R3年度時事問題(国際編)

RCEP(地域的な包括的経済連携)
日本や中国、韓国、ASEAN=東南アジア諸国連合の10か国にオーストラリアとニュージーランドを加えた15か国による、世界人口とGDPの3割に及ぶ巨大自由貿易圏(メガFTA)が21年に生まれた。
日本にとって、中国や韓国との初の自由貿易協定でもある。
大国インドは中国を警戒し最終的に加入を見送った。
その中国は国際社会で孤立していたため、参加に積極的だった。

TPP(環太平洋経済連携協定)
こっちは結局どうなったんだって話だけど、離脱したアメリカは大統領が変わったのでTPPに加入する可能性もあるが、現在のところ言及はなし。
興味深いのはイギリスがTPP加入を現在検討していること。
西側陣営だったはずの韓国は、TPP議長国が日本ということもあり加入していない。アメリカよりも中国にべったりといった印象。

SDGs(持続可能な開発目標)
15年の国連サミットで採択された、加盟国が今後の15年間で達成すべき17の目標の事。
貧困、飢餓、健康、教育、ジェンダー、水、エネルギー、経済成長と雇用、インフラ、不平等、持続可能な都市、持続可能な消費と生産、気候、海洋資源、陸上資源、平和、持続可能な開発のための実施手段など。
どれも、以前から問題になっているものが多く、それをまとめたっぽい。

パリ協定
15年のCOP21で採択、16年に発効。
京都議定書に代わる新しい地球温暖化対策の枠組みになった。
温室効果ガス排出量1位2位の中国とアメリカが足並みをそろえたことで早期にとりまとまった。
しかし19年にトランプ大統領が離脱を発表し、20年に本当に離脱してしまったが、21年にバイデン大統領になると、再び復帰した。
目標は世界の平均気温上昇を2℃、もしくは1.5℃未満に抑えること。
日本では、2030年に13年度比で26%減を掲げている。

カーボンプライシング
炭素の価格付けという意味。
二酸化炭素を排出した分だけ、企業や家庭に金銭的なコストを負わせるアイディア。京都議定書のころからアイディア自体はあった。

①炭素税(カーボンタックス)
二酸化炭素を排出する量に応じて税を課す。日本では12年に導入。

②排出量取引(ET)
排出量の上限を超えてしまう企業は、超えていない企業から排出量を購入できる。日本では東京都や埼玉県が導入。

③炭素国境調整措置(CBAM)
輸入品に対して、その製品が作られる際に出た二酸化炭素の量に応じて課税。アメリカのバイデン大統領が検討中。

DX(デジタル・トランスフォーメーション)
近年のビジネス業界では「最新のデジタル技術を駆使した、デジタル化時代に対応するための企業の変革」といった意味合いで使われている。
システムが老朽化したり、ブラックボックス化(複雑化しすぎて作った人も退職)したりすると言われている2025年の崖(予想損害額12兆円)を克服するのが目的。
さらに、モノの消費からコトの消費へ、モノの消費からモノの共有へと変化する時代に適応するためのビジネスモデルをIoT、クラウド、AI、5G、モバイルを使って構築していく。

海洋プラスチック問題
プラスチックは非常に安定した物質で、自然界で腐敗も分解もされないため、海を半永久的に漂い、5ミリ以下のマイクロプラスチックを食べた魚介類を、さらに人が食べると障害を引き起こすと言われている。
日本では19年に環境省が「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」を策定し、ごみの回収、リサイクル、不法投棄の防止、微生物に分解される素材の開発などの取り組みを行っている。

レジ袋有料化
20年7月から実施。
プラごみの2%を占めるレジ袋を有料にすることで、プラスチック製品の必要性を消費者に考えさせ啓蒙を行う。
これによりレジ袋をもらわない人は2倍に増えた。
ちなみに、マクドナルドのような紙の袋や、バイオマス素材の袋、自然に分解されるレジ袋は、有料化の対象外になっている。

ミャンマークーデター
21年2月に選挙に不正があったとミャンマー軍がクーデターを起こし、ミン・アウン・フライン国軍総司令官が全権を掌握。
事実上の国家指導者のアウンサンスーチーさんは拘束、再び軟禁された。
SNSの呼びかけなどで抗議デモが行われたが、6月に入るまでに800人以上の犠牲者が出ている。スーチー氏の課題だった武装少数民族(ロヒンギャ)に対しては、和解ではなく空爆が始まった。
国連や欧米はこのクーデターを非難しているが、中国は黙認している。
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