第二種電気工事士覚え書き④

配線工事に使う材料
後半戦スタート。

電線管
電線を中に通す管。電線管工事では配線よりも先に配管し、あとから配管内部に電線を通す。電線が保護できる、電線から火災の拡大を阻止できる、配管を通して壁面内部などにも簡単に配線できるというメリットがある。
金属製と合成樹脂製のものがある。また、それぞれ曲がるタイプ(可とう性アリ)と曲がらないタイプ(可とう性ナシ)がある。

金属管

薄鋼電線管
厚さ1.6ミリ以上、長さ3.66メートル。端にねじを切って使う。

ねじなし電線管(E)
厚さ1.2ミリ以上、長さ3.66メートル。ねじを切らずに使う。

2種金属製可とう電線管(F2)
プリカチューブ、防水プリカなど。自由に曲げられる。

合成樹脂管

硬質塩化ビニル配線管(VE管)
標準長4メートル。金属管よりも軽量、耐食性に優れるが、機械的衝撃や高温に弱い。

PF管
耐燃性があるためあらゆる配線に使える。曲げられる。

CD管
耐燃性がなく、コンクリート埋設用として使用される。曲げられる。

電線管工事の付属部品

カップリング
薄鋼電線管どうしを接続する。内側にねじが切ってある。

ねじなしカップリング
ねじなし電線管どうしを接続する。管を留めるねじがついている。

コンビネーションカップリング
異なる種類の電線管を接続する。

ノーマルベンド
カーブした金属管。配管をゆるやかに曲げる箇所で使用する。

ユニバーサル
金属管どうしを垂直につなぐ際に使用するジョイントパーツ。

ターミナルキャップ
管端から電線を引き出す際に使用する電線の保護用器具。

エントランスキャップ
ターミナルキャップの一種で、引き出し口の部分に下向きの傾斜があり、対降雨性がある。

金属管工事で使う工具

ウォーターポンププライヤ
金属管を押さえたり、ロックナットを締める。

パイプレンチ
カップリングの取り付け時、金属管を回すのに使う。

パイプカッタ
金属管を切断。管をはさみ、回転させながら切断する。

パイプバイス
金属管を切断する際に位置を固定する万力。

高速切断機
電動の回転のこぎり。金属管を高速切断。

金切のこ
金属の切断。

プリカナイフ
プリカチューブを切断。

タップとタップハンドル
鋼板などにねじの溝を作る。

ねじ切り器
ダイス(刃)を先端に装着して金属管のねじを切る(溝をつける)。

クリックボールとリーマ
切断した金属管の内面のバリを取る。クリックボールで、ドリル状のリーマを回転させて管端のバリを取る。

平やすり
金属管の切断面を仕上げる。

パイプベンダ
てこの力で金属管を曲げる。

合成樹脂管工事で使う工具

合成樹脂管用パイプカッタ
硬質塩化ビニル電線管の切断に用いる。金属管は切断できない。

ガストーチランプ
合成樹脂管を過熱して曲げるために用いる火炎放射器。

面取り器
合成樹脂管の管端面のバリ取りに用いる。

ボックス類とその付属部品

VVF用ジョイントボックス
VVF線同士の接続箇所に使うボックス。透明になっているのが特徴。

VVF端子付きジョイントボックス
露出場所でVVFケーブルどうしを接続するボックス。
内部に電線を止めるねじがついている。

アウトレットボックス
電線管の電線と他の電線との接続箇所に設ける。

プルボックス
多数の金属管が交差、集合する場所で電線の接続場所に施設するボックス。

コンクリートボックス
コンクリート埋設配管用のボックス。
配管完了後に底板をかぶせる。

スイッチボックス
埋め込み型スイッチやコンセントを取り付ける為のボックス。

露出型スイッチボックス
露出配線で用いられるスイッチボックス。
管を装着するコネクタがついているのが特徴。

ケーブルラック
ケーブルを収めて配線するための棚。

ボックスコネクタ
電線管をボックスに固定するのに使う。
ロックナットを外してからボックスに接続する。

ゴムブッシング
金属製のボックスの打ち抜き穴に取り付ける電線保護用のゴム材料。

絶縁ブッシング
電電管の管端に取り付けて電線の被覆を保護する。

その他ケーブル工事で使う材料・工具

ステップル
ケーブルを木材などの造営材(柱や壁)に取り付けるのに用いる、巨大なホッチキスの芯。

サドル
電線管を造営材に固定するのに使う。

パイラック
電線管を鉄骨などに固定するのに使う。

羽根切り
木材に穴を開ける工具。クリックボールに取り付けて使う。

木工用きり
木材に穴を開ける時に使う工具。

ホルソ
電気ドリルに取り付けて鋼板に穴を開ける工具。

ノックアウトパンチャ
油圧で鋼板などに穴を開ける工具。名前がちょっとかっこいい。

振動ドリル
コンクリートや木材に穴を開けるドリル。

呼び線挿入器
管工事において電線管に電線を通すのに使う工具。

遮断器
以下の2つがある。

配線用遮断器
過電流の時、電路を遮断。真ん中の開閉用レバーが特徴。
電動機保護兼用や三相用配線用などのタイプがある。

漏電遮断器
漏電の時、電路を遮断。テストボタンと漏電表示ボタンが特徴。
漏電遮断器付きのコンセントや、過負荷保護付き漏電遮断器(漏電だけではなく過電流の時も遮断する)などもある。

