『80日間宇宙一周 From Earth with Love』脚本③

ベッドで女性と愛し合うイワン
電話が鳴る。
女性「鳴ってるわよ・・・」
イワン「まったくいいところなのに・・・」
携帯電話を取って着信先を見るイワン「おっと本部からお呼びだ、いかなきゃ・・・」
女性(アンジェラ)「本部?」
イワン「・・・君にだけ教えるけれど・・・実は私は腕利きのスパイなのさ」
笑うアンジェラ「本当?」
イワン「内緒にしてくれよ、暗殺されちゃうから・・・
・・・(受話器に)はいもしもし・・・わかりました」
携帯を切って、立ち上がってバスローブを羽織るイワン
女性にキスするイワン「じゃあね子猫ちゃん」
アンジェラ「もういっちゃうの?」
イワン「続きはまた今度」
アンジェラ「じゃあ・・・
二時間の延長で合計850ドルになります」
イワン「・・・僕のテクニックに免じてまけてくれない?」
アンジェラ「だ~め」
部屋に入ってくる屈強な男「お客さん、ここで暗殺されますか?」
イワン「・・・・・・。850ドルだっけ?」

売春宿から出ていくイワン。
コールガール「最近あのお客さんよく来るわね。気に入られてるんじゃないのアンジェラ?」
アンジェラ「やめてよ、あんなおじさん・・・昔の自慢話ばっかりしてそのほとんどが嘘なんだもん。
なにが僕に抱かれた女は天国にいくよ。
スタミナもないし、バッカみたい」



TIA本部
フレミングのオフィスに入ってくるイワン
フレミング「来たなウェイド。お前の携帯電話には誰もかけてこないな。」
イワン「私のプライベートを傍受するんじゃないよ」
フレミング「でも電話が鳴って嬉しかっただろ。まあかけろ」
オフィスの椅子に座るイワン。
イワン「この前はどういうことだフレミング、サーペンタリウスとのコネをつぶしやがって。
ブレイズとあの仲になるまで何年かかったと思ってんだ」
フレミング「あれはウチがやったことじゃない、軍だ」
イワン「軍?軍に俺ごと焼いちまえって言ったのか」
フレミング「そういうな・・・こっちは止めたんだが、地球連邦軍のバーンズがお前が悪党に肩入れしすぎてんじゃないかって言ってきてな」
イワン「俺がそんなことするわけないだろ・・・」
フレミング「わかってるよ・・・オレだってもとは現場型だ。
お前との付き合いは長いし腕は買ってる。
だが軍の連中はこっちのやり方などわからないのさ・・・」
イワン「二重スパイの嫌疑を晴らしてくれたってことか、そりゃどうも。
せっかくサーペンタリウスの内部に潜入できるところだったのに、これで打つ手なしだ」
フレミング「そうでもないさ。」
資料をデスクに放り投げるフレミング
フレミング「次の任務だ」
資料の封を開けるイワン。書類と何枚かの写真が入っている。
フレミング「トリエステ・ピカール博士。
冥王星の科学顧問を務めていた天才宇宙物理学者だ。
冥王星の任務の際、お前も社交パーティで会ってるよな?」
イワン「で、博士がなんだ?」
フレミング「MI8の情報だとピカール博士はサーペンタリウスの大物幹部らしい。
緋色の旅団による海王星のクーデターも裏では彼が手を引いていたという」
イワン「ま、見た目通りのたぬきじいさんだってことだな」
フレミング「博士は海王星の他、天王星、土星、木星にも姿を見せている。
これらの星で起こったことといえばアイドルの暗殺事件、戦闘機の暴走、木星の大地震・・・」
イワン「その全ての手を引いているっていうのか?
いくら博士でも天変地異は起こせないだろう・・・」
フレミング「わからんぞ、彼の研究は高エネルギー理論だ。
つまり太陽の核融合、超新星爆発、ブラックホールのジェット、そういった宇宙を実験室で再現するってことだ。
次にこの写真を見てくれ」
イワン「?」
フレミング「冥王星の軍事基地でピカールと一緒に写っている女だ」
イワン「女?」
フレミング「ああ。こっちの海王星の写真にも」
イワン「ピカールの愛人か?」
三枚目の木星の写真を渡すフレミング「愛人がレールガンつきつけないだろ」
女性が紅茶を飲むピカールにごつい銃を突きつけている。
イワン「どういう状況の写真なのこれ?」
フレミング「彼女がピカールの敵であろうと味方であろうと、サーペンタリウスの情報を握っている可能性は高い。接触してくれないか。」
写真を見つめながら何かに気づくイワン
「まさか・・・ミグ・・・?」
フレミング「・・・知り合いか?」
イワン「ああ・・・間違いない。ミグ・チオルコフスキー・・・」
フレミング「もしかして・・・あの時のチオルコフスキー将軍の娘か」
イワン「そうだ・・・」
フレミング「よし、昔の関係を利用して情報を聞き出せ。」
イワン「十年以上前の話だ、もう忘れられてる」
フレミング「ならやり直せばいい」
ミグの写真を見つめるイワン
イワン「・・・どうやって接触する?」
フレミングがテレビをつける。
惑星連合放送のニュースが映る。
「来週火星で行われるコズミックグランプリは、太陽系最速の宇宙ロケットを決める世界的な選手権で、続々と著名なレーサーが火星に現地入りしています。
またコズミックグランプリはレースファンだけでなくギャンブラーにとっても手に汗握る一大イベントであり、ブックメーカーでは早くもどのレーサーが優勝するか賭けの対象になっています。
オッズの方は、月出身のルナ・マイヤースが一番人気で1.8倍・・・」

