『80日間宇宙一周 Sea of hope』脚本③

海上。
海の上に飛空艇が着水している。
そのとなりにリンドバーグ号を横付けするライト。
ライト「いや~あんたのおかげで助かったわ~」

飛空艇のドアが相手パイロットが降りてくる。
ルヴェリエ「それはよかった・・・」
ミグ「え・・・!?こども??」
ルヴェリエ「す、すいません・・・」
ミグ「い、いや謝ることじゃ・・・(気まずそうにライトの方を向く)
ルヴェリエの頭を撫でるライト「可愛いボーズやな~。とーちゃんとかーちゃんはどうしたんや?」」
ルヴェリエ「それが・・・」
ライト「なんや迷子か。」
ルヴェリエ「ある場所に向かう途中飛空艇の燃料が切れてしまって・・・」
ミグ「ギリギリの燃料であのドッグファイトをしたのか・・・」
ルヴェリエ「ええ・・・」
ライト「は~とんでもないボーズやな~あんた名前は?」
「え?」
「ええって、助けてくれたよしみや。おっちゃん達がそこまで送ったる。」
「いいんですか?」
「ええよな、ミグ?」
飛空艇の紋章を見るミグ「え?あ、ああ・・・構わないけど・・・」
ライト「すまんな、あいつどっかボーッとしてて・・・」
ルヴェリエ「奥様ですか?」
ライト「うん。オレの第三夫人。」
ミグ「違う!!」
ライト(冗談なのに・・・)

「俺の名はライト・ケレリトゥス。地球出身。宇宙一の冒険家や、どや、かっこええやろ。」
「冒険家・・・?」
「で、こいつがツレのミグ。冥王星の・・・」
「え~っと!!ミグです。よろしく・・・」
「よろしくお願いします。ぼくはルヴェリエ・・・ルヴェリエ・ネプトゥヌスです」
ミグ「やはり・・・」
ライト「なんや知り合い?」
ミグ「いやいや、いいんだ。」
「お世話になります。ライトさん、それに・・・ミグさん」
ミグ「どうも・・・」

リンドバーグ号のドアを開けるミグ
「いや~しかしこの船って飛空艇だったんだな。武器はてんでないけれど、そういうところはちゃんと作ってるんだなあ。」
ライト「え?」

リンドバーグの船内。
ミグ「バカやろう!めちゃくちゃ浸水してるじゃねえか!
ぎゃあああ、すでに絶版となっている所さんのレコードがあああ!!
なぜ飛空艇じゃないのに海の上に着陸した!?」
ライト「いや~助けてくれた彼を見捨てるのはかわいそうやと思って」
ミグ「それで共々漂流か!我々には太陽系を救う使命があるんだぞ!」
ルヴェリエ「・・・え?」
ミグ「あ、いやその・・・」
ライト「別に隠すことでもないやろ、言うたらええやん。」
ルヴェリエ「一体お二人はどういう方たちなんですか?」
ライト「あんな、オイラ達は悪いテロリストから太陽系を守ろうとしてるんや。この宇宙最速の船でな」
イライラしながら濡れた服をテーブルの上にのせるミグ「そう、水洗いされてとっても綺麗。」
ライト「あのお姉さんは無視して~」
ルヴェリエ「太陽系を救おうとしているんですか・・・!?」
ライト「ああ。な?」
ミグ「それだけは私も彼と同意見です。おいドライヤーは二階だっけ?」
「じゃあ・・・」
二人「?」
ルヴェリエ「ぼくの星を救ってください・・・!!」
二人「!」
ライト「・・・・・。まずは一階の荷物を上に運んでからでいい?」
ルヴェリエ「あ、すいません、なんか・・・手伝います」
ミグ「いえいえ助かります・・・」
ライト「ありがとな~」

プロペラをスクリューにして海上を進むリンドバーグ号
ライト「そうか・・・辛かったろうなボーズ・・・よっしゃボーズの星のことは俺達に任せとけ、悪いようにはせん。な?」
ミグ「ああ。ノーチラス号がこの星に停泊していることもわかったしな。」
ルヴェリエ「ありがとうございます!!」
ミグ「しかし緋色の旅団が海王星の労働者の心も掴んでいたとは・・・革命は成功したんですか?」
首を振るルヴェリエ「わかりません・・・クーデターの最中にぼくだけ王宮から逃げ出したんです・・・」
ミグ「そうでしたか・・・」
ライト「おい」
「なんだよ」
「さっきからなんであんた敬語使ってんねん。俺にはタメ口なのにおかしーやろ」
「バカ!このお方は・・・海王星の王侯貴族だぞ!」
「フンフン、へ~・・・ところでボーズ腹減ってるやろ、缶詰食うか?」
「いいんですか?」
「だからお前は上流階級に馴れ馴れしいんだよ!!」
「いえ、ミグさん気になさらないでください。ぼくは人生経験の未熟なただの子供ですから・・・」
「しかし・・・失礼ですがルヴェリエ様のご両親は・・・」
「父はいません。母はナイアド・ネプトゥヌス、ぼくはその次男なんです。」
「でででっででででででで・・・殿下・・・!」
「ボーズ缶詰開いたで~」
「ありがとうございます」
「お前~~~!!この方は女王陛下の・・・」
缶詰を一口食べるルヴェリエ「はっ!」
ミグ「ほら見ろ!王家のお口にこんなものが合うわけ無いだろう!失礼をば・・・!」
「お・・・美味しい・・・!こんな美味しいものがあったなんて・・・」
「美味いか!ニャハハ、もっとあるで~」
ミグ「え・・・」
「本人がそう言ってるんやからええやん。なあ!」
微笑むルヴェリエ「はい!とっても美味しいです!」

