文化のプライオリティ

 結局偉そうなこと言っても、私がちまちま描いている漫画や、芸術、文化なんて、インフラがしっかりしてて、みんなの生活が保障されているという前提があってはじめて楽しめるヒマつぶしでしかない。水、食べ物、家、電気、水道、ガス・・・そして心の平穏がなきゃハラハラドキドキの漫画なんて見たくもないよね。
 あまりに平穏だと、人ってちょっとした刺激を求めてジェットコースターに乗ったり、漫画を読んだり、映画を見たりするけど、リアルでこんなことがおきたら無用の産物。むしろムカつく。
 普段テレビの報道番組に出ている文化人コメンテーターが、巨大地震発生以降は頭脳明晰な科学者にとって代わられたのを見ればよく分かる。文化なんてその程度なんだ。

 こういう時、普段から一生懸命研究されている学者さんほど心強いものはない。地震学者なんて「巨大地震は絶対起こります」って言っても、もはやオオカミ少年状態だったけど、この大地震の前日に「報道ステーション」で東京大学の若い女性の助教授が予言はしていたんだよね。三陸沖の巨大地震は。
 とはいえこの規模の災害はリスク管理で収まるものでもない。マグニチュード9はおそらく死ぬまでやってこない一生に一度のクライシスだろうけど。

 だからここはもう専門家に任せるしかない。岡田斗司夫さんが「普段こそ科学を学ぶべきで非常時はプロの言うことを信じればいい。逆だよ」みたいなことを言っていたけど、同感。
 とはいうものの今、原子力発電のメカニズムにすごい注目が集まっている。なんにせよ自分たちの安全で安定した生活が何に支えられているか興味を持つのはいい動きかもしれない。
 私は大雑把にしか地震や原子力発電のメカニズムは知らないし、誤った情報を流さないためにもそこら辺を論じるのは今はやめておこう。理学部じゃないもん。教育学部だもん。

 問題はいつ市民の平穏な暮らしが戻ってくるか。また退屈だから刺激を求めてサブカルチャーを楽しんでくれるようになればいいな。じゃないと私なんて存在価値がないよ。
 なにしろ今手掛けている漫画は、世界中で災害が起こってその対処に当たる危機管理局の話なんだから。ここは「けいおん!」とかの癒し系漫画の出番だよね。
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