『ラストパーティ』脚本㊱

現在
ドリームワールド
井伊「我が王国を閉鎖だと・・・?
泉よ・・・桃乃を救い出したことは認めてやろう・・・
だが、調子に乗らんことだ・・・」
桃乃「ほら・・・」
ヨシヒコ「ああ、そう言うと思ったよ・・・」
湯浅「泉さん、ドリームワールドが中止になれば、コマキだけではなく、出資したGASEも新天堂も大きな被害を被るんだぞ・・・そのために我々は手を取ったのではないのか?」
ヨシヒコ「・・・では、理由をお見せします・・・みんな・・・」

転送ゲートから、ヴィンツァーたちが現れる。
シルビア「・・・ここが、ヨシヒコさんの世界・・・?」
ヴィンツァー「どの人が魔王なんだろう・・・」
ゼリーマン「お前は人を見る目がないな・・・あの真ん中のじじいだろ。」
ライフルを向けるローランド「ああ。ひときわ醜悪な男だ・・・」
ルナ「守銭奴って感じですよね。」
草薙「ぶっ飛ばそうぜ。」
井伊「・・・なんじゃ貴様らは・・・!制裁・・・」
警察手帳を見せる黒神「・・・このテーマパークは人が死にすぎだ・・・
警視庁が殺人事件として捜査します・・・」
井伊「きさま!警察を呼んだのか・・・!!こ・・・殺してやるぞ・・・泉!」
黒神「泉さんに見せてもらった数々の資料から・・・この会社は少なくとも公式、非公式合わせて22の違法行為が見つかりました・・・あ、これ逮捕状です。」
井伊「くくく・・・バカが雁首並べおって、このわしに歯向かうとは・・・
遠い昔お前らみたいな愚か者が7人おったわ・・・」
ヴィンツァー「その人たちはどうなったんです?」
井伊「わしを倒せないと知るや、別の世界へ飛ばしやがった・・・」
ヴィンツァー(・・・似たようなこともあるんだな・・・)
井伊「長門、保安部隊に命じよ。こいつらは全員確保じゃ。
どこかの辺境の異世界に転送するがよかろう・・・」
長門「はい、よろこんで!」
ヨシヒコ「会長・・・諦めろ・・・あんたの保安部隊で止められるような人たちじゃない・・・」
井伊「・・・あ??」
桃乃「私のドラゴンもいるしね・・・」
井伊「きさまら・・・!暴力で脅すというのか・・・」
桃乃「どの口が言ってるのよ・・・」
ゼリーマン「じじい、あんたのミスは、異世界に客を送ることばかりに気を取られて・・・あんたの世界にオレたちが来ることを想定してなかったことだ・・・」
湯浅「たしかに・・・こんな不快で不気味な生物が存在するなんて・・・」
ゼリーマン「どうもな。
そんなに異世界であそびたいなら、じいさんお前が行けばどうだ?
異世界に、この世界の逮捕状は適用されないんだろう?」
黒神「・・・ええ・・・」
井伊「・・・この計画を潰すのか・・・コマキ社は終わるぞ・・・」
ヨシヒコ「この計画を進めたら、この世界が終わるぞ。
世界は・・・あなたが思っている以上に広いんだ・・・」
フタバ「おじいちゃん、別の世界に行っちゃうの?フタバさみしいよ・・・」
イチカ「お年玉もらえなくなっちゃうしね・・・」
桃乃「もういい年なんだから、孫と遊んでなさいよ。」
井伊「好きにせい・・・だが、泉・・・わしはお前は許さん・・・桃乃を奪ったあの日からな・・・」
ヨシヒコ「望むところだ・・・」
桃乃「仲良くしてよ・・・戦争は大嫌い。」



ゲートに帰っていく英雄たち。
ヴィンツァー「お別れですね、サー・ヨシヒコ。」
ヨシヒコ「すべてあなたのおかげだ・・・」
ヴィンツァー「いえいえ・・・ヨシヒコさんと奥様のおかげで、マジックキングダムの戦争も終わった・・・」
ゼリーマン「主戦派が死んだか大怪我だしな。あのハデスが両国の王になれば当分平和だろ。」
桃乃「魔王様によろしく伝えてください。」
ヴィンツァー「ええ・・・セクハラとかされなかったですか?」
桃乃「あの人・・・女性に慣れてそうで案外うぶなの・・・」
ヨシヒコ「おい・・・君から魔王に色仕掛けでもしたんじゃないだろうな・・・」
桃乃「あら、妬いているの?」
ヨシヒコ「べつに・・・」
ヴィンツァー「家族なんてずっといらないって思ってましたけど、ちょっと夫婦っていいなあって今回の冒険で考えが変わりました。
私はもう中年ですけど・・・婚活でもしてみます。」
ヨシヒコ「はは・・・」
桃乃「素敵な女性はたくさんいますよ。がんばって。」
シルビア「なによ・・・私がそばにいるのに・・・」
ヴィンツァー「ん?」
シルビア「い、いえ・・・
ヨシヒコさんとはもう会えないんですか?」
ヨシヒコ「ああ、転送ゲートをすべて閉鎖しちゃうからね・・・
でも、みなさんのことは絶対に忘れません。」
ローランド「これでいい・・・我々は住む世界が違うのだ・・・
さて・・・今度はダークオリハルコンでも探しに行くとするか。 」
草薙「し・・・師匠・・・!」
ローランド「ついてきたら、もうお前の世界には戻れんぞ・・・」
草薙「覚悟は出来ています・・・!師匠と冒険して男を磨かせてください!」
ローランド「だそうだ。かまわないか?」
ヨシヒコ「ええ・・・」
シルビア「行っちゃうの?スパルタン・・・」
草薙「俺の格闘技なんざ、まだまだだって気づかされたんでな。九龍の俺は井の中の蛙だったんだ・・・俺はもっともっと強くなって・・・愛する女性を守れるようになってみせるさ。」
シルビア「じゅうぶんあたしを守ってくれたよ。」
草薙「聞こえてなかったか?愛する女性を守りたいんだ。」
シルビア「・・・こいつ・・・まあ、そういうバカ正直なところがあんたのいいところかもね。」
転送ゲートに入りかけているローランド「行くぞ?」
草薙「あ、ああ待ってください師匠!じゃあ泉、勇者、達者でな!!」
ジャングルツアーズに消えていく2人。

