マジソンスクエアガーデン
首輪をつけられて、電気柵の中で丸まって寝ているゴモラ。
クラウス「こいつが最強の怪獣?見えねえな。冬眠してんのか。」
興奮して写真を撮るリサ「角がかっこいい・・・
ここでずっと飼育してくれないかしら。」
クラウス「おめえは能天気でいいな。
で、どっちが勝つと思うんだ?」
リサ「ゴモラ。」
ロイドと並んで歩いてくるジャック
ジャック「例の安楽死モジュールは?」
ロイド「・・・コヌス・プルプラケンス。南海のイモガイの神経毒にした。1000分の2秒で死に至る。
万が一脱走しても、このスイッチを押せば首輪から毒が注入され、一発ポカン。
おだぶつだ。」
スイッチを受け取るジャック「場所が場所です。市民に被害が出ないようにしましょう。」
リサ「隊長、ゴモラがロボットに勝って脱走もしなかったら・・・」
ジャック「それでも、私はこのスイッチを押します。」
クラウス「島に返してやればいいのにな。」
ジャック「私も今回の任務が一番胸糞が悪い。」
・
マジソンスクエアに併設された仮説格納庫。
強大な武器を取り付けられるソニックブレイドの機体。
将軍「自衛隊時代に銃の訓練は?」
える「89式をいちおう・・・」
将軍「なら安心だ。このスペシウム・レールガンは、超音速で36インチの砲弾を発射することができる。戦いが始まったら、すぐに怪獣に向けて撃つんだ。
それで相手も苦しまずに倒れるし、君も安全だ。」
える「人間に殺されるために、あの怪獣は故郷から連れ出されたの?」
将軍「きみの気持ちはわかるが、もうやるしかない。」
・
マジソンスクエアの観客席に人々が殺到する。
VIP席
国務長官「大統領は?」
補佐官「ホワイトハウスです。もう興味をなくしたそうですよ。」
国務大臣「やれやれ・・・」
補佐官「お互い、苦労しますね。」
国務大臣「きみは大統領が新人議員の頃から知っているんだろう?」
補佐官「はい、もっと言えばお父様の代から。」
国務大臣「大変だったな・・・」
補佐官「あの方は再選できますか?」
国務大臣「こんな茶番で国民の支持が回復するとは思えん・・・」
補佐官「ほほほ・・・同感ですわ。」
国務大臣「ほう。初めて君と意見が一致したな。」
補佐官「しかし、閣下は最も大切なことを理解しておられる。
統治に必要なものは恐怖の存在であるということを。」
・
WEMA本部
怪獣プロレスの中継をモニターに写す。
今日子「・・・・・・。」
・
闘技場の真ん中にはチェーンでつながれたゴモラがなおも眠っている。
関係者席
ドリンクを渡すフェイ「はい。あなたの機体が活躍するところを見ましょう。」
フェイと手を握るマルス「ぼくらの、だ。」
闘技場にソニックブレイドが入ってくる。
観客の歓声。
マルス「随分重装備に改造されてる。」
フェイ「軍のお偉い方へのアピールかしら。」
マルス「機動性が落ちていなきゃいいけど・・・」
コックピットのえる
ソニックブレイドがレールガンを構える。
将軍(何も考えず、引き金を一度引くだけだ。)
える「わたしは・・・今まで一度も暴力を振るったことがない・・・
いやだよ・・・」
マルス(負けちゃダメだ。戦わないと。)
さくら(強くなりなさい。誰よりも強く。)
目を瞑るえる「ごめんなさい・・・」
寺島(どんな理由があっても・・・暴力は絶対にダメ。)
引き金にかけた指が止まる。
ざわつく観客「・・・?」
何も起きないので、次第にブーイングが起きる。
背もたれに寄りかかるマルス「ダメだこりゃ・・・」
フェイ「いいじゃない。無抵抗な怪獣を殺すなんて悪趣味だもの。」
VIP席
補佐官「やはりこうなったわね。将軍。」
うなずく将軍。
すると、マジソンスクエアガーデンに10機のドローン兵器が飛んでくる。
フェイ「なにあれ。」
マルス「ドローンだ・・・」
