2012年は刺激的

 いや~今日でついに2012年もおしまいですよね。今年は年初めからUstreamで伝説的黒歴史バレンタインデーぶっ壊せデモをやったり、いろいろな新体験をした年でした。
 他にも人生初のマンガ連載、人生初のオフ会、人生初の運転、人生初の学校教員体験・・・どれも楽しかったですが、どれも少々刺激が強すぎたらしく、現在の私はフラフラですw

 とりあえず今は冨樫義博ごっこをやっちゃっているYELLの漫画原稿を仕上げています。
 今年の秋から学校の先生を学習塾と同時にやることになって(一時期家庭教師もやってた)、本当に漫画が描けなかった。続きを楽しみにしてくださっているファンの皆様ごめんなさい。来年はなにかの仕事を減らして、漫画にもう少し時間が割けるように考えているところです。

 しかし今年は「ついに私も若者から大人になったなあ・・・」って実感した年でした。何といっても情けないのが「最近の若いもんは」という王道的ジジイ思考をするようになってしまったこと。
 こういう頭の固い大人には絶対なりたくないって思っていたのに、そういうことを考えるようになってしまったのは、新鮮であると同時にかなりショックでした。
 もう今の若い子とは共通点よりもギャップを感じることのほうが多くなってきたってことなのかも。そりゃそうだ、15歳も年が離れている子を相手にしているわけで、彼らとは元号が違う、世紀が違う。新世紀エヴァンゲリオン(あ、これも今年の初体験の一つだ)。
 
 でもさ、もう自分もいい年なんだから、若い世代の壁になったほうがいいんだよね。今の大人って良くも悪くも物分りが良すぎて、子供には乗り越えるべき壁がない。
 今の子ってなんでも自由にやらせてもらえるんだけど、それによって自分たちが生きる指針をなかなか定められないで苦しんでいる気がする(自由な分、規範が形成される機会がない)。自由を持て余しているんだ。
 時に反発されようが、大人はブレずに「オレたちはこういうポリシーで生きてるんだ!」っていう生き様を子供に見せるべきなんだと思う。子供にいい顔するだけが教育じゃないもんね。

 ああ、もう、こういうこと言ってる時点でオヤジっぽくて嫌なんですが、でも私はもう、どう考えても大人。大人になっちゃったもんは大人にならなきゃいけない。
 もともと私は「創作するなら社会にコミットしなければいけない」というスタンスだったんだけど、教育現場に触れてそれがさらに確信に変わった。
 個人主義と新自由主義がもたらしたものは、無秩序な混沌。学ばず、オレ様化する子供たち、働かない若者たち、ウェブを支配するバカで暇な人・・・これらは現代人なら誰しもが多少は共有しているメンタリティではないだろうか。

 人間は誰でも失敗するけど、特に若者は人生経験が少ない分失敗する確率が高い。
 そこで大人が子供の言いなりになって好きにやらせちゃうと、ろくなもんじゃない。それは寛容なように見えてすっごい無責任なことなんだって思った。

 好きにしていいよって言うと本当に好きにするんだよこいつら!ww

 ある人が「リバティとフリーダム」の違いですねって言ってたんだけど、まさにそう。自由はいいことだけど、その自由が他者の自由を侵害した場合の合意形成の手段を僕らはおざなりにしてしまった。
 だから私はあえて頑固ジジイになろうと思う。いや10代の頃からそんな感じだったけどさw

 教育の現場が未来の社会を映す鏡ならば、私たちが前提にしていたはずの最低限の共同体的ルールやモラルがここまで崩壊してしまったこの現状はちょっと心配だ。
 まあ、そういった杞憂は、今の団塊の世代の人が「新人類!」とか言われていた頃から繰り返されているわけで、なんだかんだで結局世の中回るのだろうけれど、じゃあそれがいい世の中なのか?って聞かれると、ほとんどの人はそう思わないんじゃないだろうか。
 今の子はけっこう感受性が高くて、厭世的な大人の姿を見て、若いうちからリアルを見切っているような気がする。

 物語のないこんな世の中だからこそ、私は物語を書こう。「偉そうでお説教くさい」とか「なんでてめえに言われなきゃいけないんだ」とか言われようが、私は創作を通じてメッセージを送り続けたい。
 しいてはそれが私にとって生きることだと思うから。

 「『私はどうすればよいか?』という問いに答えられるのは、それに先立つ『私はどの物語のなかに自分の役を見つけられるか?』という問いに答えられる場合だけだ」――アラスデア・マッキンタイア『美徳なき時代』
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