電気分解について

電気分解
二種類の金属板を電源装置とつなぎ、その金属板を電解質水溶液に浸したあと、電気をかける(電子を移動させる)ことで、強制的に酸化還元反応を起こすこと。
このとき電源装置の+極につないだ方は陽極、-極につないだ方は陰極と呼ばれる。
電池との違いは以下の通り。
化学電池:化学反応→電子のやりとり→電気
電気分解:電気→電子のやりとり→化学反応


陽極での反応
電子が外れる酸化反応が起こる。
電子の外れ方には以下の3パターンある。
①電極が銅である場合は自身が反応して電子が外れる。
②電解質水溶液に塩化物イオンが含まれている場合は、塩化物イオンが塩素ガスになることで電子が外れる。
③それ以外の場合、水溶液がアルカリ性の場合は水酸化物イオン、中性・酸性の場合は分子が反応し電子が外れる。

陰極での反応
電子を受け取る還元反応が起こる。
電子の受け取り方には以下の2パターンある。
①水溶液に銅イオンや銀イオンが含まれている場合、これらのイオンが電子を受け取り、銅や銀に戻る。
②それ以外の場合、水溶液が酸性の場合は水素イオンが電子を受け取り水素ガスに戻る。水溶液が中性・アルカリ性の場合はが電子を受け取り水素ガスと水酸化物イオンに湧かれる。

ファラデーの法則
電気分解において、電極で反応する物質の量は、流した電気の量に比例する。
また、電気量が一定のとき、電極で反応する物質の量は、イオンの価数に反比例する。1価ならそのまま、2価なら半分といった具合。
ちなみに、元素だけではなく電子にも物質量があり、電子96500個分で1molに換算される。この96500C/molという値をファラデー定数という。
電気量(クーロン)はC=A×sで算出されるので、電流の大きさと時間をかけた値が96500である場合、その時の電子の物質量はぴったり1molであるといえる。
これをまとめると・・・

流れた電子の物質量(mol)=(電流の大きさ×流した秒数)÷96500

という式ができる。
例えば、2アンペアの電流を96500秒間流し続けた場合の電子の数は2molとなる。
この時、電気分解によって析出する銅の物質量は・・・
Cu2+ + 2e- → Cu
より、電子2個で銅が1個出来るため、ファラデーの法則により、電子2molならば、析出する銅は1molということになる。
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