あらためて伊丹十三監督は天才

 自分が小学生~中学生くらいの頃は、よくテレビの洋画劇場でもやってて、『マルサの女』『お葬式』くらいしか見たことなかったんだけど、40手前の今見ると、超おもしれー!
 いや、子どもの頃も面白かったんだけど、あらためて天才。というか、脱税とかお葬式とかいう子どもにはピンと来ない内容で、幼き私に「面白かった」という記憶を植えつけていたのも、すごいが。
 最近、『マリオ』を見ても心の底から「おもしれー!」ていう感動がなくて、奥さんなんかには、男は40代になると感性が鈍って何にも感じなくなり、今まで夢中になっていた趣味もつまらなくなるとか恐ろしいこと言われてたんだけど、いや、面白いものはちゃんと面白いと感じるわ!っていう。
 
 まず、綿密な取材に基づいた業界モノというか社会派であり、その上でコメディとして圧倒的に面白いのが、唯一無二というか。この路線で三谷幸喜さんとかがいるんだろうけど、三谷さんは社会派っていう作品は作らないからね。
 で、当時ですら、ヤクザの世界や宗教法人をテーマにしたことで、監督が暴行を受けて、最終的に不審死をしているわけだけど、今こういう映画を作ろうとすると、やっぱりネットは荒れると思う。そういう理不尽な圧力に屈せず、命懸けでエンターテイメントをやる狂気のクリエーターっていうのは、もういない気がする。時代が生んだ天才というか。
 今だとあれだよな、原発事故とか、コロナワクチンとか、ジャニーズ事務所とかになるんだろうか。伊丹監督がご存命だったら、創作意欲を刺激するネタがもりだくさんだっただけに、早すぎる死が残念でならないよ。

 最近、『風と翼』の脚本で、政治風刺や社会風刺をやったわけだけど、もしかして、自分の創作の原点は、子どもの頃に見た伊丹十三作品だったんじゃないかっていう。ずっと忘れていたけど、その影響は幼い頃に刷り込まれていたという。私の目指すものは伊丹だったんだっていう。
 10年くらい前には、パキPさんに「社会派ってところはアメコミに通じる」って指摘されて、「へー」って思ったんだけど、多分、伊丹さん。アメコミは社会派コメディって感じでもないしな。
 て、ことで、30代のうちにもう2本ばかり脚本を仕上げたくなってきた。久しぶりに創作意欲が湧いたぜっていう。考えているのは、『風と翼』の最終章と、『青春アタック』のリライトです。これで、サイトの作品は完全制覇なんじゃないかな。
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