死んじゃう感じがする。
「握る」と「掴む」では掴む方が力が強い印象がある。握り寿司はあるが掴み寿司はないし、溺れる者は藁をも掴み、藁をも握らない。

また、対象が動いていると、握るよりも掴むを使う印象がある。
「腕を掴んで取り押さえる」のように、「掴む」には、動いている対象物を静止させるニュアンスがあるのかもしれない。

○ペンを握る ×ペンを掴む
×布団を握って持ち上げる ○布団を掴んで持ち上げる


対象物が小さい場合は握る、手に収まらないほど大きい場合は掴むを使う傾向がある。

助詞の違い
○箸を握る ×箸を掴む
×箸で握る ○箸で掴む


箸を手段とする場合は「掴む」、目的とする場合は対象物が小さいので「握る」となるらしい。

慣用句
○手に汗握る ×手に汗掴む
×チャンスを握る ○チャンスを掴む


手に汗~に関しては心理状態を表す言葉だが、対象物の大きさも関係してそうである(汗は手に収まらないほど大きくはない)。
また、箸の例でわかるように、「掴む」は手段の意味合いが強いので、手に汗~は、心理状態であって、汗を手に入れるための言葉ではないので「掴む」は不適当なのだろう。
その一方、チャンスは手に入れたいわけで「掴む」のである。

マワルとメグルの違い
どちらも「円環・円周運動をする」という言葉である。

助詞の違い
○全国をまわる ○全国をめぐる
○車輪がまわる ×車輪がめぐる


対象物の周囲を動く場合は「まわる」も「めぐる」もどちらでも使えるが、対象物自身が物理的に回転する場合は「まわる」に限定される。
また、対象物の周囲を動く場合も、「商店街の店を食べ歩きで回る」と「戦国時代が好きなので休日は城巡りをします」のように、前者よりも後者のほうが計画的に目的地を回っていくイメージがある。

対象物の違い
○季節がまわる ○季節がめぐる
○時がまわる ○時がめぐる


対象物自身が回転する場合も、主語が季節や時間になるとその限りではないようだ。季節や時間は物体ではないので物理的に回転しないからである。
しかし、時間に関しては「まわる」と「めぐる」は言葉の意味が若干違う。前者は時計の針が回るから転じて「時間が過ぎる」というニュアンスがあり、後者は季節同様「時間が一周して戻ってくる」というニュアンスがあるのである。
また、「めぐる」は漢字で「巡る」と書き、この漢字には「回数」という意味があるので、「まわる」に加えて「何度も繰り返す」というニュアンスもある。
「堂々巡り」とは言うが、「堂々まわり」とは言わないのもそのためである。

タスとクワエルの違い
どちらも「付け加える」という意味である。

対象物の違い
○文章を書き足す ○文章を書き加える
○文章を継ぎ足す ×文章を継ぎ加える


上は「足す」でも「加える」でもどちらも違和感はないが、下の「継ぎ加える」はあまり使わない。「加える」が単純に量を増やすという印象に対して、「足す」はもともとあったものに違和感なく組み合わせる印象がある。

○味が薄いので醤油を足す ○味が薄いので醤油を加える

この例を見ると、「足す」には不足分を補充するといったイメージ、「加える」にはもとある量をさらに増やす拡充のイメージがありそうだ。

×新メンバーを足す ○新メンバーを加える

対象が人になると、やはり不足分を補充したという印象がある「足す」はちょっと失礼なので使わないのかもしれない。

○用を足す ×用を加える

用を足すとは用事をすますことだが、その用事をしなくてはいけない不足的な状態を補うという意味で、「足す」が用いられる。
そのニュアンスがない「加える」では、用事の数がさらに増加する印象になってしまう。

助詞の違い
◎リンゴとハチミツを足す ○リンゴとハチミツを加える

助詞の「と」をつかうと、組み合わされるものの関係性が対等になるらしい。
「リンゴとハチミツを加える」では、別のもの、例えばカレーに「リンゴとハチミツ」を加えるという意味に限定されるが、「リンゴとハチミツを足す」では、別のものに「リンゴとハチミツ」を足す以外に、単純に「リンゴ+ハチミツ」の合体という意味にも取れる。
この場合において、「足す」の方が「加える」に対して広い意味を持っていることがわかる。
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