遊牧民になんてなれない

 浅田彰さんの話ばっかでごめんなさい。
 でも、この人の言ってることわかりづらくて…大雑把にしか分からないんです。

 『構造と力』は哲学書としては異例のベストセラーになった本のようですが、かつて読んだことのある人でこういう人がいます。
 「あの本簡単で分かりやすいですよ。レヴィ=ストロースやラカンやデリダの原著に比べればずっと。」
 確かに原著に比べれば、そうなのかもしれませんが私はあえてこう言います。
 「そんなに簡単なら素人にもわかるように説明してよ」と。しかし、それをしてくれる人がネットの書評ページでは皆無なんです。だから胡散臭くて…

 たとえば浅田彰さんの『逃走論』。あれドゥルーズの「ノマド」とかが元ネタだと思うんですけど、絶対納得できませんよ(こっちの本は読んでませんが。すいません)。

 ドゥルーズが考えた「リゾーム(地下茎型構造)」まではついていけるんです。人間のふるまい、社会の制度や構造は、単純で秩序だった木の形をしているようなもの(絶対主義)ではなく、もっと複雑で分岐し、絡み合う中心(主根)のない根っこ(相対主義)に近い、というドゥルーズの考え方は面白いと思いますが、だからと言って近代資本主義のような秩序立ったシステムをほっぽり投げて、欲望に任せた遊牧民(ノマド)みたいになれって、いくらなんでも無茶苦茶です。

 そういうことじゃないと思うんです。「欲望に任せて生きよ!」なんてこの人に言われなくたってみんな充分欲深いし(おい)、常にもっといい生き方や方法があるんじゃないかってみんな悩んで葛藤してると思うんです。
 これはシステムを放棄して自由になりたいんじゃないんです。嫌な人間関係や共同体、社会、組織を放り投げて自由になったって、社会的動物である人間は生きてはいけない。
 じゃなくて、新しい、もっとみんなが幸せになれるシステム、新たな価値観を模索しているんじゃないんでしょうか?

 遊牧民なんて、私やれませんよ。無理です。遊牧民の人だって、遊牧してるなりに喜びや苦労、葛藤を絶対抱えてますって。モンゴルの人にノマドの話したら「ドゥルーズよ、馬鹿にするな。おれたちの暮らしは楽じゃない!」って怒られますって。

 そんなに遊牧がいいならドゥルーズさんは遊牧したんでしょうか?もししてないなら、椎名誠さんのがずっと偉いよ。
 え?「座ることが、最高の旅?」ふ、ふざけんな~!(笑)
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