「面白い度☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆」
我々の要求は陛下…自由です。法が認める自由です。
いや~長い!長いけどよくストーリーがまとめられている!すごい。普通ならドチャメチャになっちゃいそうなのにw
実際にあった歴史的出来事(マグナカルタの制定と反故)にロビンフッドという架空のキャラクターを上手く取り入れて、まさかロビンフッド誕生秘話を描くとは!ロケーションも抜群!美しくも危険な中世の世界を楽しめます。
しかしウィリアム・テルといい、ドン・キホーテといい、当時の民衆が悪い政治家と戦ってくれる英雄を切望していたのがよく分かる。
・・・あれ?ウィリアム・テルは本当にいたんだっけ??ロビンフッドとキホーテは架空の英雄だけど。私もここら辺記憶があいまいだ。
でも本当は封建制度もここまでひどくなくて物語を面白くするために歴史家がちょいと過剰に書いちゃったってことはないのだろうかw今で言うなら管総理が「原発を吹き飛ばした悪の政治家」って歴史に名を残しちゃうようなもんだもんな。
まあジョン王はほんっとうにバカ殿だったらしく「欠地王」とか言われているんですよね。つまりイングランド領をかなり減らしてしまったという・・・
結局君主制って王様の力量に大きく左右されちゃうってところが弱点だよね。リチャード一世みたいなのがリーダーだと頼もしいんだけど、なまじ王様の権限が絶対だから王様がバカだった場合は悲惨極まりない。
アリエノール様や側近のウィリアム・マーシャル氏がいてくれてちょっと助かったけど、結局あいつ(ジョン)はロビンフッドのカリスマ性に嫉妬しちゃってエグザイルにしちゃうわけだもんね。
まあ相手が誰だろうが自分が正しいと思ったことを素直に言ってしまう哲学者の血を引く(←衝撃の事実w)ロビンはリチャード一世にもさらし首にされちゃったから、権力者とはとにかく相性が悪いのだろう。ありがちなことです。
とにかく新解釈のロビンフッド映画なので、いつもの「シャーウッドの森にいる弱者の味方」感は少ない。もちろん弱者の為に食料輸送車を襲って警備員をロープでグルグル巻きにしちゃうシーンはあったけど。
でロビンたちに一纏めに縛られた警備員たちが縛られたままピョコピョコ歩いて「おおい遠いのか?」「あと11マイルです~」って言うのとか笑ってしまったよ。ベタすぎてw
さてロビン・フッド演じるラッセル・クロウといえば『グラディエーター』。そして役どころもちょっとグラディエーターっぽい(国の為に戦っていたのに国に見捨てられアンチエスタブリッシュメント)からこの映画はまさにグラディエーター中世版。
ぶっちゃけ「このひとロビンフッドだよ」って言わなければロビンフッドの映画に見えないくらいイメージが違うw。
ただ悲劇極まりなかった『グラディエーター』と違ってラッセル・クロウの戦友たちが死ななくてよかった。音楽家のおじさんアランとか、ロビンと最初喧嘩した打撃系のリトルジョンとかけっこうキャラが立っていて面白かった。
ウェールズ出身のウィルとスコットランド出身のリトルジョンが故郷のことでケンカするのとかイギリスあるあるだよね。当時はイングランドと別れていたわけだし。
面白キャラと言えばなんといってもノッティンガム領主、盲目の老騎士ウォルター・ロクスリー卿。登場シーンはかなり弱弱しいおじいちゃんだったけど、ロビンフッドに出会ってみるみるエネルギッシュになっていく。おそらくロビンの過去を知っていたから若かりし頃を思い出したんだろう。
力が湧いてきたぞ。今朝目覚めたらなんと朝立ちしておった。84でだ。奇跡だよ。
…とか作中本当に言ってるんだ(笑)。しかもこの朝立ちじいさんなんとクライマックスで自分の息子を殺した悪の黒幕に文字通り一太刀あびせてしまう。いや一立ちかもしれないけど。
下ネタが過ぎたけど、とにかくこの人目が見えていた現役時代は相当剣の腕がすごかったのかもしれない。じゃないと生き残れないもんな。
この時代のヨーロッパは今の軍隊と違って指揮官が最前線で戦いあっさり戦死するから。
ジョン王「リチャードは先陣をきって戦った!」
マーシャル卿「それでどうなりました?」
最後に一言。『ロビンフッド』と言えば『ロスト・ワールド ジュラシック・パーク』で腕利きハンターのピート・ポスルスウェイト兄貴がパキケファロサウルスのことを「タック坊」って呼んでいたよね。ちなみにパラサウロロフスはプレスリー。
おそらくあの人ティラノサウルスしか恐竜の名前知らない(笑)
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