親の経済力と子の学力

 教育者の金森俊朗さんらによれば、今はほとんどの子が塾に通っている、ダブルスクール状態らしいです。
 小学生の頃の私は、塾って言ったら「すごい勉強が得意でセレブな子だけが通うところ」だと思っていましたが、今や小学生が塾に通うのは珍しくないようで、そう考えると「学校で先生は何を教えているんだ」っていう突っ込みも少しは解ります。教育実習に行き研究授業をやり、しかも塾で講師もしている、どっちも片足突っ込んでいる私が言うのもなんですけど。

 かわいそうなのは、学校の後に間髪入れずに塾へ輸送されている子どもたちなのですが、私がお世話になっている塾に通っている子を見る限り、そんなに嫌そうじゃないのが驚き。もう運命と受け入れているのか、勉強がそこまで嫌いじゃないのか、塾の雰囲気が結構和むのか(これはある気がする。この塾アットホームでピリピリはしてないから)けっこうダブルスクール状態に順応してるんですよね。すごい時代だ。私なら脱走します。

 このような子どもが塾に通うのが当たり前の世の中で、たびたびマスコミが報道するのが「親の経済力と子の学力の相関関係」なのですが、なんでも東大に入学する子の親はたいていセレブだとか。
 この「学力格差は実は経済格差とつながっている」と言う説は、事実なのでしょうか?私が思うに「子の学力は親の学力に少し影響している」とは思いますが、金をかけていい塾に入れないと今の子供は勉強ができないって話でもないんじゃないかな、と思うわけです。
 つまり…親の学力が高い→高給取りになる→この親は自分でも子どもに勉強教えられるけど、仕事が忙しい→金があるので塾や予備校に子どもの勉強を任せる→結果子どもはいい大学に入る…ってだけで、たまたま結果論としていい大学に入る人の家が金持ちなだけって気もします。
 一番厳しいのは、自分の子供に勉強を教えられない親が、なけなしのお金で塾に勉強をまる投げしてしまうと言う事です。
 お金持ちじゃなくても、勉強が教えられればいいんですけど、でも教えられるほど勉強できれば、大抵いい仕事就けて裕福なのかな?いやそうでもないな。どうだろう。

 まあ「金持ち=勉強できる」って単純な話じゃないことは確かです。大切なのは、今の子どもたちが将来親になった時に、せめて自分の子どもにだけは義務教育分の学習内容を教えられるくらいの学力を、学校が養うことだと思うんですけど…難しいんだろうな。
 学力だけで人生や将来をスクリーニングしちゃうっていうのが、やっぱりそもそもの原因なんでしょうね。学力だけじゃなくて、本当は人格が一番大切なのはみんな分かっているんでしょうけど、人の心なんて偽るの巧い人は、面接でいくらでも偽れるだろうしな…
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