厚生労働省の公式サイトを参考にいろいろまとめてみました。今後も時間があったら、公式データを吟味して、あらためてもう一度、この感染症に対する自分なりの考えを組み立ててみるつもりです。
子どもに対する危険性とかは、文科省とかは変異型でもそこまで危険ではないとか、省庁レベルでも意見割れているしね。
つーかさ、こういうのって本来はマスコミの仕事だろ。この手の専門的な話って、職がある一般庶民にはなかなか勉強する機会ないんだからさ。
不安を煽ることが至上命題になってるからな、ワイドショーは。オレ達をうつにしたいのかという。
あれだよね、『たけしの本当は怖い家庭の医学』を毎日何時間もやっている感じだよな。でも、そんなん、本当は怖い自動車でも、本当は怖いWi-Fiでも、本当は怖い台所洗剤でも、本当は怖いマスコミ報道でも何でも成立するけどな。
緊急事態宣言とまん防
日本国憲法の関係で、仮に非常時でも人権を無視した超法規的措置(ロックダウンとか武力行使とか)は取れない。
どちらの発出も、都道府県からの要請を受けて、内閣(諮問機関は新型コロナウィルス感染症対策分科会)が行う。
緊急事態宣言
発出目安はステージ4(感染爆発)相当。
期間は2年以内で、延長期間はトータルで1年を超えない範囲。
対象地域は都道府県単位。
時短営業、休業どちらも要請や命令が可能。
命令違反をすると30万円以下の過料。
国会での報告の法的義務がある。
まん延防止等重点措置
発出目安はステージ3(感染急増)相当。
期間は半年以内だが、何回でも延長ができる。
対象地域は都道府県知事が指定する一部エリア。
時短営業のみ要請・命令ができる。
命令違反をすると20万円以下の過料。
国会で速やかに報告をすることになっているが、法的な拘束力はない。
濃厚接触者
国立感染症研究所の定義によれば、感染者の発症2日前から隔離開始の期間までに、必要な予防策(マスクなど)なしで、感染者との距離が1m以内で、15分以上の接触があった者とされる。
検査方法
隠れキリシタンの踏み絵みたいになっちゃっているけど、絶対確実な検査方法などない。
PCR検査
鼻咽頭のぬぐい液、もしくは唾液を採取し、コロナウィルスの遺伝子が存在するかどうかを調べる。専門の機械と試薬が必要で、遺伝子の培養に時間がかかる。
また、鼻の奥からのどの細胞を綿棒でとった場合、感度は70%程度にとどまるため、感染のおおまかな様子はつかめるものの、感染者の3割は見落としてしまう。
開発者のキャリー・マリス氏によれば、PCR検査は塩基配列しかわからないので、ウィルス感染の判断には向かないという(サンプルを採取した患者の体内でウィルスが増殖しているか、そのウィルスが感染性なのかがわからない)。
Ct値
PCR検査において、増幅させたい塩基配列が検出閾値を超えたときの、増幅サイクル数の事。つまり、Ct値が高いと、ウィルスRNA量は少ない。※たくさん増幅させないといけないため。
抗原検査
抗原(ウィルス)を現在持っているかどうかを調べる検査。
特別な試薬や機械を使わず、よだれだけで、すぐに結果がわかるのが特徴。
ただし検査制度はPCRに劣る。
抗体検査
抗体(=感染歴)があるかどうかを血中にある免疫(IgM抗体:過去数週間。IgG抗体:過去数年間)で確認する。
採血検査なので、結果判明までに時間がかかる。また、現在の感染状態はわからない。
ワクチン
ウィルスに対する免疫反応を利用して抗体を得る。
生ワクチン(弱毒化ワクチン)
実際のウィルスを弱毒化させたものを打つ。
接種後の免疫は強力だが、接種したウィルスが体内で普通に増殖するので、その病気の症状が軽くとはいえ長期的に出る。免疫不全者や妊婦には絶対に打てないタイプ。
不活化ワクチン
ニワトリの受精卵を用いてウィルスを大量に複製し、ほかの不純物を取り除いた後(精製)、名熱処理や薬剤処理を施し、感染力や毒性をなくしたウィルスの成分を打つ。
生ワクチンのように体内で増殖はせず、1回接種しただけでは十分な免疫を獲得、維持できないことがある。
インフルエンザのワクチンがこのタイプで有効率(発症予防効果の割合)は30~50%程度。また、培養に大量のウィルスや設備が必要で、開発・製造に時間がかかる。
新型ワクチンの研究・開発・生産には何年もかかるとされていたのは、これまでのワクチンのスタンダードがこれだったため。
VLPワクチン
ウィルス・ライク・パーティクル・ワクチン(ウィルスに似た粒子のワクチン)。
ウィルスをまったく使わず、ウィルスの目印となる突起物(スパイクたんぱく質)を人工的に合成して、投与するタイプ。大阪大学が研究。
m-RNAワクチン
ウィルスのメッセンジャーRNAの一部(スパイクたんぱく質の情報を持つ塩基配列)を体内へ入れる、全く新しいタイプのワクチン。
DNAワクチン同様、理論的にはかなり前から研究されていたが(ニュートンとかでよく特集されていた)、このコロナ禍についに実用化された。こういう機会がなければ、保守的な日本ではいつまで経っても認可が下りなかった可能性もある。
新型コロナウィルスのワクチンで現在使われているもの(ファイザー社製、モデルナ社製)はこのタイプで、培養に時間がかからないため、前代未聞の突貫工事で完成し、治験に進むことができた(治験期間は23年まで)。※妊婦や子どもに対する臨床試験は行っていない。
RNAワクチンの大規模接種は前例のない試みであるため、厚生労働省のサイトにもエクスキューズがついているが、二重盲検法による有効性はファイザー社のものが90%超、モデルナ社のものが94.5%(いずれも2回摂取時)とインフルエンザワクチンに比べて抜群の効果がある。
しかし、2度目の接種において、プラセボ群(実験でワクチンを打ったと思い込んでいる、食塩水を打たれた人たち)と比較して、また、従来のインフルエンザワクチンと比較して、頭痛やだるさ、悪寒などの体調悪化がかなりの確率でみられるうえに、ワクチンの有効期間はおおよそ半年だとされている。
保存方法が超低温(解凍後に希釈する)で余ってしまうと捨てないといけないため、ワクチンロスをどう減らすか工夫しなければならない。個人的には、どうせあまって捨てちゃうくらいなら、どこかの首長が接種しても特に文句はない。
アデノウィルスベクターワクチン
RNAワクチン同様、新しいタイプのワクチン。理論的にはこれも20年以上も前から研究されていたが、なかなか実用の機会がなかった。
チンパンジーのアデノウィルスを運び屋(ベクター)にして、やっぱり新型コロナのスパイクたんぱく質を発現させ、抗体生産や免疫応答を促す。
5月21日に薬事承認されたアストラゼネカ社のワクチンがこのタイプで、現在臨床試験中。
また、24日に厚労省に申請をしたジョンソンエンドジョンソンのワクチンもアデノウィルスベクター型。J&Jのワクチンは有効率は70%弱程度だが、1回の接種で済むという利点もある。
COVAX(COVID-19ワクチン・グローバル・アクセス)
ワクチン格差をなくすため、先進国が資金を提供し、新型コロナワクチンを途上国に分配する国際的な枠組み。2020年に発足。
新型コロナウィルス対策について
2021-05-27 20:44:49 (2 years ago)
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