『僕、はまじ』

 浜崎憲孝さん著。

 誰!?って感じだが、あの国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』のクラスのひょうきん者「はまじ」によるまさかの自伝。はまじっていつもお爺ちゃんに「のりたか~」って言われるけど、あれはマジの本名らしいw
 当時の『ちびまる子ちゃん』ブームにめっちゃ便乗して出したんだろうけど、あの世界の真実について、作者のまるちゃん以外の別の視点から証言が聞ける、ファンにはたまらない一次資料って感じで面白かった。
 文章も小学生レベルとかネットのレビューでは書かれていたけど、あんたらははまじの本に純文学を求めているのか、とキートン山田の声でツッコミたいよ。普通に読みやすかったけどなあ。これで文章が下手なら、けっこうビートたけしさんとかもヘタってなるぜ。

 さて、こういうエッセイ漫画ってどこまでが実話で、どこからがフィクションかって結構気になるじゃないですか。で、まるちゃんって1974~75年の小学3年生の時期をず~っと巡回してて、というか2期目の復活放送から絶対に365回以上やってる気がするから、どう考えてもサザエさん時空に突入しちゃっているんだけど、今まで私はずっと、作者のまるちゃんは、この年度というか学年にすごい思い入れがあったのかなって思ってたんだよ。小学3年生の頃が一番楽しかったのかなって。
 だが、はまじにとってはこの一年がとても暗く辛かったっていう。その原因ははっきりしていて、まるちゃんのクラスの担任に戸川先生っているじゃん。すごい穏やかな中年の先生。
 あれが、実際は漫画とは正反対の、鬼の熱血暴力教師で、はまじは戸川先生との戦いで結局登校拒否になっていたというのだから人生わからない(口調がキートン化してます)。つまり、あの漫画やアニメの時期に、はまじが出席しているというのは実はレアな状況だったというわけだ。

 特に泳ぎが苦手なはまじを、どんな手段を用いてもプールに沈めようとする戸川との戦いは必見で、まるちゃんの原作のプール開きのエピソードで、怖い体育教師(戸川先生の実像はこの隣のクラスの先生に移したと思われる)にプールに無理やり投げ込まれて、恐怖のあまり郊外に脱走する生徒は、はまじだったっていうことも分かる。
 実際の戸川先生は、まず若く、サングラスにジャージという典型的な体育教師スタイルで、さらに運動会などの行事に熱くなるのも定番というか、自分のクラスの子達に絶対勝たせるため、気付け薬としてウィスキーを飲ませていたというのだから、現代では信じられない(^_^;)
 昭和にはこういうめちゃくちゃ怖い先生がたくさんいたのだろうかって、本当に自分は先生に恵まれたなあっていうか、現代に生まれてよかった~ってつくづく感じたよな(って私も昭和生まれなんだけど)。まあ、当時でも保護者からクレームが来て1年で異動になったらしいけど当たり前だよな。

 今は、モンスターチルドレンとか、モンスターペアレントとか言うけどさ、モンスターティーチャーはどうすりゃいいんだったあるよ。
 特に小学三年生なんて、大野くんや杉山君がいくら喧嘩が強くても、絶対に大人の体育教師なんかに勝てないじゃん。権力的にも肉体的にも教師のが圧倒的に強いからさ、こういうバイオレンスティーチャーにクラスの帝王として君臨されちゃったらたまったもんじゃないよね。子どもの人権とか、民主主義なんかない世界だよな。恐ろしや。
 私がもしこんな境遇に陥ったら、はまじじゃないけど絶対に学校行かなくなって今頃ニートよ。
 でも、はまじは偉くてさ、「今から考えると先生は熱心すぎるだけなのかもしれない。だけどやり方が派手すぎたんだと思う。(93ページ)」と戸川先生に謝ってるんだけど、私なんかは、あの教師のせいでオレの人生は狂ったとかずっとウジウジ言ってると思うよ(^_^;)はまじは釈迦か。
 ちなみに、さくらももこ先生のデビュー作は、そういった問題教師を描いた短編エッセイだったりする。なかなか興味深い。

おまけ:ちびまる子ちゃんのキャラクターの真実(はまじ談)

「まるちゃん」
赤い縁のメガネをかけていて、梅干しおばあちゃんのような見た目だったらしい(ひどい)。また、漫画のイメージだとふくよかなのかなって思ってたけど痩せ型で、成績もまあまあ良かったようだ。国語の成績がいいんだよね、まるちゃんは。中学か高校にエッセイ作文を出したら「現代の清少納言」という称号をもらったりしてたからね。

「たまちゃん」
こちらは、『ちびまる子ちゃん』の方でも作者が言及してたけど、小学校の頃はメガネはかけていなかった。確か高校の頃からだったかな。
しかも、見た目もショートカットでボーイッシュな元気のある女子で、姉御肌って感じだったみたい。また、すごい笑い上戸ではまじのギャグにめちゃくちゃ受けてくれたという。ズバリとてもいいオーディエンスですね、ハイ。

「花輪くん」
実は代々病院を経営する家の女子生徒で、金持ちではあったが流石にあんなこち亀の中川的なレベルではなかったという。ちなみに花輪くんという名前は『刑務所の中』などの作者である漫画家の花輪和一からだったと思う。

「丸尾くん」
名前はやっぱり異なるが、実在はしている。「ズバリ~でしょう」とは言わなかったものの、口調はあんな感じで丁寧で、常に学級委員をやっていた。現在はコンピュータの大企業の重鎮として君臨、美人な奥さんもいるらしい。ズバリ勝ち組でしょう!!

「野口さん」
実際のあだなは「のろ」で、そこから野口という名前にしたんだろうと、はまじは推測する。家庭環境が複雑で、暗い影を背負っていたという。

「ブー太郎」
実際のあだ名は「アカベー」見た目はそっくりらしい。実家はスーパーマーケットを経営しており、はまじとはかなり仲良しだったという。

「ナベちゃん(渡辺くん)」
まるちゃんが風邪で欠席した際、給食のプリンをジャンケンでゲットした男として有名な彼だが、実際のあだ名は「ワタ」で、しかも二枚目だったらしい。はまじが好きな女子はワタに恋をしていたりして、親友としてはまじはかなり切ない思いをしたらしい。

「大野君と杉山君」
実在しない。こんな正義感のあるコンビがいたら、暴君戸川学級はどうなってたんだろう、ちょっと想像つかないもんね。喧嘩最強説のある花輪くんも実際は女の子だし。

「はまじ」
漫画やアニメでははまじのお父さんは全く登場しないが、実はこの頃には離婚をしていたという(はまじが高校生の頃死別)。また、はまじのお父さんは世界の海を回る漁師さんで、離婚する前もなかなか会えなかったらしい。ただし、はまじとの仲は別に悪くなかったようだ。
漫画と同様にひょうきんで、一時期は本気でお笑いの道に進もうとして上京、西川のりおさんの弟子になろうと試みるが、のりおさんに「自分はまだ弟子を取れるような身分じゃないで、ゴメンな」と謙虚に断られている。
ちなみに、小学生当時の行きつけの駄菓子屋は「みつや(単行本第一巻の表紙やアニメ第一期のOPなどに登場する駄菓子屋)」ではなく「おきん」派。
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