ミグ「・・・私、海図で現在地を確認してきます・・・失礼します。」
ライト「おう苦しゅうない。行って参れ」
「お前に言ってるんじゃないんだよ。では殿下。」
リビングから出ていくミグ。
「あの人・・・ボクのこと・・・」
「ああああ、気にすんな、俺ん時も会ったばっかりはあんな感じやったから」
「でも怒ってませんか・・・?」
「怒ってないない。ああ見えてあいつ結構のんびり屋でいい奴やから。
それよりかーちゃんが心配やろ・・・」
「はい・・・でも・・・ボクにはやらなきゃいけない事があるんです。」
コンパスを取り出すルヴェリエ。




海王国王宮
閣議に使う部屋でピカールと女王が机をはさんで座っている。女王の隣にはアダムスとアラゴ、ピカールの隣にはナッシュが立っていて、部屋の周りには武装したテロリストが囲んでいる。
女王「お話はわかりました。」
微笑むピカール
女王「惑星連合の議長星、地球を消し去ると・・・」
ナッシュ「あんたらも大災害の際に惑星連合には非情な仕打ちをされたわけだろ。トカゲのしっぽ切りをされたのは俺たちの星、冥王星と変わらねえんじゃないか?」
アラゴ「それは一理あるね、だがな、そもそもお前らが職務を全うして俺たちの星に隕石をぶつけなければこんなことにはならなかったんだがな」
武装テロリスト「なんだと・・・!」
女王「アラゴ!」
ピカール「はっはっは・・・皇太子殿下はなかなか言いますな」
女王「で、私たちがそんなことに賛同すると・・・?」
ピカール「ほう、断るおつもりですか」
アラゴ「俺たちにもプライドがあるんだよ、それにお前ら冥王星人が俺は嫌いだ。」
ナッシュ「ずいぶん嫌われちまったなあ、先生。」
ピカール「そのようだ」
ナッシュ「いいかバカ殿下、オレはお前らの星を救うために大小あわせて172の隕石を解体してやったんだ、安い給料でな。つまりオレが白血病にならなきゃ、てめえの星はこんなもんじゃすまなかったってことだ。ちったあ感謝して欲しいもんだがな」
アラゴ「じゃあ、あんたみたいなプロがどうしてあの隕石は止められなかった!?」
ナッシュ「・・・最後の最後まで止めようとしたさ、あいつらはな・・・」
女王「その話はもうよしましょう。過ぎてしまったことを蒸し返しても仕方がない」
ピカール「同感ですな。」
女王「で、何が狙いなんです?この星にはあなたがたの欲しいものなど何もありませんよ。文字通り海だけの見捨てられた星なのですから」
ピカール「いいえ・・・我々の計画に重要な物質がこの星にはあります」
アラゴ「放射能か?」
ため息をつくナッシュ。
首から下げたネックレス状の小さな鉱物を見せるナッシュ「俺たちが欲しいのはこれだよ」
アラゴ「石ころじゃねえか。」
ナッシュ「仲間の形見なんだけどね・・・」
ピカール「角柱頑火輝石・・・プリズマメテオタイト。これはナッシュ軍曹が持ち帰った原石ですがね。」
アラゴ「だからそれは何なんだよ?」
ピカール「・・・20年前に落ちた隕石ですよ。我々はその落下海域が知りたい。」



海上を進むリンドバーグ号
窓から手を伸ばし海の水をすくうミグ
「しかしこの星の海は澄んでいて綺麗だな・・・
確か海王星の海は淡水なんだよ。ミネラルウォーターみたくて飲めるんだ、ライトお前もどうだ?」
水を口に含むミグ
ルヴェリエ「でも汚染されてるのできっと体に毒だと思いますよ・・・」
ライト「ミグはよ吐け・・・!!」
ミグ「ごほっごほっ!!」
「隕石が海王星のほとんどを汚染してしまったんです・・・パッと見はとっても美しいんですが・・・」
涙ぐむミグ「殿下、それを先におっしゃって頂けましたら・・・」
「ごめんなさい・・・この星の海の水を飲む人は誰もいないので・・・」
ライト「こんなに水があるのに、あんたらは水が飲めんの?」
「ええ、一部汚染をまぬがれた海域はあるらしいんですが、基本的に飲料水は他の星から輸入しています。」
「難儀やな・・・」
「僕らの星の海は赤みがかってますけれど、地球の海はもっと青いんですよね?」
「せやね。」
「一度見てみたいなあ・・・」
ミグ「・・・・・・。」
ライト「ボーズが大人になったらおっちゃんがいつでも連れてったるよ。」
ルヴェリエ「本当ですか!?」
ライト「ああ。地球をなくすとかいう連中をオレたちが何とかしたらな」
ルヴェリエ「早く大人になりたいなあ・・・」
ライト「みんなそう言うよな、なれるなれる。大人になるのに試験とか資格とかないからw」
ミグ「殿下は立派な大人になりたいとおっしゃってるんだよ。」
ルヴェリエ「ええ、お二人のような。」
ライト「ニャハハ!あんたのパイロットの腕ならいくらでもオレのような冒険家になれるで!なあ!」
「本当ですか?」
机の絵の海図に線を引き計算をするミグ「あまりこの男に憧れない方が・・・」
「どう言う意味や」
海図を持ってくるミグ「殿下。方角はこれであっていますか?」
コンパスを見るルヴェリエ「はい・・・」
ライト「また年代物やなあ。」
「これは私たち王族に仕える戦士に代々受け継がれてきたものだそうです。
きっとこの海路をたどれば、海王星を救ってくれる勇敢な戦士が・・・」
「そのコンパスの持ち主ってことやな。」
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