『この一冊でよくわかる!微分積分』

 この一冊ではよくわからなかった。

 500円でコンビニに売っていたペーパーバック。「易しく説明できないのは、そのことを本当に分かっていないからだ」がモットーらしい大上丈彦さん監修。
 まあ微分積分の何となくのイメージはつかめるものの、ぶっちゃけ私は68ページで挫折したよ。最初は数直線といった中一の数学レベルの話で分かりやすかったのに、68ページで突然説明が面倒になったのかハイ微分のルールを丸暗記してね!って何の説明もなしに小難しい式が書かれていて、これらの式は一体どういう理由で導かれたかが全く分からない。

 これらの式
①定義(定数?)を微分すると0
②xを微分すると1
③fを微分するとdf/dx,(f')
④f+gを微分するとf'+g'
⑤f×gを微分するとf'g+fg'
⑥f(g)を微分するとf'(g)×g'

 おいおいここの説明が微分の肝だろうがよ~!ここを分かりやすく説明するのがこの本のレーゾンデートルじゃねえのかよ。
 まあ500円だったからいいけど、5000円だったら「この本嘘つき!」って泣きながら出版社に電話かけてたよ。
 これならこの著者が批判する、微分と積分の関係を手っ取り早く丸暗記させる悪しき高校数学の授業と同じだよ。ちなみに私だって意味も分からず微分の公式に沿ってXの六乗を6Xの五乗に変えることくらいはできるよ。

 まあこれを読んで大学を受験するのは無謀。実践的な微分の計算もおそらくできない。でも微分のイメージはなんとなくわかる。二次関数のグラフのカーブの部分の傾きを出すとき、中学校では曲線上の二つの点を結んだ直線を傾きってするんだけど、この二つの点を限りなく近づけて(=導関数を求め)曲線上の一点に接する直線の傾き(微分係数)を出そうとするのが微分だそうだ。
 あ、積分の方は結構読みやすくて面白かった。あくまでも68ページの解説が手抜きだってこと。それとも私の頭が悪いのか?いや私そこそこ文章読めるからね。説明文が書かれていないんじゃ太刀打ちできないよ。
 うちの塾でもなんでそうなるかが納得できないと先に進めないタイプの学生がいるけど、何を隠そう私もそのタイプ。もし68ページ的な授業をやられたら微分は挫折するな。これだから元東大生はバカの気持ちが分からないんだよ。

 結論:はじめにが一番面白い。
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