銀河は離れ、時にぶつかる

 宇宙開発に熱心なロマンあふれる国といえば、冷戦終結後はNASAのあるアメリカだと思うんですが、今年オバマ大統領はサブプライムショックの影響でNASAの家計を逼迫する有人宇宙船の計画(コンステレーション計画)を打ち切る決断をしたそうです。
 とはいえNASAが解散するわけではなく、もうすこし現実的な無人宇宙探査などに力(金)を入れるよう。
 まあ、有人宇宙船って夢はあると思うんですけどね。宇宙旅行の技術開発は、そろそろ国家じゃなくて、一般の企業が手を出すような時代になるってことでしょうか。

 莫大な予算を必要とする宇宙開発が景気のあおりを受けるのは昔からそうで、アメリカにバカスカ巨大な望遠鏡が作られたのは、第一次世界大戦で好景気だったからだそうです。
 レンズの面積を大きくすればするほど、たくさんの光を集めれるし、また宇宙の果てからやってくる息も絶え絶えな僅かな光も観測できます。

 ※光は進む距離が二倍になると明るさは四分の一になります。つまり反比例の法則で「光の強さ=1/すすんだ距離の二乗」となり、これは光源を球として考えると分かりやすいです(ケプラーの光の法則)。

 この理論をさらに進めて「できるだけ光を上手く集めるには、地上だと大気とがでモヤるから、望遠鏡を直接宇宙に飛ばしちゃえばいいじゃん」という発想で作られたのが、かの有名な「ハッブル宇宙望遠鏡」で、つまり昨日NHKでこの望遠鏡の番組がやってたんです。
 名前の由来となったハッブルと言えば「銀河の後退速度は観測者との距離が遠いほど速くなる」という法則で有名な天文学者ですが、この人は万能の天才で、弁護士もやっていたし、陸上も得意なスポーツマン。特にボクシングは当時のチャンピオンと張り合えるほど強かったらしいです。
 このハッブル宇宙望遠鏡もアメリカの不況のあおりをうけ引退がささやかれましたが、アメリカ市民の人気は予想以上に高く、現在はさらに解像度の高いカメラに取り換えられ、現役続行しているようです。
 我が国日本では、昨今事業仕分けで「国民の血税がよく分からない科学技術に使われている」というような話にもなりましたが、やはりアメリカ人は違いますね。例え不況でも夢は失いたくないという。フロンティアスピリット。
 これが日本の話で、すばる望遠鏡の引退だったらどうなってたんでしょうかね?でも今は女性宇宙飛行士が宇宙に行ったし、にわか宇宙ブームですが。でもすぐに冷めるだろうけど。というか、もう冷めたけど・・・

 しかし国際宇宙ステーションのちょっと上を飛ぶハッブル宇宙望遠鏡は果たして夢を我々に見せてくれるのでしょうか?私はあの望遠鏡は、壮大すぎるある種の“現実”をつまびらかに公開してくれちゃったような気もします。
 私はけっこう宇宙の話は嫌いじゃないですけど、怖いんですよ。なんかホラー映画見たいな関係ですけど。宇宙の話を考えると自分の存在が本当ハナクソもいいところじゃないですか。

 たとえば昨日の番組では、一億年前の宇宙からの光を観測して、一億年前に銀河同士が衝突している様子がとらえられたとかいうんですけど、自動車の衝突じゃないですよ?太陽系の衝突でもないですよ?銀河の衝突ですよ!?
 こんなことなったら、中の俺たちどうなっちゃうんだって感じじゃないですか。銀河全体がミキサー状態になるんじゃ・・・はわわ・・・
 そして銀河の衝突によって、星は再生し生まれ変わると言うんです。壮大すぎる~!銀河を細胞とするならば「逆細胞分裂」なんですね。それともこの銀河合体はタンパク質の触媒みたいなことなのかもしれないけど。

 さらにすごいのが、この事件が一億年前だということが「解る」こと。一億年前って地球には恐竜がいるんですよ?そんな時代の宇宙の出来事を「今」私たちが見ている。それがすごい。すごすぎる。どういうことだ~。
 なんで一億年前なのか分かるのかと言うと、光は音と同じく「波」の性質があるので救急車のサイレンの「ドップラー効果」みたいに、遠ざかれば遠ざかるほど波長が長くなるそうです(赤方偏移)。
 つまり「ここ(地球)」の光の波長と、宇宙で観測される光の波長の長さを比べて、あとは「定規=距離によって光の波長が長くなる割合」を用いれば、その光の年代がいつのものか分かるというのです。
 つまり「こんなにビロンビロンならこの光は1億年かかって地球に届いているんだな」と解り「じゃあこれは一億年前の宇宙の姿なんだ」となるわけです。
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