バイオハザード

 「面白い度☆☆ 好き度☆☆」

 下手な映画だけどつまらなくはない。

 「バイオハザード(=生物災害)」といえば、私の中ではやはり『ジュラシック・パーク』のマイクル・クライトンであり、彼の代表作『アンドロメダ病原体』で地下のバイオ・ラボラトリーという設定は確立した感があるのですが、そういえば現実でも多剤耐性菌とかが現れ抵抗力の低い人に猛威をふるっていますよね。あれこそ生物災害。

 しかし『トゥーム・レイダー』といいゲームを映画化した作品ってなんでこんなにも大味なんだろう。
 そもそも「バイオハザード」って、海外のゾンビ映画のお約束をパッチワークしたような内容のテレビゲームで、それはそれでテレビゲームとしては新しく、めでたくヒット作となったのですが、それをまた映画化してしまうとは何というブーメラン。
 よって劣化コピーになるのは仕方がないのですが、そこまでつまらなくもなかったのは大健闘だと思う。なんだかんだ言って最後まで飽きずに見れたもん。
 特にゲームさながらのラボのセットはかっこよかったし、配線を直してコンピューターを起動せよとかそんなミッション確かゲームでもあったと思う。

 ただ映画としては・・・こんなこと素人の私が言うことじゃないけど、一言で言って、金はかけているけれど下手。
 これ作った人は、映画の才能はありそうだけどまだ未熟って感じで、よく言えば「のびしろ」があるとも言える。つまらなくはないんだから。これより上手くてつまらない作品だっていっぱいあるだろうし。

 しかし主人公をはじめ、とにかくキャラクターの魅力がない。キャラが薄い。またシーンのつなぎ方が多少雑で、説明不足の箇所もある。
 普通映画を見ていて「下手だな~」って思うことないのですが、この映画は「もう少し練り込めばいいのに・・・惜しいなあ」って感じでした。
 しかもその「下手な部分」って自分の作品にも当てはまり得る可能性が大いにある話で、そういう意味で見ていて非常に勉強になりました。
 ただやっぱりキャラクターの見せ方はまだ足りないと思う。でもいいのか?こういう作品はそこまでキャラを立てなくても・・・漫画じゃないんだし。元はゲームだし・・・

 面白かった部分は、みんなとかぶるけど、やっぱり管理コンピューター「レッドクイーン」(主人公の名前といい『不思議の国のアリス』にかけている??)が『CUBE』みたいにレーザーで攻撃してくるシーン。あれで特殊部隊の人が半分近くゾンビと戦う前に死んじゃうんだけどこの展開には驚いた!
 プロならこんな展開には絶対しないと思う。これはゾンビ映画なんだから、普通隊長などにはゾンビと戦う一番いいシーンを与えてやるはず。この意外性は素人くさいのが逆によかったところかも。

 あとアンデッド犬のシーンは主人公のアリスが、何の伏線もなしに急に人並み外れた格闘術を見せて、ちょっと興ざめしちゃったんだけど(『ブレインデッド』の神父はよろしい)、あの犬はフルCGじゃない気がする。
 動きとかがあまりに本物の犬だから。もし、あの動きを人の手で付けていたのならそれは神業。すごい。

 さらにラストに襲ってくるよく分からない生物(ゲーム版「2」のリッカー?)の舌がやけに頑丈だったのも笑えた。あいつなんだかんだ言って意外と弱かったよね。最初の白衣の女性のゾンビの方がタフだったのでは??

 最後に余談だけど、このゲームのヒットで調子に乗ったカプコンは「バイオハザード」の恐竜版である「ディノクライシス」っていうのも作ったんだけど、あまりに恐竜が強く一部のユーザーには「ゾンビを倒していくような爽快感が無い!」と不評だった。
 でも「バイオハザード1」もアクション性はそこまで高くなかった気がする。出てくるのも大きなサメとかクモだったし・・・

 ・・・というわけで「バイオハザード」はもう映画も4本も撮ったんだから、そろそろ「ディノクライシス」を映画化してもいいんじゃない?
 あまりに『ジュラシック・パーク』の影響が大きすぎるパクリのような作品だったけど、もともと「バイオハザード」自体過去の映画のパクリのようなもの。
 あのテリジノサウルスさえやめてくれれば全然いいですよ!むしろ観たい。
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