『80日間宇宙一周 From Earth with Love』脚本⑥

バーのダンスホールで踊るミグとイワン
イワン「よくキミの屋敷でこうしてふたりっきりで踊ったな・・・」
ミグ「はい・・・あの時は背伸びしてましたけどね・・・」
イワン「はは・・・」
ミグの顔に、顔を近づけるイワン
驚くミグ
イワン「でも今は立派なレディだ・・・」
ミグ「ウェイドさん・・・」
イワン「イワンでいい・・・」
ミグを抱きしめるイワン
イワンの胸に顔をうずめるミグ「10年間・・・ずっと・・・ずっと待っていたのに・・・」
イワン「・・・・・・。」

抱き合う二人に近づく男
男「ちょっとお取り込み中悪いんだがな」
イワン「うん、ホント迷惑・・・」
ほかの客に見えないようにイワンの背中に銃を突きつける男
男「ダンスのあとはカジノで遊んでいかないか?」



火星マフィアの大物ルチアーノ・ロッソが取り仕切るカジノ
ホールの奥のVIPルームに連れてかれる二人。
部屋の奥にボスのロッソが座っている。
ロッソは大柄な男で、顔に大きな傷跡がある。
ロッソ「ようウェイド、我がカジノへようこそ。久しぶりだな。」
イワン「こんばんはロッソさん・・・今夜のレースの方はリンドバーグで決まりだろ。
胴元としてはおもしろくないだろうな」
ロッソ「わからんぞ・・・
さて美しい女性と一緒のところ悪いんだがな・・・
お前さんが何で呼ばれたかはわかるよな?」
イワンに小声で話しかけるミグ「誰なんですか・・・」
イワン「火星マフィアのドン、ルチアーノ・ロッソ・・・」
ミグ「なんでそんな犯罪者と面識があるんですか・・・??」
ロッソ「犯罪者とは心外だな。この星ではギャンブルは合法だ。
お前のやっていることは非合法だがな、ええそうだろTIAのイワン・ウェイド」
ミグ「TIA・・・?」
イワン「とっとと用件を言え」
ロッソ「また女の前でかっこつけやがって・・・てめえよくもブレイズをやってくれたな」
イワン「好きでやったわけじゃない・・・」
ロッソ「いつもの“祖国のために”か?くだらねえ・・・」
ミグ「イワン、一体あなたは・・・」
ロッソ「彼女に言ってやれ、自分はうすぎたねえ地球のスパイだってよ」
ミグ「え・・・!?」
イワン「彼女は関係ない・・・復讐はオレだけでいいだろ」
ロッソ「いちいちクラシックなんだよお前は。そうやってかっこつけて自己満足に浸ってればいいさ。
だがこっちにもこっちのやり方がある」
マフィアの手下がミグを取り押さえて銃口を突きつける
身を乗り出すイワン「やめろ!」
二人の周りにマシンガンを持ったマフィアの構成員が集まってくる。
ロッソ「おっと動かないほうがいいぜ。
お前さんはもはやTIAの能力査定では全項目不合格の落ち目のスパイだ・・・
10年前とは違うんだ」
諦めて腕を上げるイワン
ミグ「イワン・・・」
イワンの体を調べるマフィア
首を振る「なにも持っていません・・・」
イワン「スーツが崩れちゃうからね」
ロッソ「ずっと復讐する機会を待っていた・・・お前にやられた傷がうずくんだよ」
イワン「なら、とっととやったらどうだ・・・その傷をつけた時から覚悟は出来てるんだ」
ロッソ「いや・・・死ぬのはこの女だ。
これからは女を死なせた絶望感を味わいながら生きていくんだな」
イワン「彼女はさっき会ったばかりだ、何も知らない・・・!」
ロッソ「いや・・・この女も我が組織に打撃を与えていてね・・・」
イワン「?」
ミグ「私は火星のマフィアなんて知らない・・・!」
ロッソ「そうかな?サーペンタリウスの商売をことごとく潰してきた女ミグ・チオルコフスキー・・・」
イワン「なんだと・・・?」
ミグ「サーペンタリウス・・・この星にも手を伸ばしていたのか・・・」
ロッソ「結局お前らは似た者同士だったって事だな・・・
さて女を殺す前に・・・お前の大好きな賭けをしねえか?」
カジノのモニターが映る。
コズミックグランプリのレース中継。
ロッソ「イワン・・・あんたさっきレースはリンドバーグで決まりだって言ったな?」
