第二種電気工事士覚え書き③

配線器具・材料・工具
ここから暗記科目。覚える項目が多すぎるので、今回は前半を。

絶縁電線
銅やアルミニウムなどの導体を絶縁物で覆った電線。アルファベットの略式記号の暗記が辛い。HIVなど誤解を受けそうなやつもあるし。

IV
インドア・ビニル。
屋内用絶縁電線。許容温度60℃。
屋内配線といっても天井裏に転がすような施設方法は禁止されており、電線管やダクト工事などによって施設しなければならない。

HIV
ヒート・レジスタント・IV。
IVの熱強化バージョン。許容温度75℃。

OW
アウトドア・ウェザー・プルーフ。
屋外配線用絶縁電線。

DV
ドロップ・ワイア・ビニル。
屋外引き込み用絶縁電線。

EM-IE
エコ・マテリアル。
エコ電線。焼却時の有害ガス発生を抑えるなど環境に配慮した電線。

ケーブル
絶縁電線を2~3本束ねて、その上から保護被覆で覆ったもので、通常の電気工事で最も多く使われている。
略式記号は絶縁物の素材と保護被覆の素材を順番に示すため結構長い。

VVF
ビニル・インスレーテッド・ビニル・シースド・フラットタイプ・ケーブル。
600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平型。屋内、屋外、地中配線用。
最高許容温度60℃。
住宅で多く使われる。

VVR
ビニル・インスレーテッド・ビニル・シースド・ラウンドタイプ・ケーブル。
600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸型。屋内、屋外、地中配線用。
最高許容温度60℃。
幹線に太い電線が必要な場合。

EM-EEF
600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル。通称エコケーブル。
屋内、屋外、地中配線用。

CV
クロスリンクド・ポリエチレン・インスレーテッド・ビニル・シースド・ケーブル。
600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル。
屋内、屋外配線用。
耐熱性があり、値段が安いため、実際の工事では、VVFやVVRよりもよく使われる。

MIケーブル
ミネラル・インスレーテッド・ケーブル。
耐火配線用。高温でも燃えない無機物で絶縁。工場で使われる。

CT
キャブタイヤケーブル。移動型電気機器用。
コードよりは強度があるが、隠蔽部分の配線には利用できない。また、接続器具を用いずに他の電線と直接つなぐこともできない。

VCT
ビニルキャブタイヤケーブル。移動型電気機器用。

コード
耐熱性がないビニルコードと、多少あるゴムコードがある。
断面積によって許容電流が異なる。

VFF
ビニルコード。熱を出さない電気機器用。
電気スタンドなどに使用されるが、熱に弱いので白熱電球などには使用できない。

FF
ゴムコード。乾燥した場所で使用される。
袋打ちタイプや丸打ちタイプがある。

電線どうしの接続
トレス台が壊れた時に見よう見まねでビニルテープでコードを繋いだことがあります。

リングスリープでの圧着接続
リングスリープE型に導線を差し込み、リングスリープ用圧着ペンチ(グリップが黄色)で圧着し、絶縁テープで被覆する方法。

差し込み型コネクタ
差し込み型コネクタに銅線を差し込むだけ。簡単。絶縁テープを巻く必要もない。

電線の接続条件
接続条件としては、以下が挙げられる。
抵抗を増加させない。
引っぱり強度を20%以上減らさない。
絶縁電線の接続部は絶縁テープで被覆する。

コード相互、キャブタイヤケーブル相互、ケーブル相互の接続は、接続器(コードコネクタなど)や接続箱(ジョイントボックスなど)を使用し、直接接続しない。
ただし例外として、断面積8平方ミリ以上のキャブタイヤケーブル相互だけは直接接続できる。

ビニルテープでの絶縁処理
半幅以上重ねて2回(4層分)以上巻く。

黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープの絶縁処理
半幅以上重ねて1回(2層分)以上巻く。

電線接続に使う工具
電工ナイフ:電線の絶縁被覆やケーブルの外装をはぎ取る。
ペンチ:電線や心線を切断。
ワイヤストリッパ:外装や絶縁被覆をはぎ取る。各種電線の径にあった刃のくぼみアリ。
ケーブルカッタ:ペンチで切れないような太いケーブルを切断。刃先は半円状。
電気はんだごて:電線のはんだ付けに使う。
手動油圧式圧着器:太い電線の圧着接続に使う。
絶縁被覆付圧着端子用圧着工具:名前が長い。そのまんまの用途。グリップは青。
裸圧着端子用圧着工具:おまえも長い。グリップは赤。

