21.ダーウィン進化論の元ネタ②「人口論」

 ダーウィン進化論にはもう一つ有名な元ネタがある。それが経済学者であり牧師でもあったマルサスの『人口論』だ。

 これは簡単に言うと人口の増える割合は等比級数(♪1枚が2枚~、2枚が4枚~、4枚が8枚、8枚が16、32、64、128、256、512・・・1000・・・1000・・・水にな~る(C)所ジョージって感じで、増える量も増える数列のこと)、ネズミ算式に増えていくが、それに対して食糧の増える割合は等差級数(2,4,6,8,10・・・要は比例のグラフ)でしか増えない。

 つまり人口が大きく食糧の数を超えてしまい、少ない食料をめぐって競争が起きる。そしてその競争に勝利したものだけが生き残り、残りは死ぬので、人口は食料の量に見合った人数に落ち着いていく・・・そんな理論である。

 まさにダーウィンの自然選択説そのものである。ダーウィンはこのシステムは人間以外の野生動物にも働くと応用した。
 例えばダーウィンフィンチ。あの鳥をアメリカ大陸から何羽か、鳥のいないガラパゴス諸島に放したらどうなるか
・・・?
 島々にそれぞれ散ったフィンチたちは、それぞれの島の環境によって異なる自然の選択を受けるだろう。その島の環境に適応できないフィンチは死に、適応したフィンチだけが時代に子孫を残していく。
 そして今度はその子孫たちが、限られた食料をめぐって競争を繰り返していく・・・するとその環境にさらに適応し、他を出し抜く形質(くちばしの形の特化など)を持つフィンチが現れるだろう。
 こうして環境の異なるそれぞれの島で別々の競争が繰り返されたのち、最初は同じ形だったフィンチは島ごとに大きく形を変え、とうとう「どちらさま?」って感じで、交配不可能なところまで形質が異なってしまうのではないだろうか・・・?
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