教員免許更新制廃止!

 最近さ、「さざ波発言」で失言?して辞めちゃった、元内閣参与の高橋洋一さんのユーチューブチャンネルを通勤中にラジオ感覚で聞くのにプチハマリしててさ。
 その高橋先生の話を聞く限り、安倍さんって人となりは、すごい優しい人だっていうのはわかるんだけど、まあ、少なくとも教育改革に関しては、安倍さんはどう考えても負の遺産を二つ作っちゃって、それが道徳の通信簿による評定と、この教員免許更新制だと思う。
 教員の質の向上や維持という、導入した動機や意図はわかるんだけど、あまりにも現場の多忙さを無視したトンデモ制度で、全国の教員は安倍晋三を呪ったと思うんだけど、とうとうこの悪制も誕生12年で廃止らしい。

 特に自分なんかは、免許更新する必要がないのに(新しい免許を追加で取った場合は、最後にとった免許の取得日から10年まではすべての免許は有効)、管理職のミスで教員免許更新講習に参加させられ、自腹で3万円くらい払うはめになり、最終的に教育委員会の人に謝られたという経験があるだけに、今回の廃止は本当に溜飲が下がる思いよ。
 だいたい30時間以上の講習っていうのが、運転免許の更新に比べてなげーつーか、過労死レベルまで働いている先生方にさらなる死への追い討ちをかけているよな。自分が休むことでほかの先生にしわ寄せが行くんだって。授業の補講依頼とか。「この度は安倍のせいですいません」とか頭を下げるのかっていう。

 そもそも、この教員免許更新講習って大学が請け負っているんだけど、学校教育って結局、事件は現場で起きているから、現場感覚のないアカデミーの世界の人々が、現場のストレスフルでシビアな判断の正解を、教員にレクチャーできるのかっていう問題がある。実際現場で役に立つのは、学術的な知識じゃなくて、野性的な感覚だったりするし。
 実際、半分研究者である大学の先生と、小中学校の先生だったら、わりと後者のほうが授業スキルの平均値は高いような気もするしな。

 もっと言えば、教育に普遍的な正解があるっていう短絡的な考えが、この制度にはあるわけで。みんな、悩んで自分なりの試行錯誤をしているわけで。
 例えば、この指導方法はすごい効果的だけど、それはこの先生で、このクラスで、このタイミングだから、上手くいったのであって、ほかの先生がそのまま真似すると逆効果、みたいなことってすごい多いもん。マニュアル化できんのよ。

 で、廃止の理由ってなんとなくわかるんだよな。まず、今教員って数が足りてないじゃん。団塊世代が抜けて、しかもブラックな仕事って認知されたから、教員採用試験の倍率がめちゃくちゃ低いじゃん。自分の頃の倍率48倍(諦めました)は、なんだったんだってくらい低い。2倍とかあるしな。
 で、コロナが来たじゃん。コロナといえばオンライン授業じゃん。でもコンピュータスキルのある教員どう考えても少ないじゃん。
 で、教育委員会が慌てて、非正規の先生探すじゃん。でも、その人らの教員免許の有効期限が切れてるじゃん。詰むじゃん。
 で、もうムリ、廃止しよう!って流れじゃないかなあ。

 さて、私の3万円を返してもらおうか。
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