フレミング「招待してやろう。」



火星の周辺宙域を飛行するリンドバーグ号
操縦桿を握りながらミグに話しかけるライト。
ライト「もうそろそろ火星やから地球まであとちょっとやで。」
ミグ「そっか・・・ついに地球か・・・」
ライト「なんや、あまり嬉しそうちゃうな。」
ミグ「そんなことないよ・・・小さい頃からの夢だもん。
ライト・・・本当にどうもありがとう・・・」
ライト「そんな改めて言われると、調子狂うなあ・・・」
窓の外をぼんやりと見つめるミグ

マーガレット(あなた・・・地球へ着いたら息子とは別れてしまうの?)

ミグ「・・・・・・。」
突然スピードを上げるリンドバーグ号。
驚くミグ「!?どうした!」
ライト「尾けられとる!!」
ミグ「なんだ!?サーペンタリウスか!?それとも木星のギャングの残党!??」
ライト「いやもっと恐ろしいやつらや!!」
リンドバーグ号に猛スピードで追いすがる宇宙船。
ミグ「ラムジェットを起動させたらどうだ?」
起動パネルに手を伸ばすライト「ようし・・・」
別の宇宙船がリンドバーグ号の前に飛び出してくる。
ライト「あかん進路を塞がれた!」
操縦桿を切って避けようとするが、第三の宇宙船がリンドバーグ号と接触ぎりぎりで接近してくる。
宇宙船の側面には「惑星連合放送」という文字とロゴマークがペイントされている
ミグ「放送局の中継船・・・!?」
ライト「パパラッチどもや!」

あっという間に中継船に囲まれるリンドバーグ号。
リンドバーグ号にフラッシュがたかれる。
記者「その機体・・・!ライトさんですよね!!?」
ライト「ミグ隠れろ!」
ミグ「え?」
コックピットに回り込む中継船。
「やっぱりライト・ケレリトゥスさんの宇宙船のようです!」
「地球の冒険家ライト・ケレリトゥスさんが一年ぶりにカメラの前に現れました!!」
「一体どちらへ行っていたんですか!?」
コックピットのミグを屈ませるライト。
ライト「なんでここにいるってわかったんや!??」

コックピットのミグに気づく記者「おいコックピットに女性が乗ってるぞ!」
「その女性は誰なんですか!?」
無線を掴むミグ「え~っと・・・私はただの・・・」
ライト「あかん何も話すなミグ!」
記者「誰なんですか!?その人とはいつから付き合っているんですか!?
冒険中に消息を絶ったことと、その女性とは何か関係があるのでしょうか!?」

惑星連合放送の衛星中継ステーション
中継船から送られる映像を眺める惑星聯合報のプロデューサー、ハル・ケプラー
「“ライト・ケレリトゥス熱愛発覚”か・・・すぐに衛星回線で流せ。生中継だ。」
スタッフ「はい!」
ケプラー「太陽系の果てまで行って、女を連れ帰ってきたとは面白い・・・」

マスコミの集中砲火を浴びるリンドバーグ号。
「ライトさん一言!」
その時、ライト・ケレリトゥスのロゴがペイントされた輸送船がマスコミの船を強引な操縦で蹴散らす。
「!!」
輸送船のカーゴハッチが開く。
輸送船から女性の声「早く入って!」
すかさず輸送船に滑り込むリンドバーグ号。

マスコミ「待ってくださいライトさん!!」
「一言!一言だけお願いします!!」
マスコミを無視して急発進する輸送船。
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