情報職業論覚え書き①

 ついに来た、11月のテストラッシュ。あさっていきなり図書館司書の試験が3発来るんだけど、それより恐ろしいのは、今月中旬にある情報の試験6連発。
 これは正直、持ち込み可だからなんとかなるだろと、なめていて、ほとんど準備してなかったんだけど(システム設計演習の課題を終わらせることだけに意識が向いてしまっていた)、昨夜、試験範囲が広すぎることが判明し、慌てて試験の対策にとりかかっております。
 基本的に、持ち込み不可の方が試験の内容は易しいようだ。考えてみれば当然かもしれないが。

情報科教育法II(危険度☆☆)
持ち込み不可。ただし5月に受けた情報科教育法Ⅰと試験形式は似ているので、多分いける。

システム設計演習(危険度☆☆)
持ち込み不可。この前こなしたばかりだけあって、まだ記憶が残っている。多分いける。

コンピュータネットワーク(危険度☆☆☆)
持ち込み可。ブログにかなりまとめたから、まだ多少は覚えてるんだけど、内容自体はかなり専門的で警戒せねばならない。
持ち込み用ノートの作成を急ぐ。

データベースシステム(危険度☆☆☆☆)
持ち込み可。やばい。SQL文忘れた。やばい。
試験範囲がテキストの全てじゃないのが救いか。ノート作成。

情報職業論(危険度☆☆☆☆)
持ち込み可。範囲がここまで広いことを昨夜知った。メチャ準備不足。
かなりやばい。ノート作成。

ディジタル画像概論(危険度☆☆☆☆☆)
持ち込み可。レポート瞬殺科目(フォトショップを使うだけ)。
しかし、試験内容がめちゃめちゃ専門的なことを昨夜知った。メチャ準備不足。
超ヤバイ。ノート作成。

参考文献:廣石良雄著『情報と職業』

コンピュータの歴史
かつては、コンピュータに使われる論理素子の集積度によって第1世代~第4世代に分類していたが、現在では、そういったハードウェアの側面ではなく、コンピュータをどのように利用しているかという利用形態の側面で論じられることが多い。

第1世代(1940年代~):真空管
第2世代(1950年代~):トランジスタ
第3世代(1960年代~):IC(集積回路)
第3.5世代(1970年代~):LSI(大規模集積回路)
第4世代(1980年代~):VLSI、ULSI(超大規模集積回路)


黎明期(1930年代~)
コンピュータの歴史は、チューリングマシンまでさかのぼる。
これは、もともとコンピュータを開発するために作られたのではなく、ゲーデルの不完全性定理(数学の不完全性)を証明するために作られたマシンである。
チューリングは、理論上どんな計算でも解ける完璧なマシンを作り、そのマシンが解けない計算を見つければ、数学の完全性は崩れ去ると考えた。数学に何か恨みでもあったのだろうか。
このマシンを開発するに当たって、チューリングは人間が実際にどのように計算を行っているか、その手順をルールにまとめている(数字を見る→演算の記号を確認→イコールの隣に答えを書く→終了、もしくは、答えが出なかったらやり直しなど)。これこそが後のプログラムである。

①真空管コンピュータ
真空管のパルス信号で表された数値を計算するコンピュータ。
特殊な電球に過ぎない真空管には寿命があるため、やがて同様の機能があり寿命がないトランジスタにお株を奪われることになる。
ちなみにそれまでは電磁石を使っていた。

ABC(1939~42年開発)
世界最初のコンピュータといわれる。
第二次大戦中に、アイオワ州立大学のアタナソフ教授(A)とその院生ベリー(B)が開発したコンピュータ(C)。
汎用性はなく、連立一次方程式を計算するのに特化したコンピュータ。
入力はパンチカード、制御は手動で、プログラム能力はなかった。
計算の仕方は二進法。

ENIAC(1943~46年開発)
1万8000本もの真空管を用いた、幅30メートル、重さ27トンという巨大なコンピュータで、プログラムは配電盤の変更や多数のスイッチで実現したため、プログラム変更は大変だった(例えば、足し算とかけ算でケーブルの接続のパターンが違った)。
これを克服する、プログラムとデータを同じ記憶装置に格納するプログラム内蔵方式は当時すでにアイディアはあったものの、戦時中だったために完成が優先され実装されなかった。
フォン・ノイマンが開発に関わったが、出来には納得がいっていなかったらしい。
その後、ノイマンは、プログラム(演算ルール)も数値化してデータのように扱ってしまえばいいという内容のチューリングの論文を読み、大きな影響を受けた。
ちなみにENIACの計算の仕方は十進法だった。

②ノイマン型コンピュータ
チューリングの論文の影響を受けたノイマンが提唱したプログラム内蔵方式のコンピュータ。49年にはEDSACとして完成。
ノイマン型コンピュータは現在のコンピュータでも主流となっている。その特徴は、プログラムとデータを、主記憶装置に一旦格納してから実行(プログラム内蔵方式)、プログラムに書かれた命令をひとつずつ実行(逐次制御方式)、0と1の計算によって実行(二進数処理)の3つである。

