情報職業論覚え書き③

 風邪が鬱陶しいのでホスピタルに行ってきたんですが、ドラッグ代で1万円近く請求されて衝撃を受けました。シッコの世界か。貧乏人は病気にもなれない!とちょっとガッツが湧きました。でもだるいです。

参考文献:廣石良雄著『情報と職業』

ITの職種分類
情報処理技術を提供するものと、提供された情報処理技術を利活用するものの大きく2つに分類される。
これは、企業の事業そのものが2つのうちどれかに分類されるのではなく、企業内の部署で分類されたり、両方を担う部署では部署内の従業員の役割が2つに分類されたり、あるいは同時に役割を担っていたりする場合がほとんどで区別することはできない。
IT業界の業種を分類することは非常に難しいが、一応、総務省統計局発表の日本標準職業分類がある。
情報処理技術者は60年版では登場してなかったが、70年の第一回改訂で初登場、09年の第五回改訂では以下のような分類となっている。

中分類 10情報処理・通信技術者
101 システムコンサルタント
102 システム設計者
103 情報処理プロジェクトマネージャ
104 ソフトウェア作成者
105 システム運用管理者
106 通信ネットワーク技術者
109 その他の情報処理・通信技術者

中分類 31事務用機器操作員
311 パーソナルコンピュータ操作員
312 データ・エントリー装置操作員
313 電子計算機オペレータ(パーソナルコンピュータを除く)
319 その他の事務用機器操作員

ここでは、IT業界を大きく、情報サービス産業(ソフトウェア)、コンピュータ機器産業(ハードウェア)、通信産業(コミュケーション)に分類する。

情報処理技術者試験
国内の情報処理に関する国家試験の総称。
経済産業省の指定試験期間である独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の情報処理技術者試験センターで年二回開催されている。
94年と17年の内容を比較すると、試験区分が2倍以上に増えている。
これはIT技術の急速な発展により、IT人材に求められる職種が明確化したことによる。

1994年春期まで
情報処理システム監査技術者試験
特種情報処理技術者試験(システムエンジニアを対象)
オンライン情報処理技術者試験
第一種情報処理技術者試験(プログラマーを対象)
第二種情報処理技術者試験(プログラマーを対象)

2017年秋期時点
ITパスポート試験
情報セキュリティマネジメント試験
基本情報技術者試験
応用情報技術者試験
ITストラテジスト試験
システムアーキテクト試験
プロジェクトマネージャ試験
ネットワークスペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験
エンベデッドシステムスペシャリスト試験
ITサービスマネージャ試験
システム監査技術者試験

用語集
大学側から重点的な学習を推奨されているワード。やっぱりチョイスの基準が知りたい。

ストラテジスト
事業や販売活動などで目標達成のための高度な手法や手段(ストラテジー)を立案する人。

アーキテクチャ
コンピュータシステム全体の設計思想・構成方式。

ベンダ
販売者、販売店。製品やサービスを利用者に販売する事業者のこと。
ハードウェアを売るならハードウェアベンダ、システムならシステムベンダ。
製品やサービスを、買い手や利用者に直接販売する事業者を指す言葉であるため、必ずしもベンダがその製品を開発・製造しているメーカーであるわけではない。

エンベデッドシステム
産業機器や家電製品などに内蔵される、特定の機能を実現するためのコンピュータシステム。これを制御するOSは組み込みOSと呼ばれる。

ファシリティマネジメント
企業などが業務に用いる不動産や設備を、より少ないコストでより有利に活用するための管理手法。
管理・修繕を中心とする従来のいわゆる施設管理を含む、より包括的な概念で、経営的な視点から施設・設備の全体最適を追求する継続的な業務の総体を意味する。
具体的には、必要な施設・設備の構想や選定、調達方法(購入・建設か、それとも賃貸・レンタルリースか)の選択、維持・運用、より適した形への変革(移転や統廃合、新設など)の業務や事業が含まれる。

ITガバナンス
企業などが自社の情報システムの導入や運用を組織的に管理する仕組み。
企業活動の根幹に組み込まれたITシステムをシステム部門任せにせず、経営的な視点からその投資や運営、リスク管理などに全社的課題として取り組む姿勢を表した用語。

