中3では現在完了形や関係代名詞など、主に日本語には存在しない文章表現を扱う。したがって日本語でもよく使う受動態は中2のラストで取り上げることも多い。
分詞(難易度☆☆☆☆)
パーティシプ(Participle)。動名詞が動詞を名詞的に扱うことだったように、分詞は動詞を形容詞的に扱う。つまり動詞に形容詞という役割を分け与えるために分詞と呼ぶらしい。
現在分詞(~している)
動詞のing形。playing、swimmingなど。
中学1年生の現在進行形や動名詞などで用いる。
過去分詞(~された)
基本的に動詞の過去形。
中学2年生の受動態や中学3年生の現在完了形などで用いる形。
規則動詞の場合は過去形と同じだが、不規則動詞の場合はそれぞれオリジナルになっている。
印象として、原型もしくは過去形の最後にnをつけた感じになるパターンが多い。ブレイクやスピークなど。
ほかのパターンだと、ビギン、ドリンク、シング、スイムなど母音がi→a→uと変わっていくやつもある。
フライ(fly)やライ(lie)みたいなどうしょうもないのもいるけど。
特にlie(横たわる=自動詞)はlay(横にする=他動詞)と別単語扱いになっているにも関わらず、さらにlieの過去形がlayという、もうわざとやってるだろとしか言い様がない混沌とした状況になっている。これがセンター試験に出題されるなんて嘘(lie)であってほしい。
逆にハート(hurt)など現在形も過去形も過去分詞形も全く同じ、荒れ果てた大地に咲く一輪の花みたいなのもいる。ハートは誰も傷つけたくねえんだ。
以下、現在形→過去形→過去分詞形に紹介。
be(~です)→was→been
begin(はじめる)→began→begun
blow(風が吹く)→blew→blown
break(壊す)→broke→broken
do(する)→did→done
drink(飲む)→drank→drunk
drive(運転する)→drove→driven
eat(食べる)→ate→eaten
fall(落ちた)→fell→fallen
fly(飛ぶ)→flew→flown
forget(忘れる)→forgot→forgotten
freeze(凍る)→froze→frozen
get(得る)→got→gotten
go(行く)→went→gone
grow(成長する)→grew→grown
know(知る)→knew→known
lie(横たわる)→lay→lain
ride(乗る)→rode→ridden
see(見る)→saw→seen
sing(歌う)→sang→sung
speak(話す)→spoke→spoken
swim(泳ぐ)→swam→swum
take(取る)→took→taken
tear(裂ける)→tore→torn
write(書く)→wrote→written
分詞の形容詞的用法
分詞が名詞を修飾すること。
①分詞単独で名詞を修飾する場合
分詞は名詞の前に置く。
Look at the flying man!(あの飛んでいる男を見ろ!)
This is the broken window. (これは割れた窓です)
②ほかの語と一緒に名詞を修飾する場合
分詞は名詞のあとに置く。
Look at the man flying through the sky!(あの男を見ろ、空を飛んでるぞ!)
This is the window broken by him. (これは窓です。彼によって割られました)
受動態(難易度☆☆☆)
動作の受け手が主語になる文章のこと。テキストによっては中2のラストで出てくる。
主語+be動詞+過去分詞
能動態(ペテロが主語)
Peter uses the key.(ペテロはその鍵を使います)
↓
受動態(鍵が主語に)
The key is used Peter.(その鍵はペテロによって使われます)
現在完了形(難易度☆☆☆☆)
過去から今まで継続している物事を表す表現。
過去形は過去のある時間のみを説明するが(点)、現在完了形は過去→今と、ある程度まとまった時間の範囲を説明する(線もしくはベクトル)。
その差をわざわざ別の用法で区別するイギリス人、マジ勘弁。今終わったことはもはや過去だろうがよ!(C)ハイデッガー著『存在と時間』
主語+have(has)+過去分詞
この形で以下の3つのパターンを表現できる。
①継続(ずっと〜しています)
I have lived in this place for three years.(私は三年間ずっとこの場所に住み続けています)
※ちなみにI have lived はI have been livingでも全く同じ意味として置き換えることができる。
②経験(〜したことがあります)
I have been to the U.S. before.(私は前にアメリカに行ったことがあります)
否定文
never(1度も~ない)が使われる。※neverだけで打ち消しになるのでnotとかは要らない。
I have never been to the U.S.(私は一度もアメリカに行ったことがありません)
疑問文
ever(今まで)が使われる。
Have you ever been to the U.S?(あなたは今までアメリカに行ったことがありますか?)
③完了(〜したところです)
He has just finished his homework.(彼はちょうど宿題を終えたところです)
※justの代わりにalreadyをつかうと、「すでに宿題を終えた」という意味になる。
否定文
He has not finished his homework yet.(彼はまだ宿題を終えていません)
疑問文
Have you finished your homework yet?(あなたはもう宿題を終えましたか?)
