パシフィック・リム

 「面白い度☆☆☆ 好き度☆☆」

 怪獣が出たら壁になってくれよ。

 評論家竹内義和さんオススメ映画。ウルトラマン、ロボットアニメ、特撮ヒーロー、ハリウッド大作、ギレルモ・デル・トロ作品が好きな人は必見の映画みたいなのだけど、私はウルトラマンくらいしか好きなのがなくて、でも竹内さんからリプライもらえたのがすごい嬉しくて騙されたと思って見に行ってきました。最近なんだかんだで公開初日にばっか見に行ってるなあ・・・

 で、ハリウッド版ウルトラマンっていう噂だったけど、あんまウルトラマンっぽくはなかった。ハリウッド版トランスフォーマー(ロボがやたらでかくてごちゃごちゃ)と、ハリウッド版ゴジラ(怪獣がやたらでかくてごちゃごちゃ)を足して2で割ったような感じだった。
 つまり王道のハリウッドアクション映画で、よく言えば娯楽大作、悪く言えば大味で予定調和。ウルトラマンやウルトラセブンにあった、怪獣や宇宙人側の哀愁とか正当性みたいなものはさっぱり描かれはしなかった。西洋はやっぱりイーブルってやっちゃうんだよね。もういい、同じくロボットと怪獣が戦う『ソニックブレイド』で私が描くから。

 さらに、私ハリウッド版ゴジラはそこそこ好きなんですが、なんかこの映画の怪獣はちょっとイマイチというか・・・ウルトラマンの魅力ってちゃんと悪役側の怪獣のデザインにも生物としての説得力があって、地球のいち野生動物として描いているところだと思うんですが・・・(にしては馬鹿でかいが)この映画の怪獣は設定が『スターシップ・トゥルーパーズ』のアラクニドとほとんど一緒で、形態もエイリアンみたいなちょっと盛りすぎなグロテスクさ。あんまこのソフビを買いたいとは思わない・・・
 なんかミツクリザメみたいなのとギャオスみたいなのがいたのは覚えてる。

 とはいえロボットやアニメが好きな人は必見の映画だと思います。日本語吹き替えはメガトロンとかシャア少佐とかコテコテのアニメ声優がやっているしね。
 杉田&林原の「ロケットパ~ンチ!」て熱くなれるかどうかが分水嶺。アラサーの私は厳しかったですwイエガーロボとのシンクロ失敗・・・!
 そういえば、技の名前を叫ぶのって白土三平先生あたりの発明なんだよね。コマとコマのモンタージュの芸術であり、細かな動きがなかなか表現できない漫画だと、忍術って言っても何が起きているか描きにくいから。ディスクリプションしてセリフで言ってしまうというw

 サンダー・クラウド・フォーメーション!

 これはこれで日本のサブカル独自のコンテキストなんだろうけど、やっぱりロシア構成主義のクリエイターのごとく、職業声優を宮崎駿さんが避ける理由はちょっとわかるよなあってw演技が大げさなんだよねwまあそれが面白いのだけど。
 例えばガンダムのアムロの声の人と、三ツ矢雄二さんがそれぞれ怪獣オタクと数学バカの学者コンビの吹き替えを担当しているんですが、この二人がすごい面白いw
 なんかこいつらの友情だけで薄い本作って明日のコミケで売れるんじゃないかってくらいwもう、ふたりの記憶をシンクロさせるところとかホモにはたまらない展開だもんwしかも怪獣との3人プレイw
 それに三ツ矢さんの方は杖をついていて、しかも幼少期の記憶で一瞬いじめにあっていたんじゃないかっていう描写もあってなかなかに涙をそそる。彼女とかいないんだろうな(´;ω;`)

 あとこの映画って日本の特撮映画のオマージュらしく、いろんなところに日本語が書いてあるんだけど、基地の壁には「尊重」「穀力」「勇気」とか謎の社訓みたいなのが書いてあって(というか穀力ってなんだ?食料自給率みたいなものか??)、さらに東京のシーンでは「ビデオ萌え健太」という看板が芦田愛菜ちゃんの後ろでヤバげなオーラを放っていました。健太しっかりしろ!!
 芦田愛菜ちゃんという日本を代表する幼女に萌え健太。日本通だというデルトロ監督の底の知れ無さが伺える。
 これは『ブレードランナー』の「強力わかもと」を抜いて、洋画の変な日本語看板選手権暫定一位ね。

 最後に一言。日本代表コヨーテ・タンゴってどこで出た?
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