新型コロナウィルスはどれだけ危険なのか

 昨夜、パワポを作るモチベーションが完全になくなったので、丑三つ時にコロナウィルスに向き合ってみました。
 まあ、この記事に限ったことじゃないけど、今回の内容は自分自身のモヤモヤを解消するために書いているので、ほかの人を啓蒙しようとかそんなことは一切ありません。ツイッター界の人々のように、安倍総理がとか、ナイナイ岡村さんが・・・とか、政治的なアジテーションとかしたいわけじゃないから。
 厚生労働省や感染症研究所から出されている公式統計(いつでも誰でも見れるやつ)を元に勝手に推測しているだけなので、当然推測の仕方にも問題があるし(それは自覚してます)、より正確なことは医療機関に相談してくださいっていう。いや、迷惑だろうな。こども電話相談室とかやってる余裕ないから。それどころじゃないから。医療機関。

 つーか、学校も、生きる力とか、主体的な学びとか言ってるんだからさ。コロナウィルスに人類はどう立ち向かえばいいでしょうか?みたいな大きな課題だけ与えて、授業が再開されるまでに各自レポートを作ってきなさい、で自粛期間の教育って済むんじゃないかって気がするよね。
 こしさんとも話してたんだけど、この問題って生物学だけの話じゃない、疫学的なこととか、社会学的なこととか、政治学、経済学、経営学、心理学とか、文系の学問を多分に含んだ、教科横断型の・・・(語弊があるのを覚悟で言おう)すごい教育的に優れた教材だと思うし。
 モーニングショーだけ見て、勝手に怖がって、勝手にイライラして、集団ヒステリーしてても埒があかないじゃん。マイクル・クライトン先生が生前ずっと指摘していたように、マスコミにとって恐怖は金になるからね。今こそ、テントの中で『恐怖の存在』を読むべき。

新型コロナウィルスの国内感染の現状
データは5月2日のもの。でも毎日更新されるので、細かい端数は場合によっては省略しました(クルーズ船のデータなど)。
まず、国内感染の最初の例は1月某日の60代の男性とされているので、1月~4月の4ヶ月分の累計と考える。

日本の総人口:1億2600万人

累計感染者数:14638人
日本の総人口の0.012%になる。

回復者数:3981人
オレ病院行かずに回復したよ!っていう自己申告者を含めている気がしないので(自宅療養はやばいってことになったし)、おそらく退院者数だと思われる。

現在の感染者数:10164人
感染者数から回復者数と死亡者数を引いた値を出しました。

重傷者数:328人

死亡者数:493人
総人口の0.00039%。累計感染者数の3.4%にあたる。

まず、モヤモヤするのは累計感染者数。
この値は自覚症状があって調べた人や、陽性の人との濃厚接触者の人などが、ごちゃまぜなので何とも言えない。

慶応大学病院のデータ(感染率は6%説)も病院に来ている人だけのデータだからなあ。

ずっと前から、自分が思うのはなんで無作為抽出で標本調査やらないんだろうってこと。

そしたら、ニューヨークでやってくれて(ありがとう)、州人口2000万人中270万人感染している可能性があり(なんと13%!)、推定死亡率は0.5%となったという。
まあ、ライフスタイルが違うし、ニューヨークを東京にそのまま当てはめるのは無理があるけど(土足文化とか、あまりマスクしないとか)。

とにかく、累計感染者数が本当はもっと多い可能性もあるので、死亡率3.4%ももっと下がるんじゃないのかって気がする。

クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス
なんか、いいデータないのかなって思ったら、そういやクルーズ船から全ては始まったことを思い出し、国立感染症研究所の検疫事例を調べてみた。
閉鎖された環境で、コロナの野郎がどう広がっていくかの箱庭的なシミュレーションにはなるかなと思ったんだけど、よく考えてみると、2月初旬に最初の感染者が見つかって、2月下旬には下船させているから(東京オリンピック開催中止を恐れて、この時点で徹底した水際対策をしなかったことだけが悔やまれる)、日本全体の感染者数の推移と比較するには調査期間が短い気もするけど、他にデータがないのだから仕方がない。

乗客乗員数:3711人
乗客とスタッフを含めた人数。
このうち60歳以上の人は2165人。日本人が1341人。
日本がいくら超高齢化社会でも、総人口の58%が定年していることはないので、年齢分布に違いがあることは否めない。
そして、それを踏まえると、クルーズ船の方が死亡率が高くないと、高齢者の人が亡くなりがちという傾向も分からなくなる。

感染者数:712人
乗客乗員数の19%になる。

重症者数:33人
うち、4人は今も重症?