不定詞の逆襲(難易度☆☆☆☆☆)
やつらが再登場。
①疑問詞+不定詞
how to+動詞の原形(~の仕方、どうやって~すればよいか)
what to+動詞の原形(何を~すればよいか )
where to+動詞の原形(どこで~すればよいか)
when to+動詞の原形(いつ~すればよいか)
②依頼
ask 人 to+動詞の原形(誰々に~するように頼む)
want 人 to+動詞の原形(誰々に~してほしい)
tell 人 to+動詞の原形(誰々に~するように言う)
直接話法への書き換え
to以下の部分を“”をつかってセリフにすることができる。
I asked him to open the window.(私は彼に窓を開けて欲しいと頼んだ)
↓
I said to him, "Please open the window." (私は彼に言った。「窓を開けてくれますか」と。)
③不定詞を主語にする場合
不定詞の名詞的用法で、それを主語にした文章を作りたい場合は、Itを形式的な主語にして文頭に置く。
It's important for me to read books. (私にとって本を読むことは重要です)
④too…to~構文
「~するには・・・過ぎる」という意味。
「…過ぎて~できない」という翻訳もされるが、厳密には否定の意味はない。
This book is too difficult for me to read.(この本は私が読むには難しすぎる)
so…that~構文への書き換え
どうしても「…過ぎて~できない」という意味にしたいなら、so thatとcan'tを使って以下のような書き換えをする。
This book is so difficult that I can not read it.(この本は難しすぎて私には読むことができない)
間接疑問文(難易度☆☆☆)
疑問詞(what、when、whereなど)で始まる文節が動詞の目的語(動作の対象)になっている文。
イメージ的にはthat~の構文(that節)に似ていて、疑問文だけどIs Eve~?みたいな語順のトレードがない。
Who broke that window?(その窓を割ったのは誰ですか?)
↓
I want to know who broke that window.(私は誰がその窓を割ったのかが知りたい)
また、以下のように必ずしも疑問文とは限らない。凄いややこしいけど疑問詞を文中に含んでいる文と理解したほうがいい。
I don’t know when she will come.(私は彼女がいつ来るのか知らない)
こんなかんじ。・・・と思ったら、疑問詞がない関節疑問文もあるらしい(代わりにifなどの接続詞を使う)。改名しろ!!
関係代名詞(難易度☆☆☆☆)
ああ、この部分は時間や場所のこと言ってんだな、と文と文の関係性を特定できる代名詞。
日本語には存在せず、文と文はすべて助詞などでつなぐので、文章が長くなりすぎるとどこの部分のことにかかっているのか判らなくなる。英語はそこらへんの問題がこいつでクリアーできる。つまり、関係代名詞は代名詞と接続詞の役割を兼任してくれる。
・・・というか洋書とかの翻訳ってさ、ピリオドから次のピリオドまでを絶対に一文として和訳しなきゃいけないものなのかね。場合によっちゃ日本語では二文にしちゃった方が読みやすいってこともあると思うのだけど・・・
①主格の関係代名詞
主語を詳しく説明するために、主語にあたるエリアにさらに関係代名詞を用いた節を作る。
A:The man is from U.S.(その男性はアメリカ出身だ)
B:He teaches me English.(彼は私に英語を教えてくれる)
この二つの情報を関係代名詞を使って一つにすることができる。
イメージとしてはAをベースにBを入れてもらう感じ。
The man who teaches me English is from U.S.(私に英語を教えてくれる男性はアメリカ出身だ)
※主語の部分が頭でっかちになる。
②目的格の関係代名詞
今度は主語ではなく、主語が行う動作の対象(目的格)を詳しく説明する。
それがモノの場合はwhich、人ならwhom、めんどくさかったらどっちでもthatでイケル。
A:This book is very difficult.(この本はとても難しい)
B:I read it yesterday.(私はそれを昨日買った)
「それを」の“それ”が目的格で、今回はモノ(book)なのでwhichを使う。
This book which I read yesterday is very difficult.(私が昨日買ったこの本はとても難しい)
※関係代名詞のすぐあとに主語(I)が来るのが特徴。
③所有格の関係代名詞
中学校では割愛案件。モノだろうが人だろうがwhoseを用いる。
A:Adam has a girl friend.(アダムにはガールフレンドがいます)
B:Her name is Eve.(彼女の名前はイヴです)
Herは所有格(~の)なのでwhoseを使って二つの文をつなげる。
具体的にはAのガールフレンドとBの彼女は同一人物なので、カブった二回目の方のHerを関係代名詞whoseに置き換える。
Adam has a girl friend whose name is Eve.(アダムにはイヴという名前を持つガールフレンドがいます)
文型(難易度☆☆☆☆☆)
自分は中学校で習った覚えはないんだけど、時は脱ゆとり。とうとう中学2年から解き放たれた魔物。
高校レベルになると、すげえファジーで、こんな不毛な分類戦争からは憎しみと哀しみしか生まれないと思います。
Sはサブジェクトで主語。
Vはバーブで述語(動詞)。
Oはオブジェクトで目的語。
Cはコンプレメンタイザーで補語。主語や目的語を説明する。
Mはモディファーで修飾語。文型に影響を与えない人畜無害な存在。
第1文型(SV)
I study.(私は学ぶ)
I study very head.(私はとっても学ぶ)
この時のvery headは修飾語(M)なので、文型に影響は与えず、変わらず第一文型。
第2文型(SVC)
I am a student.(私は学生です)
※Iとa studentがイコール(同一人物)である。
第3文型(SVO)
I ate apples.(私はリンゴを食べた)
I gave a present.(私はプレゼントをあげた)
※リンゴやプレゼントは目的格(~を)。
第4文型(SVOO)
I gave her a present.(私は彼女にプレゼントをあげた)
※herもa presentも目的格(~に、~を)になっている。
第5文型(SVOC)
I call him Adam.(私は彼をアダムと呼びます)
※Adamとhimがイコール(同一人物)である。
SVOCは他にも
I think him kind.(私が思うに彼は親切だ)
Samuel elects David as king.(サムエルは王としてダビデを選んだ)
など。最初はなんとなく、だいたいでいいんじゃないかなあ。
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