イワン「・・・・・・」
ロッソ「だが、それはどうかな・・・レースはまだ終わっちゃいない・・・」
イワン「なにを企んでいる?」
ミグ「まさか・・・!」
モニターを見るロッソ「おうおう、随分飛ばすな、このライト・ケレリトゥスってのは・・・
だがそんな速度で次のバンクにさしかかったら・・・あぶねえんじゃねえか?」
レース中継を見るイワンとミグ。
モニターの中ではリンドバーグ号がどんどん速度を上げていく。
ロッソ「地球の天才レーサーライト・ケレリトゥスはマリネリス峡谷のバンクを曲がりきれずにクラッシュ。調子に乗って操縦を誤った自業自得の事故でした・・・」
イワン「機体に細工したのか・・・」
ロッソ「誰がそんなこと言った?
(ミグの方を向いて)大好きなお友だちが事故死すると同時にお前も撃ち殺してやるからよ。
ありがたく思いなチオルコフスキー」
ミグ「・・・イワン・・・」
イワン「すまない・・・私のせいでキミの友人まで・・・」
ミグ「伏せて・・・」
イワン「え・・・?」
一瞬の隙をついて銃を突きつけているマフィアを殴りつけるミグ。
マシンガンが暴発し、他のマフィアにあたる。
マフィアの銃を奪い撃ち合いを始めるミグ。
すかさずその場で屈みこむイワン。
輪を描いていた二人を取り囲んでいたマフィアたちはお互いを誤射してしまう。
ロッソ「馬鹿野郎!撃つんじゃねえ!!」
マフィアの足を取り押し倒すイワン。
勢いよく倒れガラスのテーブルに頭を打つマフィア。テーブルが砕け散る。
立ち上がり、マフィアの銃を蹴り飛ばすイワン。
イワンの後ろからマフィアが銃を向けて近づく。
そのマフィアを撃つミグ。
イワン「やるなチオルコフスキー!」
ミグ「軍にいましたから・・・!」
背中合わせになってマフィアと戦う二人。
カジノのチップを回収するスティックでマフィアを殴りつけるイワン。
イワン「ベット」
敵のスーツの襟を引っ掛け、そのまま振り回し、別のマフィアにぶつける。
マシンガンで天井のシャンデリアを撃つミグ。
落ちてきたシャンデリアの下敷きになるマフィア。
手下を全部のしてしまうイワンとミグ。
イワン「雑魚に用はない」
デスクのロッソに近づく二人。
ロッソ「あんた、まだまだ動けるじゃねえか・・・」
イワン「能力査定、あれは偽情報だ」
笑うロッソ「くっくっく・・・
その姉ちゃんがいなかったらヤバかったんじゃないのか?」
イワン「・・・・・・。」
ロッソ「誰からも相手にされない孤独なスパイ・・・
国家の命令に従ったってなんの見返りもねえのに、なぜ無駄なあがきをする?」
イワン「なにかのためにやってるんじゃないさ・・・さあ話してもらおうか。
なぜリンドバーグ号がクラッシュするんだ?」
ロッソ「オレたちは何もしてねえよ・・・」
ロッソにマシンガンを突きつけるミグ「話せ!!さもないと殺す!!!」
イワン「どうだ?私よりも彼女の方がずっと怖いぞ」
ロッソ「バンクアプローチに爆弾を仕掛けた・・・」
スティックでロッソの頭を殴りつけるイワン「ごくろうさん」
スティックがへし折れる。
部屋から急いで出ていくイワンとミグ。
モニターではレースの模様が流れている。
実況「さあ、先頭のリンドバーグ号がマリネリス峡谷に差し掛かった・・・!」

カジノの裏口からレース場へ向かうミグとイワン
駐車場のアストンマーティンに乗り込むミグとイワン。
イワン「ピットに向かおう!リンドバーグ号がバンクアプローチに差し掛かる前に止めなければ!」
エンジンをかけてギアを変えるイワン。
ミグ「もう時間がない・・・!」
イワン「スパイの秘訣を知ってるか?運を天に任せることさ!」
車を急発進させるイワン。ピットに向けて爆走する。



マリネリス峡谷のコース。
リンドバーグ号が先頭で突っ切っていく。
コックピットに貼られたミグの写真を見るライト。
ライト「待ってろよ、優勝カッププレゼントしたるからな・・・」
さらに機体を加速させていくライト。
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