メインフレーム時代(1950年代~)
メインフレームとは複数の利用者が共有する中央計算機のこと。これに他の計算器を複数接続して、その力をみんなで共用していた。
ENIAC以来、計算機は大学や研究所が中心となって開発した。IBMなど民間のメーカーも生まれたが、処理形態がバッチ処理(一括処理)であり、利用者には時間や手続きの制約が多かった。
しかし、その後TSS方式が開発されたことで、利用者の利便性は向上、商用化が活性化された。
ちなみに、当時は日本のメーカーも通産省の誘導のもとメインフレームの開発競争に明け暮れていた。富士通、東芝、三菱などが戦い、80年代には富士通が日本IBMのマーケットシェアを抜いた。

①タイムシェアリング(TSS)形式
一つの処理機構において、二つ以上の処理過程の時間を細分化して交互に配置させるようにする、データ処理システムの方法のこと。
当時は、全ての機能を中央の大型コンピュータに置き、これを多くの利用者がシェアしていた。
しかし、バッチ処理では、利用者ごとのCPUの処理時間の割り当ては、運用者が周辺装置によって割り当てていた。
その処理時間を、利用者単位に自動的に分割することで(処理時間を利用者ごとにずらす)、複数の利用者が同時にコンピュータを利用できるようになった。
アイディア自体は57年頃、アメリカの計算器科学者のボブ・バーマーやジョン・マッカーシーが思いついた。
その後、59年にイギリスのコンピュータ科学者クリストファー・ストレイチーがTSSの特許を取得。

②マシンインタフェースの飛躍
人間とマシンが接触して相互に情報を交換する仕組みが向上する。
例えば、あのマウスがダグラス・エンゲルハートによって発明される。
また、彼はハイパーテキスト(文書の任意の場所に別の文書のリンクを埋め込める仕組み)や、グラフィカルユーザインタフェース(ユーザに対する情報の表示にグラフィックを多用し、大半の操作をマウスポインタで行うことができるインタフェースのこと)なども開発、コンピュータの使いやすさは飛躍的に上がった。

③ARPANET導入
アメリカ国防総省のARPAによって開発されたパケット交換方式のコンピュータネットワーク。
分散したUNIXコンピュータ同士をTCP/IPプロトコルで相互接続したもので、後のインターネットの原型になった。

④第三の波
1980年に出版されたアドルフ・トフラーの著書。農業革命、産業革命に続く第三の技術革命として情報化革命の到来を力説した。
彼の予言はかなり当たっていて、ネットショッピング、ネットオークション、ノマドワーカー、スマートコミュニティ(先端技術を用いて社会インフラを効率化・高度化した都市や地域)などは、その後現実のものとなった。

クライアント・サーバ時代(1980年代~)
80年代に入ると、パーソナルコンピュータやミニコンピュータが登場し、非常に高価なメインフレームに対して、低価格のコンピュータを企業が独自に持てるようになった。
これらの低価格コンピュータは個人や家庭にも普及し始めたが、まだIT技術者が趣味や業務として使う程度だった。
90年頃になると、コンピュータシステムのダウンサイジング、オープン化(標準化)によって、クライアント・サーバシステムが一般化していった。
このシステムにより、クライアント側からサーバにデータを要求し、得られたデータを使ってクライアント側でも処理ができるようになった。
そのため、クライアント側で分散して行われた処理やデータをどのように集約し、管理するかという問題が発生した。
さまざまな種類のコンピュータ資源をひとつのコンピュータとして利用できないかというアイディアは、後のクラウドコンピューティングにつながる。
サーバにはUNIX系コンピュータ、クライアントPCにはウィンドウズやマッキントッシュが使用されたが、年々画面表示の機能や各種の処理機能が向上し、メインフレーム時代の処理の集中から、処理の分散へ時代は移り変わっていった。

①ビル・ゲイツの登場
ビル・ゲイツは75年4月にポール・アレンとマイクロソフト社を設立し、その後、同社を世界的企業へと成長させた。
82年からマイクロソフト社がメーカーにOEM(相手企業に自社ブランドを製造させること)提供を開始したOSがMS-DOSであり、各社の各機種のPCに移植された。
さらに、85年にはWindowsを発表した。当時は独立したOSではなくグラフィカルインタフェースを実現するアプリケーションであったが、90年代後半以降は世界中のPCの大半に搭載されるようになった。
Windowsは、その後さまざまなシリーズが発表され、GUI機能、マルチタスク機能、ネットワーク機能などを企業だけでなく個人にも浸透させた。

②Macintosh発売
アップルが開発と販売を行っているPCで、84年1月に発売が開始された。
Windows搭載のPCとともに世界中の主流となっているが、特に使い勝手を重視した設計思想を持ち、デザイン、音楽、映像などの分野や、それを利用した教育分野に多く使用されている。

Webコンピューティング時代(1990年代~)

