19.ダーウィンベストセラー作家へ

 1836年10月にビーグル号での冒険から帰還したダーウィンは、さっそく自分が観察したり採取した試料を元にノートやメモを書きだした。
 その中には後に『種の起源』で発表することになる進化のメカニズムのアイディアの覚え書きもあった。これは1837~1838年に書かれたもので、それ以後も慎重派&マイペースな彼は進化について考察を続けた。

 しかし社会に波紋を投げかけるであろう進化の話はとりあえず置いといて・・・と、ダーウィンが最初に出版した本は、航海の出来事をまとめた『ビーグル号航海記』(1839年)だった。
 この本は進化についてはノータッチで、航海で出会った動物や植物、そして地形についての考察(だけ)が書かれたものであったが、大変売れて再版を重ねた。

 調子に乗ったダーウィンは1840年には第二弾『ビーグル号航海の動物学』を出版。これは航海で発見した動物にスポットライトをあてたもので、これも売れたという。
 父親泣かせのバカ息子、ダーウィンには作家と言う意外な才能があったのだ。

 このベストセラー本『ビーグル号航海記』を読んで「オレもダーウィンのように世界中を探検したい!」と感化された一人の若き博物学者がいた。その名はアルフレッド・ウォレス。
 ダーウィンより14歳年下の彼は、25歳の時、ついに昆虫学者ベーツと共に南米のアマゾンに探検に行く。
 31歳の時にはマレー半島とインドネシアを探検。ここよりも南東に進むと動物の形態や分布が大きく変わる境界線「ウォレス線」を考案。ちなみにウォレス線を越えた南東部にあるのが「オーストラリア区」で、お腹に袋を持つ珍獣どもがひしめいている・・・
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