死亡者数:13人
乗客数の0.35%、感染者数の1.8%、重症者数の40%にあたる。

退院者数:651人
4+13+651=668人が入院者数ってことかな?
712-668=42人は感染はしたけど入院しなかった??自宅隔離か?(約6%)

厚生労働省のデータによると感染者数のうち無症状者数は50%前後ということもわかる。
これは検査ごとに上下している(60%が無症状だったりもしている)ので、だいたいを取りました。

クルーズ船のすごいところは乗客乗員のほとんどすべてをPCR法で全数調査したということ。
これはすごいデータだと思う。
このデータをそのまま当てはめるのは強引だが、日本がこのウィルスに対して何もしなければ、単純計算で総人口の約20%、2520万人が感染し、感染者の約2%、50万人が死亡するということになる。

もうひとつ気になるのが死亡者数である。
なんと、高齢者の割合が多いクルーズ船(1.8%)よりも国内(3.4%)の方が死亡率が高い。
可能性はいろいろ考えられる。
例えば、データをとった期間が全然違うとか、クルーズ船よりもコロナの殺人力が強くなったとか(今じゃ3つに変異したらしいしな)。
でも、個人的に思うのは、国内感染者数が本当はもっと多いんじゃないかってこと。
クルーズ船は、何しろ全数調査しているからね。
なので、クルーズ船の死亡者数/感染者数の比を、比例式を使って日本の累計死亡者数に当てはめると、現在の全国の感染者数は10164人ではなく、その2倍以上の27001人くらいいるんじゃないかってことになる。

インフルエンザ
さて、コロナ同士を比較しているだけでは、新型コロナウィルスがどれほど危険かさっぱりわからん。て、ことでよく引き合いに出されるインフルエンザのデータと比較してみました。
これについては、厚生労働省のサイトがすごいわかりやすい、ざっくりとしたデータを提供してくれています。

感染者数:1000万人
全人口の8%になる。よくよく考えたら驚異の感染者数。

死者数:214~1818人
全人口の0.00017~0.0014%
感染者数の0.002~0.02%になる。

超過死亡概念:1万人
インフルエンザが間接的な原因となって亡くなった人も死亡者に加える考え方。
インフルエンザの予防注射を事前にうけていたら助かった人の数とも言える。
これを踏まえるとインフルエンザの死亡率は0.1%になる。

新型コロナウィルスVSインフルエンザ
比較してみましょう。

①致死率
新型コロナウィルス:0.5%~3.4%
インフルエンザ:超過死亡概念を入れても0.1%

新型コロナウィルスは致死率を最小に見積もった値(ニューヨーク)と比べてもインフルエンザの5倍の致死率がある。
とはいえ、エボラ出血熱や初代SARSほど感染者を片っ端から根こそぎ殺すわけでもないので、政府がビビって人権を侵害しても封じ込めるぞ!ってなかなかならなかった。まさにヘビの生殺しウィルス。

②感染力
新型コロナウィルス:13~19%?
インフルエンザ:8%

新型コロナウィルスはインフルエンザよりも感染力が2倍強い。
インフルエンザが流行している時に、お医者さんが院内感染するとか、いわばその道のプロが感染するってあまり聞かないし。

③ワクチンや特効薬が未開発
これも医療従事者が感染する原因だと思う。
町のお医者さんはインフルエンザのシーズンが近づいたら、絶対事前にワクチン打ってるだろうし。

④不顕性感染
感染しても自覚症状が全くない人がいて、その人がほかの人にうつしてしまう。
ただし、これはインフルエンザでもあるらしい。

⑤医療崩壊
ワクチンや特効薬がないコロナウィルスは結局対処療法をやるしかないし、いちいち感染者を隔離しなきゃいけないため、医療機関のリソースをかなり食ってしまう。
新型コロナなんぞインフルエンザみたいなもんという立場もあるけど、厄介な感染症がさらに増えたってことだから、インフルエンザ+コロナのダブルパンチになると最悪である。

まとめると、新型コロナウィルスはインフルエンザよりも総合的に危険であることがわかる(よしりんすまん)。
だからといって、小池のおばちゃん(※カタカナ語大好き)に叱られながら、ずっと引きこもり生活を続けるのは現実的じゃないだろう。
接触削減対策はどう考えても長期戦かつ消耗戦になるわけで、疫学的には正解だけど、経済学的にはカタストロフィーでしかない。
今日の感染者数や死亡者数とともに、倒産数や自殺者数も報道してくれないと、偏向報道だぜっていう。これもコロナによる超過死亡概念だろう。

