イカの解剖覚え書き

スルメイカの解剖(20分ほど)
鮮魚コーナーで買ってきたスルメイカを解剖ばさみをつかって解剖していく。

・脚の数や口の位置を確認する。

・脚の数は10本で、内2本は長く触腕と呼ばれている。ここについている吸盤は固く丈夫で指に吸い付く。これで小魚などの獲物を捕獲する。

・ねじり鉢巻のタコのキャラなどで一般的に口だと思われている部分はろうとで、ここから水をジェット噴射して泳ぐ。

・本当の口は脚の中にあり、硬いくちばし状になっている。これはカラストンビと呼ばれている。

・またイカの耳は飛行機の水平翼のようになっている。

・目は脊椎動物と同じカメラ眼で、網膜やレンズ、まぶたがある。

・レンズがしっかりしているので、取り外して虫眼鏡的に使ってみる。

外套膜(よくイカ焼きで食べる部分)の中心からハサミを入れて縦に切り開いていく。

・両側にえらがあることを確認する。

・頭側には巨大な肝臓と、墨汁のう、そして直腸と肛門(ろうとのすぐ近く)がある。

・ボタンとボタン穴はイカの頭と胴体をつなぐ役割をする。イカは胴体と頭の隙間から海水を吸入するので、ボタンがないとちぎれてしまう可能性がある。

・イカの血管は胴体の奥にあり両えらにつながっているが、その血液は透明である。ここに過酸化水素水をかけると血液は酸素を含んで青く変化する。このことからイカは、昆虫類と同様に銅を核とするヘモシアニンで酸素を送っていることがわかる。

・口から食紅をスポイトで吸わせると、胴体先端の胃が赤く染まる。そのあとUターンして直腸、肛門と食紅が流れていく。ろうとのすぐ上が肛門っていう・・・顔にウンチがつかないのだろうか。

・また胃を切り開き食べたものがあるかを確認する。

・次に頭と胴体を切り離したあと、胴体にくっついた内臓を切り離す。

・正中線に沿って背骨のような硬い痕跡器官(軟甲)があることを確認する。

 感想として総じて臭い。匂いが一日中取れないので、素手での実行には覚悟が必要である。ただ、かなりさばき易いのでメスを使わずにできるのは嬉しい。
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