絵画の教員と優等生は似ている

 「よい作家がよい教育者とは限らない。」とはうちの先生の口癖?でしたが、絵画の先生でよくいるタイプが視野の狭い熱血型。生徒にプロの作家としての意識を持てと強要し、生徒が制作に真摯に取り組まないと怒るタイプ。

 そりゃ「制作さぼっちゃ怒られるのは当たり前だろ」と思う人もいるかも知れません。それは全く持って正論ですけど私はこう思います。
 そういう態度の学生を、教員が叱責して無理に絵を描かせたって、それで出来る作品が本当にすごいものだと思っているのか?単なる教師面したストレスの発散じゃないのか?
 いくら美大生だってみんな自分のように絵を描くのが死ぬほど好きなわけないし(だからプロの概念があるんじゃないの?)・・・っていうか死ぬほど好きならあんた一人で死んでくれよって感じですが、別に実際死ぬまではやらないんだよな。
 そもそもそういうやる気のないバーンアウト学生は、モチベーションが起きるまで待ってやればいいだけの事で、起きなかったら「将来の自分のライバルが一人減ってラッキー♪」くらいに思っていればいいのに・・・
 
 あんたは教育者なのか?それとも芸術家なのか・・・?そもそも二足のわらじを履くんじゃねえよ。それが原因なんだよ。作家やりたいなら教員辞めろって。
 なんでこう思うかというと、教員やらずに作家だけの人は、けっこう己をメタ的に見れるできた人が多い気がするから(自分の経験上の話なので偏見かもしれませんが)。
 それに「私は弟子は取らない」とか言う人多いし・・・自分にはクリエイタ―としての才能はあるけれど、教育者としての才能は無いってちゃんと分かってるんだよ。

 あるブロガーさんが「今の若者はなんでも自由にやれるから、逆に何か一つのものを頑張りづらい」と言っていたけど、確かにそうかもしれない。
 本当は選択肢って歳をとると否応なしに収斂されていくようなところがあるけど、今は自分の将来は自分で選べってことになっていて、それって一見素晴らしい権利だって感じするけれど、みんながみんな特殊な才能があるわけじゃないから、ほとんどに人にはかなりのプレッシャーなんだと思う。

 なんかこの絵画の教員の話って、優等生の子が授業を真面目に受けてて、さぼっている奴を見つけると「みんな真面目に授業受けてるんだからお前もちゃんとしろよ」って怒るのと似ている。
 これって実は論理のすり替えで、本当にその授業が為になって素晴らしいと思うのならば、さぼっている奴に怒るはずがない。
 「こんな良い授業を聞かないなんてもったいないなあ・・・」ってなるはず。もしくは「この授業面白いからちゃんと聞いてみなよ」くらい。
 じゃあなんで授業真面目に受けない奴に腹が立つかと言ったら「自分はこんなつまらない授業無理して受けているのに、受けないあいつはずるい」ってこと。
 これって結局自分だって受けなくていいならこんな授業受けないって思っているんだよなあ・・・本当に勉学が楽しいのなら他の連中がどうなろうが知ったこっちゃない。

 ルールを鵜呑みにしたり、絵画の教員の言うことを素直に聞いて「はいはい授業の課題はちゃんと制作致します」なんて言ってる草食系美大生なんて、逆にたかが知れているような気もする。
 それよか絵画の先生の絵を「ヘタクソ」とか暴言はいたり「こんなつまらねえ課題やってられるかよ!」ってつっぱねる奴の方がもしかしたら凄いもの見せてくれるような気もする。

 だから絵画の教員って優等生タイプ。おそらく教室で目立っていたり、ヤンチャしている学生じゃなかっただろうな。大人しく絵を描いて自分の世界に浸り続けていたのだろう。
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