①www概念の提案
89年イギリスのコンピュータ技術者バーナーズ・リーがグローバル・ハイパーテキスト・プロジェクトを提案し、後にwwwの概念として知られる仕組みや環境を構築した。
94年リーは、アメリカのマサチューセッツ大学のコンピュータ科学研究所に移り、wwwの各種技術の標準化を推進するために、非営利団体のW3コンソーシアムを創設、HTML、URL、HTTPなどwwwの基礎となるプロトコルを規定した。

②Java言語の開発
95年にアメリカのサン・マイクロシステムズ社がC++をもとに開発したオブジェクト指向言語がJavaである。
もともとは90年に同社の若いプログラマ(パトリック・ノートン)がJavaに発展するプログラミング言語の素案を書いた。
JavaはJava仮想マシン(Javaのバイトコードをそのプラットフォーム固有の形式に変換して実行するソフトウェア)を実装した環境であれば、異なるハードウェアや異なるOSでプログラムを稼働できるため、インターネットで動作するウェブアプリケーションの言語にはうってつけであった。

③Mosaic発表
ネットワークに接続されるPCの数は膨大になり、クライアントPCにアプリケーションやデータを配布して、サーバ側で処理を行うという方法は事実上、不可能になった。
これを解消したのが、PC標準で装備されるようになっていたWebブラウザ(Webページを閲覧するためのアプリケーションソフト)である。
Mosaicは、93年にアメリカ国立スーパーコンピュータ応用研究所からリリースされたWebブラウザで、テキストと画像を同一のウインドウ内に自動的に編集し表示することができた最初のブラウザだった。

④Netscapeブラウザ
ネスケの愛称で親しまれたブラウザ。
90年代はWebブラウザといえば、このネットスケープ・ナビゲータであったが、マイクロソフト社のInternet Explorerや、ほかのブラウザにシェアを奪われ、2008年2月にサポートは終了した。
超懐かしい。

⑤Windows95発表
Windows3.1の後継として95年に発表されたOSである。
インターネットに必要な通信プロトコルのTCP/IPを選択することができた。
Win32と呼ばれるAPI(あるソフトウェアの機能や管理するデータなどを、外部のほかのプログラムから呼び出して利用するための手順やデータ形式を定めた規約のこと)搭載のほか、消費者向けOSとして充実した機能を持っていた。

⑥ハイパーテキスト対応大規模ウェブ検索エンジン
利用者が知りたい情報をWeb上で探し出すことは、いかにコンピュータやネットワークの性能が向上したとはいえ、大変である。
このような検索を簡単に行うのが検索エンジンである。
90年代後半、ヤフーが検索エンジン界では圧倒的強さを誇っていたが、それに対抗したのが98年に創立されたグーグルであり、98年発表の『ハイパーテキスト対応大規模ウェブ検索エンジンの分析』という論文の中で、グーグルの検索エンジンに対する考え方が説明されている。

クラウドコンピューティング時代(2000年代~)
Webコンピューティングの進展により、不特定複数の企業や個人がネットワークを通じてサービスを提供するビジネスモデルが確立されてきた。
アメリカ国立標準技術研究所(NIST)は、クラウドコンピューティングを「ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、サービスなどの構成可能なコンピューティングリソースの共用プールに対して、便利かつオンデマンドにアクセスでき、最小の管理労力またはサービスプロバイダ間の相互動作によって迅速に提供され利用できるという、モデルの1つ」と定義している。
クラウドは、コンピュータネットワークを空に浮かぶ雲に例えた言葉である。
雲のどこかに、ユーザが利用したい時、利用したい分だけの利用料金で、サーバマシンやシステム開発環境やアプリケーションなどを提供してくれるものがある、というイメージである。

①インターネットのプラットフォーム化
クラウドはインターネットでつながれた資源を、あたかもひとまとまりのコンピュータとして扱う。
インターネットをOSのようにプラットフォーム化し、クラウド市場を進展させた技術が2005年にその言葉が使われ出したAjaxである。
AjaxはWebブラウザに実装されているJavaScriptのHTTP通信機能を使って、Webページのリロードを伴わずに、サーバとXML形式のデータのやりとりを行って処理を進めていく対話型Webアプリケーションの実装形態である。
これによって、画面遷移を伴わない動的なWebプリケーションの制作が可能になった。

②Googleクラウドを提唱
2006年、グーグル社CEOエリック・シュミットが、自社のサービス群を「クラウドコンピューティング」と表現したことが、クラウドという言葉の誕生といわれる。

③各社クラウド事業参入
先駆的な会社は、グーグル、マイクロソフト、セールスフォース・ドットコム、ヤフー、アマゾン、イーベイなどである。

④2009自治体クラウド
総務省は、平成21年度から22年度にかけて「自治体クラウド開発実証事業」を実施した。
自治体クラウドとは、自庁内にハードウェアなどを設置せず、あらかじめ事業者が所有するデータセンタに設置されたハードウェアおよびソフトウェアなどから、インターネットや専用線などのネットワークを経由してサービスを利用することで、クラウドコンピューティング技術の進展や普及をふまえた情報システムの地方導入を行うことを指している。
複数の地方公共団体が一体となって、情報システムの共有化と集約化を進めることで、運用経費の削減を図ることが目的とされた。
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