インデペンデンス・デイ

 「面白い度☆☆☆ 好き度☆☆」

 帰ってきたぜー!

 『インデペンデンス・デイ』って中学校の頃、新聞で「宇宙人、恐竜超えた!」という見出しで、これまでの映画の興行成績トップの『ジュラシックパーク』を抜いた作品として話題になってましたが、これ対象年齢ほんと中学生の映画ですよね。
 もう「BSマンガ夜話」風に言えば「バカ映画」。ムービー、オブムービー。ここまで商業主義的娯楽にはしれるとはある意味すごいです。見習わなくては。

 しかしこれ今見るのと中学のころ見たのとはだいぶ印象が違います。ローランド・エメリッヒ監督の映画は、脚本のスカスカさを、CGを使ったド迫力の映像で余りあるほど補うものが多いですけど、今見ると「世界の警察アメリカ」とか「パクスアメリカーナ」的なアメリカニズムが、監督から無意識ににじみ出ていると言うか…
 
 いや、この映画純粋に「お客さんを楽しませよう」という気持ちで作っていて、決してプロパガンダ映画じゃないと思うんですよ。でも悪気なくアメリカは世界のリーダーという意識が、作品に見事に表出していますね。

 アメリカってとにかく兵器とか、軍事とか、暴力が大好きみたいで、ちびっこもGIジョーで戦争ごっこしてますからね、普通に。ラストのことごとく人類に破壊された異星人の巨大円盤の残骸を見て、子どもが「わ~い花火だ!」って言うオチにはぞっとしました。

 そしてK氏が大好きな農薬散布のおっちゃんが「帰ってきたぜ~!と」敵の円盤に突っ込む爆笑シーン、太平洋戦争で、よほど日本の特攻が衝撃的だったのか…
 個人的かつ不謹慎な意見ですが、おそらくアメリカ、いやエメリッヒ監督は、あの特攻精神を羨ましく感じていると思うんですよ。「ちくしょう、かっこいいじゃないか」と。
 
 とにかく同じウェルズの『宇宙戦争』を扱っていながら、スピルバーグの方が全然怖いですよね。逆に宇宙人周襲来とか氷河期とかゴジラ(実はハリウッド版ゴジラ大好き)とか、人類の危機をあれだけ全然怖くなく能天気に描けちゃうのもエメリッヒ監督のある意味才能だと思います。

 最後に一言。日本軍なぜか岩手県あたりで宇宙人を凌いでいるのが笑えた…
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