新型コロナウィルスの対処法
結局あまり打つ手がないんだろうなってことがわかる。

①早期水際対策作戦
検疫体制を強化し、感染者数が少ないうちに、その全ての感染者を拘束し、隔離し、封じ込めてしまう作戦。
海外からの帰国者に罰則規定を設けて即座に手をうった台湾などが実施。

この作戦って基本的に、排他的かつ、感染者の人権やらプライバシーに配慮しなくていい独裁国家が強いイメージがあるので、北朝鮮が感染者数0人っていうのも、あんがい当たらずも遠からずなんじゃないかって気もする。感染しちゃったら強制収容所に連れてかれたり、「コロナうつしてくるわ」ってガールズバー行った人なんか銃殺しそうだよな。

それと、政府の指示にわりと素直に従う国民性もファクターに挙げられる。
韓国なんかはちょっと個人情報やプライバシーを投売りしすぎているような気もするけどね。なんかカイジに出てくるような腕時計させられてたしな(ちゃんと家でおとなしくしているか政府が監視する追跡装置みたいなやつ)。

台湾は民族アイデンティティ的なのもあったと思う。つまり、中国の一部にされてたまるかっていうナショナリズムの流れと合致して、出入国規制をした、と。
これは、小林よしのり先生の初期の提言(中国人を日本に入れるな)も当てはまりそうな気がするけど、まあ、人種差別だなんだと言われても、考えられる最善の策は今振り返るとこれしかなかったのかなって思う。

日本国民も、わりとお上の言うことを素直に聞くから(パチンコ店すら)、すぐにこれやっときゃよかったんだけど、東京オリンピック中止を恐れたよね。
ただし、これに乗じて調子に乗った政府が国民の自由を奪いかねない危険性もあったので、何とも言えないな。

気になるのは、憲法改正に賛成する国民が反対派を上回ったということ。
マスコミも、こういう時こそ強いリーダーを・・・とか言ってて。ヒトラーじゃねーか。ナチスじゃねーか。大政翼賛会じゃねーかって思うよ。
ヒトラー映画で何度も言っているように、ヒトラー1人をスケープゴートにしている以上、オレたちは何も学んでいないって言ってたけど、本当に学んでないよ。

②集団免疫作戦
外出規制など何もせず、国民にめちゃくちゃ感染させて、みんなで免疫力をつけていくストロングスタイル。
スウェーデンなどが実施(イギリスはすぐに心が折れた。ジョンソンさんも死にかけた)。
短期決戦が望める、経済的ダメージが少ないなどのメリットがあるが、その過程でめちゃくちゃ犠牲者が出る(と思う)。まさに国家ぐるみの自然選択説の壮大な実験になる。

③検査体制充実作戦
ドライブスルー検査、ウォーキングスルー検査など、検査体制を充実させることで、新型コロナの感染実態を掴む作戦。
MERSなどの苦い経験をもとに検査体制を充実させていた韓国や、医療設備(集中治療病床数など)がもともと充実していたドイツなどが実施。
韓国は数字だけ見ると、多くの感染者を出してしまったが、不特定多数の人がよく触る場所に抗菌フィルターを貼るなどもはやコロナとの共存を前提とした社会的な工夫をしているのが興味深い。
つーか4月に選挙やったのもすごい。大統領選挙を控えるアメリカもモデルケースにするんじゃないか。
なんだかんだいって、ここまで感染者数が増えたら、こういう対策をするのが一番クレバーな気がする。新たなライフスタイルやビジネスモデルも出てきてイノベーションにもなりそう。
PCR検査代行業者とか絶対できると思う。PCRって機材さえあれば自分ですらできるからな(ただしウィルスの塩基配列を培養するためやりたくはない)。

④ステイホーム作戦
とりあえずチキってみんなが家に引きこもる作戦。
すごい原始的だが、本来は指数関数的に増大していく感染者数の増加を鈍化させることができる。
デメリットは、長期的に経済がダメージを受けること。
そこまでの犠牲を払って、小池のおばちゃんがヒキニート生活を強制するのは、唯一の希望であるワクチンや特効薬の開発までの時間稼ぎができるから。
ただし、その開発には2年はかかるとも言われており、もしそれが本当ならば、マジでベーシックインカムでも実施してくれないと、街は失業者で溢れ、大恐慌になり、独裁者が現れ、もともとは中国のせいだ!と怒りの矛先が他国に向かい、第三次世界大戦になるであろう。

 てことで、愛車も壊れちゃったんで早く10万円ください。
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