照明器具
白熱灯と放電灯がある。
白熱灯:力率○、発光効率×、寿命が短い
放電灯:力率×、発光効率○、ちらつきアリ

照度
照明の明るさ(1平方メートルあたりの面積に降り注ぐ光束)を示す。単位はルクスだが、最近の照明器具のスペック表ではあまり使われていないイメージ。

光束
高原から出る光の量を示す。単位はルーメンで、最近はこちらの表示がメジャーな感じがある。

光度
懐中電灯など、ある特定方向での光の強さ。単位はカンデラ

白熱電球
ガラス管にガスを封入し、その中のフィラメントが約2000℃まで発熱することで発光する。
そんな熱かったのか。

ハロゲンランプ
白熱灯のガラスの中に微量のハロゲンガスと不活性ガスを交合して封入したランプ。
白熱電球よりも明るく、店舗のダウンライトや自動車のライトなどに用いられる。

線付防水ソケット
屋外で用いる電球用のソケット。工事現場での仮設照明などに使われる。

蛍光灯
代表的な放電灯。
放電が始まると、放出された電子がガラス管に封入された水銀を含むガスに衝突して紫外線を発生させ、その紫外線がガラス管に塗られた蛍光物質に当たって発行する。

ナトリウムランプ
ガラス管の中にナトリウム蒸気を封入したランプ。
霧の濃い場所やトンネル内の照明に利用。

高圧水銀ランプ
高圧の水銀蒸気を封入したランプ。
青白く光るのが特徴で、発光効率が高く、体育館や広場、スポーツ競技場のスタンド、道路照明などに利用。

ネオン管
ネオンガスなどを封入したランプ。封入したガスの種類によって色が変わる。
つまり必ずしもネオンガスが入っているわけではない。
専用の高圧のネオン変圧器が用いられるため、特殊電気工事資格者(ネオン)しか工事ができない。

グロースタート式蛍光灯の点灯
インバータ式というタイプもあるが、試験ではグロースタート式が出題される。
グローランプ(点灯管)が発熱し、点灯管内の電極が接触。蛍光ランプのフィラメントが過熱され電子を放出するスタンバイ。
②点灯管が冷めて回路が遮断されると同時に、安定器(チョークコイル)に高圧が発生し、フィラメントが放電を開始。その後安定器が放電を安定させる。
③グローランプに並列接続するコンデンサで高周波雑音の防止。

誘導電動機
交流電流で回転するモータのこと。
単相誘導電動機と三相誘導電動機があるが、産業界では後者がメジャー。

三相誘導電動機の構造と回転の仕組み
三相誘導電動機は、回転する部分の回転子と、その空間を取り囲む固定子から成り立っている。
この2つにはそれぞれコイルが取り付けられており、3つの固定子の各コイルにはそれぞれ120°位相が異なる三相交流が流れている。
この電流の作る磁界はそれぞれ交流の位相差によって回転し(回転磁界)、この磁界の回転につられて回転子も回転する。

力率改善
誘導電動機に対して電力用コンデンサを並列に接続することで力率を改善することができる。

同期速度
三相誘導電動機の回転磁界の速度(1分間あたり)。
回転磁界はN極とS極の2つの磁極がペアで回転するので極数は2とされる。

回転速度Ns=120×三相交流の周波数f/極数p[min-1(毎分)]

すべり
実際の誘導電動機の回転速度は回転磁界の速度よりも数%遅くなる。この差の比率。

始動法①じか入れ始動
構造上、電源を入れた瞬間に大電流が流れる。
誘導電動機に三相電源を直接接続して始動させるじか入れ始動(全電圧始動)では、始動の際の電流が定格電流の4~8倍も大きくなるので、もっぱら定格出力が小さな電動機だけがその始動法を採用している。

始動法②Y-Δ始動
大きい定格出力の電動機での始動時の電流を小さくするための代表的な手法。
始動時はY結線、一定の回転数に達したらΔ結線に切り替えるというもの。
三相かご形誘導電動機に採用されている。

回転方向
三相交流の3本の結線のうちどれか2本を入れ替えると、回転方向を逆にすることができるが、水を汲み上げるポンプや、ベルトコンベアの大型機械などでモーターが逆回転すると、故障や事故の原因になるため、回転方向を試運転前に確認する検相器がついている。
Calendar
<< April 2024 >>
SunMonTueWedThuFriSat
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930
search this site.
tags
archives
recent comment
recent trackback
others
にほんブログ村 科学ブログへ にほんブログ村 科学ブログ 恐竜へ カウンター
admin
  • 管理者ページ
  • 記事を書く
  • ログアウト