静電気について

 本当に高校の勉強ってマニアックすぎますよね。知識を詰め込むだけ詰め込む主知主義の王道って感じで。特にひどいのが物理のテキスト。なんでもいいからこの公式を鵜呑みにしましょうって言うのばっかりで、なんでそうなるかの説明が一切書いてない。おそらくテキストを書いている奴も詳しくは知らないのだと思われる。ちゃんと説明しろ。

 さてひさびさに宿題コーナー。今日は高校の物理の静電気について。
 静電気って言うのは、プラスチック下敷きと髪の毛をこすり合わせると髪の毛が下敷きに引っ張られて持ち上がるような、異なる物質を摩擦させることによって起きる電気。これは自由電子の移動によるもの。なんで摩擦によって電子が移動するかはいまだよく分かっていないらしい。

 自由電子が奪われた物質はプラスの電気を帯電し、自由電子を奪った物質はマイナスの電気を帯電する(電子過剰)。この奪う奪われるの関係は相対的で相手の物質によって異なる。

 電子が奪われやすい(プラスの電気を帯びやすい)・・・毛皮<ガラス<絹<金属<エボナイト(黒くて硬いゴム)<ポリスチレン・・・電子を奪いやすい(マイナスの電気を帯びやすい)
 
 だからプラスチックストローVS毛皮だと毛皮の電子がストローに奪われ、毛皮はプラス、ストローはマイナスになる。また中学で習うようにプラスとマイナスの電気はひきよせあい(引力)、マイナスとマイナス、プラスとプラスの電気は退け合う(斥力せきりょく)。
 
 次に大事な静電誘導について。
 導体に電気を帯電している棒を近づけると、棒の電気とは反対の電気が棒に引き寄せられて、棒から遠い部分では棒と同じ電気が取り残される。
 たとえばプラスの電気を帯びた棒を「はく検電器」の金属板に近づけると、金属板にはマイナスの電気が集まり、はくの部分にはプラスの電気だけが取り残されます。すると同じ電気では退け合う力が発生するので、はくは開くのです。
 もちろんマイナスの電気の棒では、金属板にプラスの電気が引き寄せられ、マイナスの電気同士のせきりょくではくは開くことになります。
 ちなみにプラスの棒で金属板をマイナスに帯電させたのち、アースを使ってはくのプラスの電気を逃がし(金属板のマイナスの電気はプラスの棒に引っ張られているので移動しない)、その後プラスの棒を離してやると、金属板に集まったマイナスの電気がはく検電器全体に行きわたり、マイナスの斥力ではくは開きます・・・ってこんな問題が出たんだよ。

 最後に静電遮蔽について。はく検電器の周りを接地(ここ重要)した金網で覆い、電気を帯びた棒を近づけると外側の金網の自由電子が誘導されちゃうので、金網の内部に置かれたはく検電器の電子の誘導は起きない。トンネルの中で電波が届かないのはこのためらしい。なるほど。
 電気の影響を受けると困る装置はこのようにアースされた導体で囲むとセーフらしい。まさに電磁バリヤー。
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