アナと雪の女王

 「面白い度☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆」

 アナのためなら溶けていいよ。

 とうとう大学のレポートが30単位分全て出来て、それを全て用紙になぞったので、自分へのご褒美としてレッツ映画。
 や~、もう手書きでなぞるっていうのが反進歩的で辛かったけど(写経か)、意外と用紙に写す段階でワードの誤変換がいろいろ見つかって、そう言う意味ではコンピュータ至上主義を見直すいいきっかけにはなった・・・のかも・・・(ってやっぱり二度とやりたくないけど(^_^;)

 さて、そんな感じで部屋に引きこもって大学のことを全部やっちゃってたんですが、この映画もなんてことでしょう、引きこもりの話!
 ・・・ってちょっと待てよ、前回の『塔の上のラプンツェル』も引きこもりの話だったから、2作続けてのまさかの引きこもり問題!!あっちでも社会問題化しているのだろうか。
 前回は、別にひきこもりたくて引きこもっていたわけじゃないんだけど、今回のは、もう、正統派の引きこもりで、ネットでくすぶり続けるオレたちに、シンプルながら大事なことを教えてくれたような内容でした。

 面白いのはさ、引きこもりライフをなんだかんだで楽しんでいたのが、引きこもりを強制されたラプンツェルで、引きこもっても全然楽しそうじゃないのが、雪山に進んで引きこもりだしたエルザだってことだよね。
 意外と、「働かないで毎日暮らせるぞ!ラッキ~♪」みたいな感じで、ゆる~く引きこもりライフをエンジョイしている人って少ないんだよな。日本には働かざる者食うべからずという格言もあるし、後ろめたさもあるんだろうけど、なんかもっと割り切って欲しいよね。
 引きこもってて楽しくないなら、やめちゃえばいいじゃんってところなんだけど、そう言う意味でエルザも自分で引きこもりの道を主体的に選んだというよりは、もう選択の余地がなく選ばされちゃったってことになるのだろう。誰も好き好んで引きこもってないよっていう。

 一人が好きな人なんかいない。あなた以外にはね。

 で、必死に親や学校や現代の社会や国家や世界を呪っているんだけど、まあ確かに自分の不幸の原因って探し出せばいくらでも自分以外に見つけられるけれど、これってキリがないし処方箋に足りえないわけであってね。自分の問題の答えを自分以外のものに求めても、それは自分探しにならないよっていうことなんだろう。
 もちろん自分の境遇を冷静に見つめるのは不愉快で恐ろしいし、すっごい傷つくのはわかるけれど、自分に向き合うことを避け続けて、少しずつ追い込まれていくよりは、一回自分以外のものに責任転嫁するのをやめてみたほうがいい。
 でもさ、逆に考えればさ、すっごい他人や周囲のことに興味を持っているってことなんだよね。私全然興味ないもん(^_^;)もう、自分を曲げてまで繋がりを持とうとは思ってないし。
 自意識過剰なのは私も一緒で、そこらへんは分かるんだけど、なんでそこまで他の人(世論)を気にするんだろうって。

 ありのままの姿見せるのよ。ありのままの自分になるの。

 結局みんな実はすっごい寂しがりやなんだよね。寂しがり屋だからみんなとつながりたい。でも不器用でみんなとうまく関われなくて、みんなの心無い言動に傷つけられて、で引きこもって・・・でもやっぱりさみしくて・・・の無限ループ。いつまで中学生日記やってるんだって話なんだけど、そういうことなんだろう。
 エルザの触れるものを全て凍てつかせる魔法に関しては、作中まったく合理的な説明がなかったんだけど(一体なんだったんだろうw)あれはもう彼女の心のメタファー以外の何でもないんだよね。感情のコントロールができないから、人を傷つけてしまい、それ以上に自分自身を傷つけてしまい、そんな自分を受け入れられなくて・・・悲しくて、辛くて、怖くて、イライラして・・・

 それでも自分を心配してくれる妹の優しさも素直に受け入れられなくて・・・だって、そうやって、ありのままに生きていける妹の境遇が羨ましくてしょうがないし、挙げ句の果てにあっさり「あたしイケメンと婚約しま~す♡」とぬかしやがって、てめえはリア充だから、そうやって人を信じ、愛せるんだろうけど、私の境遇だったらそんな甘ったるいことができるのかよ~~~!
 うお、エルザが乗り移ってしまった(^_^;)全国の引きこもり諸君、ここまでいくと黄色信号だぞ。
 彼女の凍りついた心を溶かすのは、綺麗事の、口先だけの愛じゃない。一方的な自己満足的な愛(エウノイア)じゃない。
 悔しいけど、あのミラクルさんみたいな雪だるまが言う通りなんだ。
 
 愛は自分よりもほかの人を大切に思う気持ちだよ。

 それは、お姫様と王子様のキスではない。大切なその人のすべてを許し、すべてを受け入れてあげることなのだ。あそこまでの人間不信、猜疑心の塊の彼女には対処法はそれしかない。今までのアニメでは、こういうエルザみたいなキャラは悪役として王子あたりに成敗されてたんだろうけど(^_^;)時代は変わったもんだ(つーか王子が成敗されてたw)。
 今までやってきたことをあっさり相対化できるのもディズニープリンセスシリーズの凄さだよね。フィリア(真実の愛)にはどんな形だってある。今回は姉妹の愛を描いたわけだ。
 たったひとり。たったひとりでも、自分を愛してくれる人がいたなら、その人は自分を愛することができるし、誰かを愛することができる。
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