球体の表面積について

 地球の熱収支を考えたとき、地球を球体として、その表面積は4πr2と計算していましたが、そもそもなんで4πr2なのか証明した記憶がなくて、dario氏に聞いたら、明快な解説のサイトを教えてくれました。
 私は高校の頃、というか中学校の頃からもともと数学が駄目で、高校は出だしからつまづき、うちの高校ってテストが半分出来ないと追試になるんですけど、その追試すら合格できず、結局追追試、追追追試・・・と繰り返し、あきれ果てた先生が最終的に補講をしたほどで、しかもそこまで引き延ばすと、もう次のテストが来ちゃって、やっぱりそのテストの赤点で、追試を絶えず繰り返していました。
 なんか借金の無限ループ見たくて辛いものがありましたね。数学の通知表1とか2を獲得すると、家族に「もっと勉強させてください」っていう通知が来るのが情けなかったです。

 で、とにかく高校二年で出てくる「微分積分」がなんか発想が嫌いで逃げてたんですよ。あれはおそらく、今までは直線で構成されていた単純な図形の長さや面積を求めていたんだけれども、曲線を持つ複雑な図形を相手にする場合、直線では対処できないので、曲線を細かく分割してその一部をクローズアップすれば「あら、ほとんど直線と一緒!」ってことだと思うんですけど、「そんなことまでして無理に計算せんでもいいじゃん・・・」って感じでした。
 数学ってけっこう論理的で厳密って感じするんですけど、結構「無限」とか平気で出したり、アバウトで剛腕なところもありますよね。

 めっちゃ曲線で構成された球体の表面積も、やはり微分積分の発想の下に導くしかないと思うのですが、なかなか∫とか積分定数とか専門的な記号を出されちゃうと、ついていけないので、dario氏の紹介してくれた説明は、そんなの抜きで明快に解るので本当にうれしかった。
 よく、さらっと「球体の表面積は、球体の体積の微分だよ」ってしたり顔で言う人いますけど、それはそういう関係があるってことだけで、「なんでそうなるの?」の答えにはなっていないと思います。
 とにかく微分積分の計算なんて、簡単なものをあえて複雑に考えているような気もするんですけど、まあ、ああいうことは理学部卒の専門家とかに任せればいいですよね。“普通”科高校で教えるような“普通”の教養じゃないですよ。

 さて、球体の表面積についてですけど、あれは円の面積の求め方を思い出してもらえれば解りやすいと思います。
 円では円をワンホールのケーキと考えて、そのケーキは「ショートケーキの集合によって成り立っている」とします。
 つまり丸いケーキを、とんでもない数で切り分ければ、そのショートケーキはとても細くとがった扇型で、そのひょろひょろな扇型を交互に逆さにして、横に連結していけば、出来る形は縦が半径、横が円周(直径×π)の半分=半径×πの長方形とほぼ同じになるので、円の面積は「半径×半径×π」となる。
 こんな説明、逸見さんや中井美穂さんがいた時代の平成教育委員会でやってたような。

 この説明が解れば「球はこの立体版」と考えればいいので、球は円錐でも角錐でもいいんですけど、「球体は、サーティーワンアイスクリームのコーンみたいなもの(円錐)の集合によって成り立っている」とします。
 円錐の体積は「底面積×高さ÷3」なので、その円錐の底面積の合計が、ちょうど球の表面積と同じになる数だけ円錐を集めて合体させれば球体が作れます(とりあえず脳内では)。
 よって、「球体の体積4(πr3)/3」=「球の表面積×円錐の高さ(=球の半径r)÷3」なので、球の体積の式から「×r÷3」の部分を割ってしまえば、球の表面積だけが残るので、4(πr3)/3÷(r×1/3)で答えは「4πr2」になります。

 よって球体の表面積は、とりあえず球体の体積の式をひっぱってこないと分からないってことなんですね。・・・でなんで球体の体積は4(πr3)/3なの?っていう新たな問いが生まれるわけで・・・
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