『風と翼:REVIVE』制作裏話

少年マガジン用の読み切りを公開した勢いで一気呵成に三日ほどで仕上げちゃった脚本。
とはいえ、もう何年も前に、それこそ大学生の時にほとんど作ってあったんだけど、これは絶対にマンガにするのは大変だってことで長いこと封印となり、ついに10年ぶりに復活を果たしました。

しかし、10年ってすごいよね。

最後に『80日間宇宙一周』の完結編の脚本を書いた後は通信大学にハマっちゃって、ずっと新作は書いてなかったからね。
自分の人生でここまでのブランクは初めてで、もう新しいお話書けないんじゃないかって不安ではあったけど、昔の脚本を仕上げることくらいはできたな。
思えば一作目から『風と翼』って勢い任せな作風で、あまり制約がなかったから、けっこう好き勝手やれたというか。
ただ、前作は忍者のマンガというわりには、潜入とかがなかったので、それはやってみたくて、中盤かなりを尺を割いてしまった。忍者の醍醐味的なところあるしね。メタル・ギアというか。メタル・ユーキというか。
まあ、ビルの最上部が上野みたくなっているのは完全に私の悪のりだけどね。タワーリング・インフェルノ起きたら大変だぞっていう。

あとは、自分のマンガには珍しくバトルが多い。すごい少年マンガ。
主要人物がみんな運動できるからね。知能派なのがみんな敵側(=大人)に行って、この対比構造ってジュブナイル的な作品にはありがちなんだけど、まあまあ盛り上がるね。少年少女よりもバカな大人も数人いたけど・・・
で、このマンガってなんかイメージが夏っぽいんだよね。ソニックブレイドは明らかに冬だけど。で、なんか夏休みこどもスペシャル的な感じがするから、今年の夏休み、このマンガのネームを作るのもいいよなって。

それでは10年ぶりに復活した方々をご紹介。

風間カイト
あいかわらずいいやつ。翼さんともうちゃんとおつきあいしてくれ。
そういや、今回は変化球は使わなかったな。やはり野球(=親のメタファ-)との決別なのか。

百地翼
思いのほか家庭環境が複雑だった。
今回はカイト以上に戦う。もう、前作のラストで実力がすごいのを見せちゃったから、続編ではいきなりトップギアが出せるんだよね。

望月金吾
今回はちょっとかっこいい。おならが出せなくなったからなのだろうか。
ハゲ-屁=ダンディ。

望月千代女
実在した可能性がある唯一のくのいち。
百道丹波の奥さん(=翼のお母さん)と思わせるミスリードが欲しかったために登場。
しかし、陰陽道を使うけど、女性の陰陽師っていないんだよね。
まあ陰陽師自体、暦を作成する役人で、ウィザード的なことはやってなかったらしいけど。

長門守
わりと好きなキャラ。なんだかんだでたくましいと思う。このタイプは。

織田信長
前作ではわずか数コマのカメオ出演だったけど、今回は天魔王ぶりを堂々発揮。
80日のピカール博士並みの謀略家。
彼の野望だけは昨今の米朝首脳会談を受けて新しく練り直した。本当に核なき世界は来るのでしょうか。どんどん増えている気がするけど。

丹羽長秀
前の脚本と変更なし。
このキャスティングをした数年後、本当に三谷幸喜さんが『清洲会議』で丹羽長秀に小日向さんをキャスティングしてて、そのシンクロに感動した。三谷さんっぽい配役を考えたんだよ。

柴田勝家
同じく変更なし。丹羽といいコンビだった。

明智博士
故・伊藤俊人さんをどうしても出したくて。あの人の超ファンでした。
実は亡くなるひと月ほど前に渋谷で見かけたことがある。携帯電話中で忙しかったからサインはもらわなかったんだけど。早すぎたよね。

北条氏政
前作に一コマだけ登場している。実は小田原一帯を支配していた戦国武将の名門。
この作品では見る影もない。

北畠信雄
モデルは妻夫木くんじゃなくて、金田明夫さん。『王様のレストラン』の第1話の嫌な感じの客をイメージ。シャンベルタンを持ってこい!

百道丹波
結局伊賀忍者は天正伊賀の乱で織田信長に滅ぼされちゃうから、その史実はベースにしたかったので、悲しい結末となった。
ただ、この4年くらい後に、伊賀忍者を滅ぼした信長も本能寺の変で自害してしまう。つまり、明智光秀の謀反情報も忍者を使えばわかったんじゃないかという、皮肉な最期なんだね。
復活させちゃいけないものを復活させようとして罰が当たるのは『80日間宇宙一周クリムゾンウィング』でもやったんだけど、こういう『ジュラシック・パーク』みたいなプロット好きなんだよね。どっちかというとフランケンシュタインか。
愛って難しいよね。当事者以外は理解できないようなところあるし。
ただし、奥さんへの愛の何割かを実の娘に注いであげたら、こんなことにはならなかったよねっていう、マロさんが言うとおり家族の話なんだ。

ちなみに本編よりも悩んだのが、続編のサブタイトルで、ずっと『風と翼2(仮)』だったんだけど、2にしちゃ、1よりもずっと長いなってことで、学園モノからはじまるから『風と翼~青雲立志編~』とか、自分が好きな忍者アニメのミュータントタートルズから『風と翼:影シャドウズ』とか、いろいろ考えたんだけど、なにしろこのマンガ、10年ぶりの続編ってことで、リバイバルってことで、このサブタイトルに最後の最後に変更&決定しました。
お楽しみただけたでしょうか。感想お持ちしております。
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