補佐官「やってちょうだい。」
ゴモラに集中砲火を浴びせるドローン。
大爆発と衝撃波が起き、煙が立ち上る。
観客の大歓声。
える「や・・・やめてえ・・・」
その瞬間、煙から超振動波が放たれ空中のドローンを次々に破壊する。
える「・・・え?」
間髪いれずに、ソニックブレイドの方へ突進してくるゴモラ。
える「きゃああああ!」
あわててレールガンの引き金を引くえる。
しかし、間に合わず突進を受けて仰向けにひっくり返されるソニックブレイド。
発射されたレールガンはゴモラをかすめて、観客席を破壊してしまう。
木っ端微塵になる観客。
悲鳴が上がる。
興奮したゴモラはソニックブレイドを引きちぎろうとする。
泣き叫ぶえる「いたい、いたい!助けて・・・!」
蒸発した観客席を見て戦慄するマルス
冷静に立ち上がるフェイ「逃げましょう。」
残ったドローンがゴモラを強襲するが、長大なしっぽをひとふりすると簡単に叩き落とされてしまう。
ロイド「安楽死だ!スイッチは!」
ジャック「とっくに押しました!ドローンに破壊されたようです!」
リサ「観客を避難させましょう!」
クラウス「お前の予想通りだな。」
リサ「冗談言ってる場合じゃない!」
ソニックブレイドの片足を咥え上げ、振り回した挙句電気柵に放り投げるゴモラ。
バン!という閃光とともに、電気柵が破壊されてしまう。
ゴモラがマジソンスクエアガーデンから逃げていく。
国務大臣「これがきみのいう恐怖か。」
補佐官「あの女・・・殺してやるわ・・・」
・
ニューヨークの大通りを疾走するゴモラ。
今までの怪獣と異なり移動速度が速い。
車を踏みつぶし、尻尾を振ってビルを破壊していく。
軍隊が緊急出動するが、全くかなわない。
自由の女神に興味を示し、首に噛み付いて引きちぎってしまう。
・
ホワイトハウス
電話で怒声を浴びせる大統領「馬鹿者!あのロボットは何をやってるんだ!
お前ら、全員国家反逆罪で処刑だ!」
補佐官「早くお逃げください。あの化物はワシントンへ移動しています!」
大統領「なら、とっとと殺さんか!核を使え!!」
補佐官「それは無理です。ホワイトハウスに近すぎます。」
大統領「え?」
ゴモラの超振動波によって吹き飛ぶホワイトハウス。
(これが史上9人目の現職大統領の死となった。)
燃えるホワイトハウスで雄叫びを上げるゴモラ。
そこにレールガンが直撃する。
どうと倒れるゴモラ。
レールガンを構えるソニックブレイド。
える「ごめんね・・・」
・
ペンタゴン
国務大臣「副大統領も死んだ。早急に次の大統領を決めないと・・・
中ロへの牽制どころじゃないぞ。」
補佐官「大統領は死んだと誰が言ったのですか?遺体は?」
国務大臣「ホワイトハウスが木っ端みじんに吹き飛んだんだぞ?あるわけない。」
補佐官「ならば、まだ生きておられるかもわからない。」
国務大臣「いかれたのか?」
補佐官「あのゴモラを一撃で仕留めたソニックブレイドは、我々が所有している。
世界最強の軍が歯が立たなかったゴモラをたやすく葬ったのですよ?」
国務大臣「何が言いたい。」
補佐官「ソニックブレイドは世界を救った英雄?
おほほ・・・大間違い。
マジソンスクエアガーデンで多くの観客の命を奪ったのはあのロボットよ。
これこそ、大統領がおっしゃっていた恐怖の存在ですわ。
あのロボットさえあれば、世界はわたくしの思いのまま。」
国務大臣「何を言っているのかわかってるのか?」
補佐官「ゴモラは議事堂は破壊しなかったのね。うるさい議員どもを皆殺しにして欲しかったのに。よし、ソニックブレイドにやらせましょう。」
国務大臣「わたしは、この事実を世界に告発する・・・」
すると、黒服たちに拘束される国務大臣。
国務大臣「やめろはなせ!これはクーデターだ・・・!」
補佐官「あなたは有能だ。どうです?わたくしとやりませんか?