ルナ「私も、次のレースがあるので、そろそろおいとまします。
あの怪物とのドッグファイトはいい勉強になりました。」
ヨシヒコ「コズミックグランプリ、頑張れよ。」
ルナ「はい・・・!」
ヴィンツァー「ぜひ銀河一のレーサーに・・・ぼくは急旋回で泣いちゃったけど・・・」
ルナ「あの・・・ヴィンツァーさん・・・あたし、どこかであなたと会った記憶があるんです・・・
よく思い出せないけれど・・・あなたは、昔から誰よりも優しくて・・・怖がりでしたわ。」
ヴィンツァー「やめてくださいよ・・・」
ルナ「ははは・・・では失礼します。クレイモアーにお忘れ物はないですね?」
ヴィンツァー「お世話になりました。」
微笑むルナ「お世話しました。」
メガサターンに消えていくルナ・マイヤース。

シルビア「黒神警部補は?」
黒神「え~・・・私はこの世界に残ることします・・・
こっちにも警視庁があるのでね・・・コマキ社の捜査は楽しそうだ・・・
ホーンテッドレジデンスの世界には、こんな漆黒の企業はなかったですし・・・」
長門「・・・帰ってくれないか・・・?」
黒神「ん~っふっふ・・・これまでの犯人も同じことを言っていました・・・」
ヨシヒコ「手加減なしでお願いします。」
黒神「かしこまりました。まず、声優の小田順子氏を過失致死に見せかけた計画殺人事件から取り掛かりましょうか・・・」

ヨシヒコ「(ゼリーマンに)・・・きみにも本当に世話になった・・・ありがとう・・・」
ゼリーマン「・・・ありがとうなんて人生で言われたのは初めてかもな。」
ヨシヒコ「・・・約束のゼリー類はどうする?ゲートを閉じる前にストレイシープ村に送ればいいか?」
ゼリーマン「覚えててくれたんすか・・・?」
ヨシヒコ「当たり前だろ。色をつけてナタデココも贈るさ・・・」
ゼリーマン「ひとつだけお願いがあるんだ、ゼリーの転送先はエゼルバルド城にしてくれませんか?あそこの領主はオレになったんだ・・・」
ヨシヒコ「本当か!?」
ゼリーマン「ハデスのやつは魔物に偏見がなくてね・・・城の名前もメド&ゼリー城だ。」
ヨシヒコ「もう泥棒稼業をしなくていいな・・・
お前は生きる知恵が豊富だ・・・素晴らしいアイディアでいい領主になるさ・・・」
ゼリーマン「へへ・・・」
ヨシヒコ「だから、うちの会社の備品は全て置いておきなさい・・・」
体内からコンピュータを吐き出すゼリーマン
「ちぇ、ハルとファイナルファンタジーやりたかったのに・・・」
シルビア「うちの世界には電気がないでしょ・・・
ヨシヒコさん、奥さんと娘さんと仲良くね。それと・・・義理のお父さんとも・・・」
ヨシヒコ「ああ・・・」
シルビア「シルフはもうあたしだけだけど・・・この魔力を世界のために役立てるつもり。」
ヨシヒコ「きみは本当にいい子だよ・・・」
シルビア「それと、奥さん。やっぱり、奥さんの所有する魔力はおかしいわ・・・
私の2倍はあるんだけど・・・そりゃジャバウォッキーもなつくわ。
一体何者なの・・・?まるで邪神・・・」
桃乃「え?じゃあ魔法でも使えるかな・・・」
ヨシヒコ「奥様は魔女ってか・・・やめてくれ・・・夫婦喧嘩が命のやりとりになっちゃうから・・・」
シルビア「あはは。ヨシヒコさん、浮気できないね。」
ヴィンツァー「それでは、ぼくらもこのへんで・・・
ヨシヒコさん・・・あなたほど勇敢なサラリーマンを私は知らない・・・
伝説の勇者はあなたですよ・・・」
イチカ「本当・・・?」
ヴィンツァー「ああ。きみの父さんは偉大な人物だ。
そして、これは僕からのプレゼントです。受け取ってください・・・」
伝説の勇者から愛剣を受け取るヨシヒコ。
ヴィンツァー「私が剣士シドニア・ウィンロードから受け継いだ聖剣デュランダルです。
料理にも使えるのでぜひ・・・」
ヨシヒコ「いいんですか??」
フタバ「パパ、かっこい~!!」
ヴィンツァー「もう、僕らの世界には必要のないものです。では・・・」
ヨシヒコ「あ・・・ちょっと待って・・・!勇者ヴィンツァー・・・」
振り返るヴィンツァー「?」
勇者の耳元で囁くヨシヒコ。
微笑んで頷くヴィンツァー。
ヴィンツァー「それでは、失礼します。」
シルビア「さようなら!」
桃乃「ジャバちゃん・・・元気でね・・・」
ジャバウォッキー「お世話になりました。」
ゼリーマン「しゃべれたのか、お前・・・」
ゲートに入り消えてしまうマジックキングダムの仲間たち。

