R4年度国家公務員採用一般職試験(高卒者試験)について

 この記事を書くたびに一年あっという間だと思うよ。

全体的な感想
問題のラインナップは従来通りだが、一般知能までの前半部に手こずって時間が足りなかったという受験者が多かった。特に、数的推理の正答率が低かったが、実際に解いてみるとそこまで難しい感じもしなかった。試験会場の緊張感とか?
一般知識に関しては、出題範囲は意外性があったが(核軍縮などは読めなかった)、難易度そのものはかなり易しいものが多かった。冷静にほかの選択肢をつぶしていけば正解は選べたはず。

データ
全40題 時間は90分
試験問題持ち帰り可能。※解答は公式サイトにアップロード(解説はなし)
星の数は難易度。
☆:易しい。小中学生レベル。
☆☆:普通。高校生レベル。
☆☆☆:難しい。大学入試~大学生レベル。
※:判定不能。悪問や、出題ミスなど。


文章理解
現代文はどれも、ほほうと唸る分析のものが多かった。どっから見つけてくるんだろ。

1.内容把握☆
日本の若者論。学校までは成績や偏差値、部活の成績などで査定されていた若者が、社会に出ると自分が適切に査定されるか不安になり、井の中の蛙の可能性がある田舎よりも、厳しいが適切な査定が期待される都市を目指すという興味深い内容。
なので、若者は多数の人がしていることを専門領域にあえて選ぶ。
答えは④

2.内容把握☆
AIやビッグデータについての内容。
テクノロジーが社会生活に深く入り込んでくると、どんな契約内容(これは法で拘束できる)でも、仙人みたいな生活をしている人でもない限り、その技術(これは法で拘束できない)を使わないという選択肢がそもそも選べなくなるという、マイクル・クライトン的な鋭い危惧をしている。
この流れは、企業と国家のパワーバランスをさらに変えていくだろうということで、こたえは⑤

3.内容把握☆
「古典=古い作品」と言っても、それはその時代時代で変わってしまうだろうという内容(発表当時の最新作が現代では古典になっているように)。
芸術論は学生によってはとっつきにくいが、第一段落ですぐに正解が選べる親切な問題。
こたえは①

4.文章整序☆
まず、最初にCが来るのが明白なので、事実上の二択問題。
また、C→Dの流れがどう考えても不自然なので(Dは本論のまとめなので)、こたえは②
正答率が83%なのも頷ける、とっても易しい整序問題。

5.古典の内容把握☆
出典は平安時代前期の歌物語である『大和物語』。
「御ぐし(髪)をおろす=出家」が判れば解ける。
帝:宇多天皇のこと。菅原道真を登用したことで有名。
橘良利:岡山県の国司。宇多天皇とともに主家した。囲碁の名手として知られる。
①在位中ではなく出家後のことなのでまちがい。
②正しい。
③おしのびの宇多上皇(法皇)を心配して、内裏(にいる醍醐天皇)が少将や中将を法皇に気づかれないようにお供させたということなので、まちがい。
④敬語表現を用いられているので、さびしくなったのは良利ではなく法皇様のこと。
⑤旅先で見た夢の中に故郷の人が出てきたのは、恨みからであろうか?という内容の歌なのでまちがい。

6.英文の内容把握
リバプール大学のロボット開発の内容。
答えは③

7.英文の内容把握
捨てられた本を救出し続けたホセ・ギティエレスさんについての文章。
答えは⑤

判断推理
11番がどう考えても出題ミスのような気がする。

8.論理☆☆
ちょっと要素が多くて、対偶を作るのが面倒。
大きいの逆(=大きくない)が小さいとは限らない(中くらいがある)のに注意!

△→大      小or中→□or〇
□→赤or青   黄→△or〇 
赤→大or中   小→青or黄
青→小      中or大→赤or黄
黄→〇      △or□→赤or青
大→赤or黄   青→小or中

ダブりを消していく。
A:小or中→□or〇
B:□→赤or青
C:赤→大or中 
D:青→小
E:中or大→赤or黄
F:黄→〇     
G:△→大→赤or黄

まとめると、以下に確定する。
形 色 大きさ
△ 赤 大
□ 青 小
〇 黄 中

①三角形は大なのでダメ。
②正しい。
③〇は中なのでダメ。
④中だと〇なのでダメ。
⑤黄で中は存在するのでダメ。

9.対応☆
対応表を作ればかなり簡単に解ける。
3人で担当している動物はアヒルのみ、金魚の担当は2人、メダカの担当は1人なので、カメとグッピーの担当は2人ということが判明(全部で2×5人=10であるため)。
また、Aはカメを担当しており、金魚は担当していないので、以下のように表が埋まる。

R4国家対応.png

次に、A、B、Dが担当する動物は、アヒル、カメ、金魚のうちどれかで、唯一3人担当のアヒルはA、B、Dの3人で担当はしていないっぽいので、すでにカメを取っているAの残りはグッピーで確定。
ここまでくると、グッピーとメダカがソールドアウトなので、アヒル、カメ、金魚に残りをぶち込むしかなくなり、以下の表ができる。