世界征服。」
・
壊滅したニューヨーク。
消防隊と一緒にがれきを撤去するソニックブレイド。
える「要救助者発見・・・!」
消防隊長「まるでスーパーマンだ。」
ソニックブレイドにトマトを投げつける市民「この人殺し!ニューヨークから出て行け!」
ソニックブレイドが市民の方を向く。
怯えて逃げ出す市民「ひいいい!」
涙を流すえる「だからこうやって罪滅ぼしをしているの。」
・
ロスアラモス
マルスのデスクにはコーヒーがない。
マルス「戦闘データは?」
カレル「ゴモラの一件で人工知能は飛躍的に進歩したざんす。」
ロイド「さらに、現在の災害救助活動のデータもあるから、レスキューロボとしての実用化も期待できる。」
マルス「・・・・・・。」
ロイド「上の空だな。」
カレル「デート中おしっこもらすなんてよくあることざんす。」
マルス「ねえよ。」
すると、オフィスに黒服が現れる。
黒服「ここの責任者は?」
手を上げるマルス
手帳を見せる黒服「陸軍防諜部のアルフレード・キエーザという。
ここの職員にスパイ容疑がかかっている。」
マルス「・・・は?」
キエーザ「仮想敵国中国にソニックブレイドの情報を流しているとね。
しかも彼女は君の恋人だ。つまり、君も怪しくなる。」
カレル「見事なこじつけざんす。」
ロイド「俺たちはもう用済みってことか?」
キエーザ「それは先の話だ。」
・
WEMA本部
ジャック「ロスアラモスの話は聞きましたか?」
今日子「とられちゃったわね。ソニックブレイド。」
ジャック「アメリカ中に戒厳令が敷かれています。
軍は怪獣退治だけにソニックブレイドを使うと思いますか?」
今日子「あなたと同じ意見ですわ。」
・
フィラデルフィア
ブラックハウスの執務室で贅沢な食事会をするストローズ。
補佐官「感謝しますわよ大統領閣下。
私に最強の武器を与えて死んでくださった。
これで世界に戦争を仕掛けて大儲けができるわ。
ささ、閣僚のみなさまも遠慮なく。」
閣僚「ご馳走になります・・・!」
将軍「ロスアラモスは軍の支配下におきました。」
補佐官「仕事が早いわね。
人工知能が完成するまでは丁重に扱いなさい。」
国務大臣「完成したら?」
補佐官「放り出すのよ。」
将軍「パイロットは。」
補佐官「あの泣き虫は口封じに殺しなさい。
そうね、面倒を見たあなたにやらせてあげる。おほほ!」
将軍「・・・かしこまりました。」
国務大臣「人工知能が完成するまでは油断できません。」
補佐官「そんなことは分かっているわ!
それまではあの女の顔を立ててあげましょう。」
・
豪華な個室に軟禁されているえる。
膝を抱えて泣いている。
える「私のせいで・・・多くの人を殺してしまった・・・」
・
補佐官「あの子は故意だろうが過失だろうが人を殺した。そこが大事なところよ。」
国務大臣「ほう。」
補佐官「最初は良心の呵責に耐え切れないでしょう。
しかし・・・それは最初だけ。そのうち何も感じなくなるわ。
深未えるは・・・殺戮マシーンに脚を踏み入れたのよ。」
- Calendar
<< January 2026 >> Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
- search this site.
