20.ダーウィン進化論の元ネタ①「斉一説」

 ダーウィンは滅多なことでは家から出ない「出不精」だったという。彼は1843年結婚し、ロンドン郊外のダウンに居を構えたのだが、奥さんの弾くピアノを聴いたり、台所にあるコーヒー皿やソースの瓶や、虫眼鏡を使って呑気に好きな研究を続けていた。それも働くのは1日1時間か2時間。
 なにしろダーウィンは働かなくても食って行ける金が20代の頃からあったので(ちなみに結局大学も卒業できなかった。イエイ!)名声や富には無関心。積極的に学会に出席することも、酒場や賭博場に行って仲間と遊ぶことにも全然興味がなく、呑気に暮らしていた。
 まさに孤独を愛し、常に我が道を行く「ミスタービーン」のような典型的な英国の変人だった。

 そんな彼がたまにロンドンに出かけた時には必ず立ち寄った場所がある。それが尊敬する地質学者ライエルの屋敷だ。
 なにしろダーウィンはビーグル号の航海にもライエルの著作を持ち込んだ程の大ファンで、ライエルも後輩ダーウィンの事をとても可愛がってくれたという。
 チャールズ・ライエルはヒッキーなダーウィンと異なり社交的な紳士で、そしてとても美男子だった。
 ロンドンの自宅にはいつも著名な政治家や学者が集まり、社交と議論の場となっていた。ライエルは奥さんを生涯愛し、奥さんに先立たれた時は深いショックを受け、奥さんの跡を追うように二年後亡くなっている。

 とにかく優しい先輩ライエルとたびたび飯を食うなどして、交流があったダーウィンはライエルの地質学的原理「斉一説」が生物学にも応用が出来ないか考えた。
 日常の気付かないほどのほんの僅かな変化が長い年月蓄積されて、最終的に誰にも気づかれずに大きく地形を変えてしまう・・・というライエルの斉一説は、これまで考えられていたもの(=聖書の4004年)よりもずっと膨大な地質学的時間を地球に必要とする。
 ダーウィンはもしライエルの言うように地球の時間が途方もなく長いものならば、微生物が何万、何億年にも及ぶ小さな変化を重ね、我々哺乳類のような恒温動物に変化しても不思議ではないのではないか?と考えた。
 ダーウィンの進化論の特徴である漸進的(=少しずつゆっくり)の元ネタは、言うまでもなくこのライエルの斉一説だったのだ。
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