地球温暖化について

 気象学の先生にいろいろ教えてもらったことをまとめます。

 まず地球が現在のように温暖になると・・・
①北極が大きく温度が上がる。
②海よりも大陸の方が上がる割合が高い。
③北極海が一番上がっている。
④グリーンランドは上がらない。
⑤冬ではモンゴルが近年最も温度が上がっている。
等のことが分かります。要約すれば、地球温暖化と言っても、その温度の上昇には地域によって大きく差があり、むらがあるという事です。

 なぜ北極海が、温度上昇の幅が大きいのかと言うと、北極の気温と海水温の差が激しいからだと言えます。北極の気温は約マイナス40度と言います。一方海水温はマイナス4度で、その温度差はなんと35度以上。
 熱力学的に、温度差のある二つの系が隣り合っていると、熱的平衡状態に向かうので、一般的に考えて、大気の冷たさを海水がうけ水温は下がり、海水の熱を大気が受けて気温は上昇するはずです。熱湯と冷水を混ぜたときを想像すれば分かりやすいです。
 しかし北極海には、海と大気の間に氷が浮いています。海氷はその内部に熱を伝えにくい空気をたくさん含んでいるので、海の熱を大気に伝えるのを阻害しており、35度の温度差を維持しているという事です。(この空気の蓄熱や断熱を利用して生きているのがホッキョクグマです。)
 また氷は色が白いので、光をほとんど反射してしまうというのも大きいみたいです。
 結論として北極海の温度上昇の大きな原因は、温暖化により、海氷が溶けていることだと言えます。

 次に地球温暖化の大スター、二酸化炭素について。なんか二酸化炭素が急激に増えているイメージがありますが、そもそも二酸化炭素ってその絶対数がとんでもなく少ない。
 現在の大気の水、水蒸気以外(変動が大きすぎて確定できないらしいです)の組成を調べると、ほとんどが窒素で78%、次に酸素で20.9%、不活性ガスのアルゴンが0.93%、二酸化炭素は大気中のたった0.0345%しかありません。
 ちなみに大気組成元素四天王のうち、反応性が高いのは酸素だけ。これは生命が作っているだけあって、大気組成元素の異色作なのでしょう。
 五位以下はネオン、ヘリウム(共にアルゴンと同じ不活性な希ガス)、二酸化炭素の20倍も温室効果があるメタンとなります。

 私の好きな地球の歴史を見れば、史上最も二酸化炭素濃度が高かったのは、デボン紀後期から石炭紀前期にかけての濃度0.3%です。
 こういった大気中の二酸化炭素量が大きく増えている時代は、必ず大規模な火山活動が起こり、溶岩が噴出、大量絶滅が起きています。
 なんにせよ二酸化炭素の増減は人間が存在する以前から、今以上に大規模に変動しているという事です。億年スケールで見れば、ジュラ紀あたりから急激に大気中の二酸化炭素は減少し、今なお落ち続けています。
 さらに万年スケールでも氷河期が一万年ほど前に終わり、二酸化炭素の増加に伴う、気温の急激な上昇がみられますが、重要なのは一万年前から二酸化炭素は急激に増えているという事実です。どう考えてもこの時代に、人間がガンガンエネルギー資源の無駄遣いをやっていたはずもなく、二酸化炭素の大規模な増減は、実は人間の活動とはあまり関係がないんじゃないか、私はそう考えています。
 実際「ミランコビッチの仮説」は、「二酸化炭素が増えたことで、地球が温暖化した」と考えるよりも、「気温がまず変化して、二酸化炭素が増えた」としています。実際人間の活動の影響がほとんどない、ハワイのマウナロアや、南極の気温の周期を調べてみると、二酸化炭素量の収支決算に、植物の光合成(もちろん植物は、気温が暖かい時期にたくさん活動します)が大きく関わっていることも見て取れます。ただハワイのマウナロアでも平均気温は徐々に上がっている。
 また、このような気温の周期的な変動は、地球の自転等の天文的振る舞いによるもので、太陽の日射量が周期的に変動しているからだとミランコビッチ仮説は複雑な数理モデルを使って考えています。

 統計学と言うか、数字の恐ろしいところは、グラフのどの部分をクローズアップして見せるかで、受ける印象が大きく変わるという事です。
 億年スケールのグラフで見れば、急激に減少している二酸化炭素の量も、現代の部分に思いっきり寄っていって200年スケールで見ると、確かに産業革命以降、二酸化炭素は増えてはいます。しかしその増加量は億年、万年スケールでみればごく微小なものではあります。
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