『上京生活録イチジョウ』

 最近、休みの日の朝食は、近所の珈琲館に行ってトーストセット(うまい)食べているんだけど、10代の頃はよくこういう喫茶店でネームとか何時間も描いていたなと、そんな懐かしい思い出が蘇る漫画を、この前珈琲館で読んでいました。
 それが『上京生活録イチジョウ』・・・!いつの間にか2冊も単行本が出ていることをSGA谷さんに教えてもらい、珈琲館に行く前にTSUTAYAで購入したんだけど、確かにSGA谷さんが言うように、かつてのカイジのスピンオフ2作品よりも、ちょっと『(500日)のサマー』感が強い(古い)。

 私は、こういうトキワ荘的な、野望を持って上京という経験がなかったから、ちょっと憧れるんだけど、自分は10代の頃、結局ぐんまけん!の大学に行っちゃって、東京の出版社も通えないことなかったから、必ずしも強制上京って流れにならなかったんだよな。良くも悪くも。
 これが、一条みたいに岡山県出身とかだと、もうめちゃくちゃ帝都が遠いから、不退転の決意で上京なわけじゃん。
 だからこの人は、北関東の自分とは覚悟が違うだろうなと。ひとかどの人物になるまで故郷に帰らないぞ的な。ドクターノグチ的なやつ。
 思い返せば、自分は1年だけ千葉県の幕張に下宿していたことがあるから、その時はちょっとだけイチジョウだったのかもしれなけど、結局ゲームセンターでギターフリークスやっていただけで、成功してやる!みたいなのなかったからね。

 ちょっと胸がキュンってなるのはさ、一条って野心はあるけど、具体的にどんなことで社会の成功者になるのかのヴィジョンがないんだよね。これが、もう、痛々しくて、うまいこと描くなあと。
 若者には無限の可能性が!とか言うけど、実際それは将来の見通しが未知すぎるってことでもあるからね。選択肢があっても、選ぶスキルとかもないからね。
 自分は、10代の時から結局人生はなるようにしかならないと、あまり深く考えず思いのままに生きちゃったからね。で、よく、過去に戻ってやり直したい!とか思う人いるけどさ、自分はそういう後悔はないよね。
 後悔がないっていうと、嘘つけって思われるだろうけど、どうせ、過去に戻っても、過去にいるのは自分だから、結局同じように人生はなるようにしかならねえとか言って、何度繰り返しても同じ結末になると思うからなんだよね。より絶望的なんだよ。

 まあ、この漫画は基本的にギャグ漫画だから、珈琲館でゲラゲラ笑って読んでたんだけどね。特に、個人的に面白かったセリフを下に書き残します。なんか、2巻が特に面白かった。

 恐らくオレ達はこの短期間で……一生分のDHAを摂取しただろう…

 あれ?バーピーAMじゃくてFM聴いてません………?
 ちょっと調子に乗ってんなあいつ…!

 た・・・・耐えられなかったんだ・・このバッグでは・・・・表参道の瘴気に・・


 ただし、一番身につまされたセリフは、第一話にあった。

 はしゃぐなあんまり・・・・喜ぶな・・・・!こんな貧乏メシで・・・・!
 人は満足したら・・・・努力をしなくなる・・・・・・
 満足してしまったら・・・・そこで終わり・・・・!
 のし上がるためには・・・・積み上げるしかないんだ・・・・!不満・・・・抱き続けたまま・・・・!


 これは、ハッとさせられた。最近の自分満足しちゃってる・・・!
 実は、この漫画を読む前にも偶然同じことを考えていて、なんか数年前まではもう少しハングリー精神あったのに、年齢のせいかなんかしらんけど、行き急がなくなっちゃったなあと。
 で、今、社会人向けの授業も持っていて、その社会人学生の一人の人の座右の銘がすごい良くてさ。それが「慣れ、だれ、崩れ、去れ」ってやつで、ヤバイぞと。最近人生に慣れて、ダレている気がする、と。
 現在の生活に不平不満がないのは、幸せでいいことなんだろうけど、なんかもっと積極的に新しいことに挑戦しないとなあって、本当に思った。

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 ということで、ボードゲームとキッズメダルに手を伸ばすことにしました。
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