桃乃「ねえ、ヨシヒコさん・・・最後になんて囁いたの?」
ヴィンツァー「ぼくみたいに女性の方から告白させるなってね・・・」




そして・・・
キッチンで二人の子どもの朝食を作る泉ヨシヒコ。
卵を割ってフライパンで目玉焼きを焼く。
ヨシヒコ「イチカ、ランドセルに宿題は入れたか?」
イチカ「パパ~遅刻しちゃうよ、ごはんまだ?」
ヨシヒコ「シリアルを食べて待ってなさい・・・!」
フタバ「あたしあけてあげるね!親切でしょ?褒めてくれていいよ!」
やっぱり、袋を開けるのを失敗してシリアルを床に全てばらまいてしまうフタバ。
イチカ「なにやってんのよバカ!」
すると、床に牛乳をぶちまける桃乃「あ~あたしも手が滑った~~!!」
イチカ「ママ・・・!」
桃乃「フタバちゃん、一緒に片付けよう・・・お片付け競争スタート!」
フタバ「わ~い!」
微笑むイチカ「まったく何をやってるんだか・・・」
テーブルに朝食を並べるヨシヒコ「ほらできたぞ、モーニングのフルコースだ!」
イチカ「すごい・・・そして早い・・・!」
ヨシヒコ「いい包丁をもらったんでね・・・」
井伊「キッチンからどけ、泉・・・」
ヨシヒコ「お義父さん・・・」
井伊「ミナギのミルクを作るのだ・・・」
桃乃「すり切り3杯でいいからね。」
井伊「わかっておる・・・待っておれ孫息子よ・・・将来は立派な邪神に育てようぞ・・・」
イチカ「邪神って教育でなれるものなの?」
ヨシヒコ「さあ・・・」
井伊「お前も、そろそろ仕事じゃないのか?我社で遅刻は極刑だぞ・・・」
桃乃「元我社でしょ?」
ヨシヒコ「そうだった・・・イチカ、一緒に出よう!」
桃乃「いってらっしゃい!」
桃乃がヨシヒコの頬にキスをする。



書斎
ローワン「こうして、サー・イズミの冒険は終わった・・・
最愛のプリンセス、そして家族と幸せに暮らしたというが、その後彼は二度と歴史の表舞台に出てこなかったため、詳細はわかっていない・・・
一方の、マジックキングダムの勇者サー・ヴィンツァーは・・・」

メド&ゼリー城では結婚式が行われている。
神父姿のゼリーマン
「え~新郎スナイデル・ヴィンツァー
お前は妻を、健やかなる時も、病める時も・・・
ギャンブルで負けた時も、お気に入りのテレビ番組が打ち切られた時も、冷蔵庫のプリンが何者かによって食べられた時も・・・これを愛することを誓いますか?」
ウエディングドレス姿のシルビア「あんた・・・真面目にやりなさい・・・神の天罰が下るわよ・・・」
ゼリーマン「新婦シルビア・アシュレイ・・・お前はもう少し黙っていたほうがいい女だぜ?」
真面目なタキシード姿のヴィンツァー「誓います。」
ゼリーマン「よかったな、おてんば娘。」

参列しているイエヤス&マサノブ「キ~ス!キ~ス!!」
ハルとジャバウォッキーも笑顔で翼をたたいている。

シルビアのヴェールを脱がすゼリーマン「しょうがねえなあ・・・」
シルビア「あんたじゃないわよ!このバケモン!!」
ゼリーマン「やれやれだぜ。」
ヴィンツァーがシルビアを抱きよせ口づけをする。

赤くなって目を覆う魔王ハデス。
空に飛び立ち、鐘塔の鐘を鳴らすハル。
ゼリーマン「祝福の鐘の音が小さいぜ。」
すると、ジャバウォッキーが天空に火球を放つ。
その火球は爆発し、花火となる。

――『ラストパーティ』FIN
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