学校図書館の情報アプローチ(スクーリング編)①

 おそらく人生ラストスクーリング。

1日目:中村克明先生「図書の分類と目録の作成」
口調が誰かに似てるなとずっと思ってたら、映画評論家の町山さんだと気づいた先生。

図書館についての法律
以下の3つしかない。
①図書館法
②国立国会図書館法
③学校図書館法
※97年に村山内閣が司書教諭の配置を義務付ける。03年3月31日までに12学級以上の学校に司書教諭は必置となった。

学校図書館の問題点
・施設が充実してない(図書館が空き部屋で独立した建物としてない)。
・収蔵図書が文学や娯楽書に偏重している。
・管理職が無関心。
・逆に管理職が図書の収集方針に思想的な圧力。

80年代の愛知の高校では「友」「平和」「自由」「女」「生きる」「組合」というリベラルなワードが入る本を校長が排除しようとしたが、司書教諭や学校司書がまともだったので、校長の圧力を退けた。

著作権法

図書館でのコピー
著作権法第31条で認められるが、1ページ1枚、コピーは本来は図書館の職員が行う。営利目的なコピーは禁止。

学校でのコピー
授業で使う理由ならば、著作権法第35条で認められる。
○教材として新聞記事をコピーして配布。
×市販されている問題集をクラス全員にコピーして配布。

ISBN(国際標準図書番号)
全世界の図書にそれぞれつけられるユニークな番号。
978-4-○○○・・・のような番号で、このときの4は日本語の本を表す。

日本十進分類法(NDC)
「十進=じっしん」と読む。本の主題を数や記号で表したもの。
本の背表紙に付けられ、上段に分類番号(2~3桁)、中段に図書番号(著者記号がメイン)、下段に巻冊番号(上下巻など)がくる。

0 総記
1 哲学
2 歴史(地理ふくむ)
3 社会科学
4 自然科学
5 技術(生活全般ふくむ)
6 産業(通信ふくむ)
7 芸術(スポーツや娯楽ふくむ)
8 言語
9 文学


主題の見つけ方
・タイトル(ただし最近は商業的なタイトルが多く、タイトルから主題がわからないものも)
・著者の経験、専門分野、著書など
・はじめにとあとがき
・目次
・中身の読解

主題が複数あるとき
・主題が3つまで
最もページ数の割合が高い主題とする。
3つがほとんど同じ割合の場合は、最初の主題とする。

・主題が4つ以上
最もページ数の割合が高い主題とする。
4つがほとんど同じ割合の場合は、それらをまとめた上位概念とする(イヌ、ネコ、ウサギ、ハムスターならペットなど)。

影響関係:影響を与えられたほうを主題とする。
因果関係:結果を主題とする。
上位と下位:上位概念を主題とする。
※ただし、個人が多数に影響を与えた場合は、与えたほうを主題とする。

個人伝記
『坂本竜馬研究』など、その個人を研究した本も個人伝記とする。
また、スポーツ選手や作家の伝記は、個人伝記ではなく、そのジャンルに分類する。イチローの伝記は野球(787.7)として分類する。

地理区分
地震予知(453.38)
イギリスの地震予知(453.38 02 33)
※02は地理区分を、33はイギリスを示す番号。

形式区分
恐竜は457.87
恐竜“図鑑”は457.87 038
恐竜“辞典”は457.87 033

※320.033のように0がふたつ続く場合は320.33と0をひとつにまとめて桁を減らすが、210~279(地理歴史のジャンル)は以下に時代や場所の番号が続くため、0を減らすとユニークな番号とならないので、その場合は0はふたつ続ける。

目録作成における四大情報源
①表題紙(表紙をめくって出てくる内側の扉)
②奥付
③背
④表紙

NCR(日本目録規則)
現在は電子目録(OPAC)ばかりで、存在意義が危ぶまれているカード目録の作り方。

※記述部
司書・司書教諭になるには / 森智彦著. - 初版
東京 : ペリカン社, 2002
153p ; 19cm. - (なるにはBooks ; 19)
ISBN 4-8315-0987-6

※標目指示
t1.シショ シショ キョウユ ニ ナル ニワ t2..ナル ニワ ブックス a1.モリ, トモヒコ s1.図書館 s2.司書教諭 ①013.1 ②017

めちゃくちゃ細かい決まり
・15×40センチの紙のカードで書籍のデータを記録する。
・タイトルは一字一句同じに記録。
・第六版は第6版とアラビア数字に統一する。
・H30年は2018年と西暦にする。
・東京都は東京と、都道府県を省略する。
・出版社は(株)を省略する。
・情報があいまいで図書館員の推測を記録する場合は、その情報は〔〕で囲む。
・「現在」を「いま」と読ませるような特殊な読みは、現在(いま)とカッコに入れる。
・英語など外国語のタイトルの場合は、すべて大文字で書いてあっても、その国の慣例に従い、頭文字だけ大文字とする。
・翻訳書の場合は、邦題と現代を=でつなぐ。
・標目表示でタイトルの読みをカタカナで表記する場合は、音を優先する。「~を」は「オ」と、「~へ」は「エ」とする。
・全体ページ数は240pと、pはお尻に付ける。
・特定のページはp24とpは頭に付ける。
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