安全とは何か

 イヌの祖先はオオカミであり時に人を咬み殺すこともある・・・これは100%あり得ない話じゃない。でもそれでイヌを恐れる人はあまりいない。むしろペットブームで過剰に好きな奴の方が多い。
 つまり専門家がイヌを抱いて「この動物はとっても大人しいですよ」って実際に見せれば、イヌが人を殺しうることが事実であったとしても、人はイヌを過剰には恐れない。

 だから本当に放射能に汚染された水や食べ物が安全だって言うのなら、政治家や専門家がまずもってそれを食べて見せることが必要だと思う。動物学者がイヌに触れるように。
 それすらできないのならば、イヌを恐怖の肉食動物だと恐れるように、みんなが放射能を過剰に恐れても仕方がない。できないってことは「危険な可能性がある」ってことの証明になっちゃうんだから。それになにも原発の隣に家を建てて住めって言っているわけじゃないんだからさ。

 そもそも世の中100%安全なものなんてない。日用品でも使い方を誤れば危険なものはいくらでもあるし、地球が安全で安定しているなんてそんなはずはない。なんであんなに栄えた三葉虫や恐竜が絶滅しているんだよ。

 ツイッターではみんなが原子力やら放射能やらワイワイにわかに騒いでいるけど、これを見て一番恐ろしいなって思うのは無知であったことによる不安だ。
 それについてまったく興味も関心も、知識もなかった人のリアクションが一番恐ろしい。

 以下は原発に関する私のコメント。

 非常時ですら「報道ステーション」で科学を「面白い」と言っちゃう石川迪夫さんに、平常時でも科学を「面白い」とも思わない人々・・・科学をかんだ人だったら、石川氏の「面白い」発言は「面白い=興味深い」と解釈するはず。

 原発とアメリカ軍基地の問題って似ている。一部の人の安全を犠牲にして、無関係な大多数の人はもっともらしいこと(必要悪)を言ってそれを正当化。多数派の意見は大体正しいってしちゃう民主主義の暗黒面です。

 東京電力って民営なのか。それすら忘れてた・・・東京電力って事実上市場を寡占しているし、反原発電力会社と競争させた方がいいのかも。

 放射能の危険性を過大評価?する人(≒政府やおかかえ専門家を信じない) 放射能の危険性を過小評価?する人(≒非常時はプロに任せよう) どちらにせよまず科学を知ってほしい。私は知らない。だからこんな話題には参加しない。


 そういえば今日春期講習の社会のテキストで「近年、日本において増加しつつある発電方法はなにか?」という問題が出たけど、おそらく原子力発電は増加どころかドラスティックに見直されてしまうと思う。

 二酸化炭素を出さないということでエコ政策の一環として積極的に原発を導入しているフランス、もしくはバシバシ原発を増やしていくつもりの中国は、今の日本の状況を見てどう思うのだろうか?
 また反原発国家ドイツを見習うべきだというのもちょっと考えてほしい。あの国はお隣のフランスから電気を買っている。原発先進国フランスは近隣諸国への輸出用として電気を作り、それをドイツやイタリアに売っているらしい。
 つまり豊かな生活を維持しつつ完全に原発から脱却している先進国って現在存在するのだろうか?という気さえする。まあ、なきゃないで日本が最初の国を目指してもいいんだけど・・・

 原発を廃止しよう。それはまあ正しい。でもそのための過程を描けなければ推進も反対も意味がない。
 国民主権だ、民主主義だと言いながら、そういった煩わしい議論や手続きを、私たちはいつも専門家に任せてしまってはいなかっただろうか。そしてぼくらは学術論文はおろか『Newton』や『日経サイエンス』すら読まない。
 本当に原発を廃止したいなら・・・もしくは原発を存続したいのならば、そのための具体的なアイディアを素人だって出すべきなんだ。無学を言い訳にしないで。

 でも、みんなああだこうだは言うけれど、結局のところ誰も決断や決定はしたがらない。それに伴う責任なんて負いたくないからだ。
 そういった点では政治家や東京電力の幹部は普段高い給料もらっているだけあって大変だと思うよ。なにかしら決断しなきゃいけないんだから。

 これでもし原発問題が終息して、なんなにヒステリックに騒いでいた人たちがまったく原発のことを口にしなくなったら本当に情けなく思えてしまう。
 この問題は科学の問題である以上に民主主義の根本を問う大事な問題なんだ。

 皆の暮らしの為に、誰が危険な原発で作業してきたと思っているんだ・・・東京電力の作業員の人は絶対そう思っているに違いない(上層部はよく分からない)。
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