- tags
-
- 漫画 (387)
- 脚本 (243)
- 映画 (235)
- 雑記 (163)
- ゲーム (156)
- 本 (116)
- 教育 (107)
- 生物学 (105)
- 科学 (93)
- 社会学 (81)
- 歴史 (72)
- テレビ (71)
- 芸術 (61)
- 政治 (50)
- 数学 (40)
- 進化論 (40)
- 資格試験 (38)
- 情報 (38)
- サイト・ブログ (37)
- 語学 (37)
- 映画論 (36)
- 物理学 (33)
- 哲学 (32)
- 恐竜 (29)
- 育児 (28)
- 文学 (26)
- 化学 (25)
- 論文 (22)
- PIXAR (22)
- 心理学 (18)
- 地学 (16)
- 気象学 (15)
- 地理学 (15)
- 技術 (13)
- 経済学 (12)
- 医学 (11)
- 玩具 (9)
- 司書 (8)
- 法律学 (7)
- 対談 (5)
- スポーツ (4)
- 映画の評価について (1)
- プロフィール (1)
- archives
-
- 202601 (2)
- 202512 (4)
- 202511 (15)
- 202510 (8)
- 202509 (5)
- 202508 (3)
- 202507 (3)
- 202506 (3)
- 202505 (1)
- 202504 (2)
- 202503 (2)
- 202502 (2)
- 202501 (1)
- 202412 (2)
- 202411 (6)
- 202410 (2)
- 202409 (4)
- 202408 (4)
- 202407 (7)
- 202406 (27)
- 202405 (11)
- 202404 (4)
- 202403 (23)
- 202402 (22)
- 202401 (15)
- 202312 (4)
- 202311 (7)
- 202310 (2)
- 202309 (8)
- 202308 (9)
- 202307 (8)
- 202306 (5)
- 202305 (15)
- 202304 (4)
- 202303 (4)
- 202302 (2)
- 202301 (4)
- 202212 (15)
- 202211 (7)
- 202210 (5)
- 202209 (4)
- 202208 (4)
- 202207 (7)
- 202206 (2)
- 202205 (5)
- 202204 (3)
- 202203 (2)
- 202202 (5)
- 202201 (6)
- 202112 (6)
- 202111 (4)
- 202110 (6)
- 202109 (7)
- 202108 (5)
- 202107 (8)
- 202106 (4)
- 202105 (8)
- 202104 (4)
- 202103 (6)
- 202102 (10)
- 202101 (3)
- 202012 (12)
- 202011 (3)
- 202010 (4)
- 202009 (5)
- 202008 (6)
- 202007 (4)
- 202006 (4)
- 202005 (4)
- 202004 (7)
- 202003 (5)
- 202002 (6)
- 202001 (8)
- 201912 (6)
- 201911 (5)
- 201910 (3)
- 201909 (4)
- 201908 (10)
- 201907 (3)
- 201906 (6)
- 201905 (10)
- 201904 (3)
- 201903 (7)
- 201902 (8)
- 201901 (5)
- 201812 (7)
- 201811 (12)
- 201810 (7)
- 201809 (5)
- 201808 (10)
- 201807 (5)
- 201806 (19)
- 201805 (14)
- 201804 (11)
- 201803 (15)
- 201802 (4)
- 201801 (6)
- 201712 (4)
- 201711 (3)
- 201710 (11)
- 201709 (9)
- 201708 (15)
- 201707 (7)
- 201706 (4)
- 201705 (5)
- 201704 (6)
- 201703 (7)
- 201702 (6)
- 201701 (3)
- 201612 (3)
- 201611 (7)
- 201610 (7)
- 201609 (2)
- 201608 (8)
- 201607 (8)
- 201606 (7)
- 201605 (3)
- 201604 (4)
- 201603 (8)
- 201602 (3)
- 201601 (2)
- 201512 (3)
- 201511 (3)
- 201510 (4)
- 201509 (4)
- 201508 (8)
- 201507 (17)
- 201506 (2)
- 201505 (5)
- 201504 (9)
- 201503 (20)
- 201502 (7)
- 201501 (4)
- 201412 (5)
- 201411 (3)
- 201410 (2)
- 201409 (3)
- 201408 (3)
- 201407 (3)
- 201406 (12)
- 201405 (6)
- 201404 (7)
- 201403 (5)
- 201402 (12)
- 201401 (9)
- 201312 (6)
- 201311 (9)
- 201310 (8)
- 201309 (6)
- 201308 (6)
- 201307 (6)
- 201306 (10)
- 201305 (10)
- 201304 (23)
- 201303 (17)
- 201302 (16)
- 201301 (5)
- 201212 (10)
- 201211 (4)
- 201210 (18)
- 201209 (4)
- 201208 (30)
- 201207 (7)
- 201206 (4)
- 201205 (6)
- 201204 (4)
- 201203 (4)
- 201202 (3)
- 201201 (3)
- 201112 (4)
- 201111 (7)
- 201110 (3)
- 201109 (9)
- 201108 (3)
- 201107 (7)
- 201106 (2)
- 201105 (11)
- 201104 (7)
- 201103 (14)
- 201102 (19)
- 201101 (27)
- 201012 (25)
- 201011 (70)
- 201010 (34)
- 201009 (30)
- 201008 (42)
- 201007 (44)
- 201006 (29)
- 201005 (37)
- 201004 (50)
- 201003 (44)
- 201002 (48)
- 201001 (38)
- 200912 (20)
- recent trackback
- others
-
- RSS2.0
- hosted by チカッパ!
- HEAVEN INSITE(本サイト)