コンプライアンス
法令遵守。特に企業が社会規範に反することなく、業務を遂行すること。

リスク
現時点では問題となっていない不確定要素で、そのままにしておくと脅威になるもの。上手く乗り切れば好機にもなる。

コンサルタント
その分野について相談相手になる専門家。

カウンセリング
学校生活・社会生活の中で悩みを持つ人々に対し、それを解決するための助言を与えること。

プラットフォーム
あるソフトウェアやハードウェアを動作させるために必要な、基盤となるハードウェアやOS、ミドルウェアのこと。また、それらの組み合わせや設定、環境などの総体を指すこともある。

コンポーネント
部品、成分、構成要素などの意味を持つ英単語。
ITの分野では機器やソフトウェア、システムを構成する部品や要素などのことを意味する。

インテグレーション
統合、集積などの意味。
複数の異なる要素を組み合わせ、一体として機能するようにすること。
例えば、コンピュータやソフトウェア、ネットワークなどを組み合わせて一体化し、目的を達成するための情報システムを構築することをシステムインテグレーションという。

インタオペラビリティ
相互運用性。複数の異なるものを接続したり組み合わせて使用したときに、きちんと全体として正しく動作すること。

パッケージ
ITの分野では、関連する様々な要素をひとつにまとめたもの。市販・出来合いの製品などの意味で使われる。
pkgという略号が用いられることもある。
ソフトウェアの分野では、市販されている出来合いの製品、オンライン配信ではなく店頭販売している製品を、パッケージソフトと呼ぶ。

カスタマイズ
それぞれの使用者の好み・目的に応じて仕様変更すること。

マルチメディア系の職種
マルチメディアとは伝達効果を上げるために、デジタル化された文字データ・画像・音など、複数の手段を併用することで、これを専門とした職種にはいかがある。

①プロデューサー
プランナーとも呼ばれる。コンテンツ制作のプロジェクト全体の責任者である。
コンテンツ制作の規格、資金計画、コスト管理、人材のキャスティングなど責任者として関わる。
また、コンテンツを販売する際のマーケティングやプロデュースなども行う。

②ディレクター
プロデューサーの意図を十分に理解し(場合によっては企画段階からも携わる)、コンテンツ制作現場での責任者として作業を担当する。
シナリオライターにコンテンツシナリオのアウトラインを指示する。
クリエイターに対してもコンテンツのキャラクタ、シーン、カット割り、画面構成、効果音などに対するさまざまな演出イメージをわかりやすく指示することが求められる。
そのためには、コンテンツ制作に必要な設計技法や演出技法のほか、制作スケジュール管理、コンテンツの品質管理、関連法規などの知識と能力が必要である。

③シナリオライター
ディレクターの作成したシナリオのアウトラインに基づいてシナリオ作成を行う。プロデューサー、ディレクターが中心となって企画されたコンテンツの目的を十分理解し、利用対象者を意識したシナリオ作成が求められる。
また、マルチメディアの特性を充分に生かしたストーリー展開や、コミュニケーション手法などを盛り込んだシナリオ作成が求められる。

④クリエイター
ディレクターの指示の下、キャラクタデザイン、アニメーション、画像、映像、音声など様々な素材を専門に作成、あるいは集めてそれらを組み合わせ、加工、編集などの実作業をおこなう専門家。
担当する仕事の内容によって、デザイナー、アーティスト、イメージクリエイター、サウンドクリエイター、エディタ(編集者)など、様々な呼び方がされる。

⑤テクニカルエンジニア
コンテンツ制作における様々な場面での最新技術の利用や必要な技術開発などの技術面でサポートを行うスタッフ。
マルチメディアの分野に関する技術の進歩は著しく、目的とするコンテンツ制作には絶えず最新技術を把握し、新技術を習得していかなければならない。
例えば、デジタルコンテンツ開発では、複雑な表現を実現させるスクリプト言語を用いてプログラミングすることや、インターネットによるコンテンツ提供ではデータの圧縮・伸張技術、ストリーミング配信(ネット上でデータを受信しながら同時に再生をする配信方式)技術や個人認証技術なども必要となる。
仕事の内容によってはシステムエンジニア、プログラマーとも呼ばれている。これらの技術はツール(ソフトウェア)が多く出回っており、それらのツールを使いこなせる知識が重要性を増している。
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