コンセント
差し込まれる方。差し込む方はプラグという。
埋め込み型:壁面に埋め込む最もメジャーなタイプ。
露出型:壁面に直接取り付けるタイプ。
防雨型:屋外用で、穴は下向きに、また小さな屋根がある。
フロアコンセント:床面に取り付けるタイプ。

刃受けの形状
プラグを差すのに必要な穴のこと。差し込み口、プラグ受けとも呼ぶ。
通常は2つ穴だが、用途によっていろいろなタイプがある。

接地側と接地極
コンセントには接地(アース)のための構造が組み込まれている。
接地には、柱上トランスで施設されている中性線接地と、各電気機器が実施する個別の接地がある。
差し込み口の穴が長い方が、中性線に接続する接地側。
屋内を経由して対置に接地されている接地極という電極があるコンセントもある。その場合、刃受けの数は3つになる。
また、設置用電線を接続するための接地端子(ネジで締めるタイプ)があるコンセントもある。
住宅用単相200Vコンセントは、接地極付きにする。
また、洗濯機など水場で使う電気機器のコンセントは漏電の危険性が高いため、接地極付き・接地端子付きが望ましい。

開閉器
電気回路をON/OFFする装置でスイッチと似ているが、以下の違いがある。
開閉器:配線を開閉。
スイッチ:電気機器を開閉。

カバー付きナイフスイッチ
ナイフ状の電極を刃受けに手で差し込むことで電路を開閉する。
ヒューズを内蔵することで回路を保護し、カバーによって感電を防止。
主に電動機操作用の手元開閉器に使われる。

箱開閉器
ナイフスイッチを箱で覆ったもの。
側面にあるスロットマシンのようなレバーで電路を開閉する。
用途はナイフスイッチと一緒。

電磁開閉器
手動ではなく、電磁力で開閉する。
人力を必要としないため、遠隔操作、自動操作、細かい制御が可能。
電路の開閉を行う電磁接触器と熱動継電器(サーマルリレー)の2つのパーツで構成。
これに対応した専用の押しボタン式スイッチもある。

スイッチ
点滅器、リモコンスイッチなどがある。

屋内用小型スイッチ(点滅器)
タンブラスイッチ:最もメジャー。埋め込み型と露出型がある。
表示灯内蔵スイッチ:タンブラスイッチにパイロットランプがついたもの。
プルスイッチ:壁などに取り付けてヒモを引っぱってON/OFFするもの。
キャノピスイッチ:電気器具に取り付けてヒモを引っぱってON/OFFするもの。
自動点滅器:周囲の明るさを感知して自動でつくタイプ。街路灯などに内蔵。
タイムスイッチ:タイマー付き。換気扇など。
調光器:電灯の明るさを変更するスイッチ。

リモコンスイッチ
電気機器のON/OFFを遠隔操作できる。
一カ所で多数の電灯の集中操作ができ、リモコントランスによって低圧した上で操作できるため感電の危険が少ない。
リモコンスイッチ:赤と緑のLEDは動作確認ランプ。
リモコンリレー:リモコンスイッチの信号に合わせて回路を開閉する。
リモコントランス:リモコン配線用の変圧器。100Vを24Vに変圧するなど。

スイッチの配線
通常は非接地線側にスイッチを組み込み、スイッチOFFの時、非接地線が負荷につながっていない状態にする。

単極スイッチ
1回路の電路を開閉するスイッチで片切スイッチとも呼ぶ。

2極スイッチ
2回路の電路を連動して開閉するスイッチで両切スイッチとも呼ぶ。
非接地線を2線使った200V電源につないだ電灯では2線とも非接地線側なので同時にON/OFFをしなければならないので、そういうときに使う。

3路スイッチ
階段の電灯など、1Fでも2FでもON/OFFできるようにするために使うスイッチ。
スイッチAとスイッチBが共にON、もしくはOFFの時、点灯する仕組みなため(どちらかだけだと消灯)、どっちに押せば電気がつくのかわけが分からなくなることが多い。

3路/4路スイッチ
3路スイッチと4路スイッチの合わせ技。3カ所以上に同一の電気機器を操作するスイッチを設置したい場合に用いる。
4路スイッチは、平行接続とたすき掛け接続が可能で、スイッチが変わる度に切り替わるようになっている。
これにより、スイッチABCのいずれかを切り替えれば、電気機器をON/OFFすることができる。

パイロットランプ
スイッチの場所や、色でON/OFFの状態を知らせるためのランプ。
常時点灯:スイッチに関係なく常に点灯。
同時点滅:スイッチがONの時点灯、OFFの時消灯。
異時点滅:スイッチがOFFの時消灯、ONの時点灯。
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