融雪剤について

 超豪雪。おのれ南岸低気圧。

 で、融雪剤の効果がある塩化カルシウムのフレークをまいたんだけど、なんでこいつを地面にまくと雪が溶けるのか、塩化カルシウムについてまとめてみました。

①潮解
塩化カルシウムはとても水に溶けやすく、吸湿性があるため空気中の水分を奪って勝手に水溶液になってしまう。この性質を潮解という。したがって乾燥剤としても使われている。

②水和反応
石膏やセメントみたいに水に溶けると熱を発生させる。これにより雪を溶かす。塩化カルシウムでは1モルあたり20000カロリーほどの熱が生じるので、濡れた素手でさわってはいけない(さわったら肌がサメになりました)。

③凝固点降下
純粋な水よりも、水溶液の方が沸点は上がり(沸点上昇=その物質の蒸気圧降下)、融点(凝固点)は下がる現象。電離して粒子の数が増えた溶質が不純物となり、溶媒(水)同士の結合を阻害するために起こる。
つまり、塩化カルシウム水溶液は、ただの水(雪)よりも融点が下がるので、雪の日の地面を凍りにくくする。しかし、どれくらい融点下げるんだろう。気温よりも下げないと結局凍っちゃうしな。
…てことで調べたら、塩化カルシウムは濃度が30%ほどで飽和水溶液になるんだけど、その時に融点を-50℃にまで下げてしまうらしいので、彼氏が凍ったジオストームでもまずイケルと思う。

 まあなんにせよ、吸湿性があり、水に溶けやすく、そのとき熱を出す物質なら、別に塩化カルシウムじゃなくても、塩化マグネシウムでも塩化ナトリウムでも水酸化ナトリウムでもいいのかもしれない。いや、水酸化ナトリウムは危険か。環境に優しくなさそうだし。
 あと、塩化ナトリウムは水に溶ける際に冷たくなるから、ダメなのかなって思ったら、エンカルよりも持続力があることを買われて凍結防止剤として使われているらしい。
 ちなみにこれら塩化~シリーズは自動車を腐食もさせるらしいので、道路で飛び散らせるとラスティーズになる(塩害)。
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