R4国家対応2.png

こたえは②で、AとEは同じ動物(カメ)を担当している。

10.勝敗☆
こちらもルールに従って表を埋めていくだけ。
Bはグーを出さず、さらに続けて同じ手を出さないため、チョキとパーを交互に繰り返していることになる。なので、まずはBから埋めていく。
また、3回戦はAがグーで勝利(すなわちBはチョキを出している)、あいこは4回戦のみなのも大きなヒント。

R4国家勝敗.png

そして、同じ手を続けて出せないため、5回戦でAはグーを出している(チョキだとあいこになるため出せない)。
あとは、Aは1回だけ負けているので、以下の表が完成する。
あとはルール通りに得点を入れていく。

R4国家勝敗2.png

こたえは⑤のAとBの合計得点の差は6。

11.対応☆☆☆※
問題文がかなり長い。また、ヒントで最後まで理解できない箇所があった。

ある動物園では、キツネ、サル、タヌキをそれぞれ1匹飼っており、ニンジン、バナナ、トウモロコシの3種類のえさを与えている。
ある日の午前に、ニンジン、バナナ、トウモロコシをそれぞれ6本用意し、えさ場に合計18本のえさを置いたところ、3匹の動物は、それぞれ3種類すべてのえさを食べ、その合計は
キツネは7本、サルは6本、タヌキは5本であった。
その日の午後に、新たにニンジン、バナナ、トウモロコシをそれぞれ1本用意し、えさ場に3本のえさを置いて自由に食べさせた。
その結果、1日(午前と午後の合計)で、3匹の動物が食べた3種類のえさの合計は、キツネが9本、サルは6本、タヌキは6本となった。
次のことが分かっているとき、確実に言えることとして最も妥当なのはどれか。

A:午前に食べられた餌についてみた時、それぞれの動物が食べたえさの数は、3種類ともすべて異なっていた(例えば、ニンジンをキツネが2本、サルが2本、タヌキが2本食べたということや、バナナをキツネが4本、サルが1本、タヌキが1本食べたということはなかった)。
B:1日で食べられたえさについてみた時、それぞれの動物が食べたえさの数は、3種類ともすべて異なっていた。※このヒントの意味が不明で、最後まで理解できなかった。
C:午後に、タヌキはバナナを食べた。
D:サルが1日で食べたえさは、ニンジン2本、バナナ2本、トウモロコシ2本であった。

①キツネは午前に、ニンジンを2本食べた。
②キツネは1日で、トウモロコシを3本食べた。
③タヌキは1日で、バナナを3本食べた。
④キツネが1日で食べたバナナの数と、タヌキが1日で食べたトウモロコシの数は同じであった。
⑤キツネが午前に食べたバナナとトウモロコシの数の合計は3本だった。

以下のような表を作ると、まずサルは午前中におなかいっぱいになり、午後は何も食べていないことが分かる。
さらに、タヌキは午前中に5本、午後にバナナを1本食べているので、タヌキは午後はバナナしか食べていないことも判る(よって、午後のキツネの食事も判明)。

R4国家動物園1.png

よって、午前のキツネとタヌキの食事を決めればいいだけだが、ヒントのA(動物が食べた各えさの数はすべてバラバラ)より午前中が以下のように埋まる。

R4国家動物園2.png

よって、こたえは④

…と思ったが

R4国家動物園3.png

でも成立することが判明し、ギブアップ。問題が間違ってねえか!?

12.順序☆
樹形図を書けばシンプルに解けるやつ。
以下の2通りになる。

R4フルーツ.png

こたえは③で、3番目に重いのがリンゴである場合、2番目に軽いのはモモ。

13.軌跡☆
書けばわかる。こたえは①

14.折り紙☆
折ればわかる。折り目じゃないところは折れないので、①の左上などは折りたためない。
こたえは④

数的処理
苦戦していたようだが、基本的には小学校の計算でできるものがほとんど(とはいえ、自分も比の問題文をよく読まずに自爆していたが・・・)。
強いて言うなら、みはじの連立方程式がやや中学生だが、大人が解けないことはない。

15.比☆
同じ量の醤油とみりんがあり、そばつゆを作るには醤油:みりんが4:5、煮物を作るには醤油:みりんが1:1で必要な時、初めにそばつゆを作ったら、残った醤油とみりんの比は8:7だったというので、最初にあった醤油とみりんの量はどう考えても12:12になる。

次に、そばつゆに使った醤油と同じ量の醤油とみりんを使って煮物を作った場合、残った醤油とみりんの量の比はいくらか、という問題なのだが、「そばつゆに使った醤油と同じ量の醤油とみりん」を「作ったそばつゆと同じ量だけ、煮物でも醤油とみりんを消費した」と勘違いしてしまい、そばつゆの量=9=煮物の量で、4.5:4.5とやってしまい、ケアレスミスをしたやつ。

正解は、さらに煮物で4:4消費したので、余った量の比は8:7→4:3となり、こたえは④
分数さえ出てこない、めちゃくちゃ簡単な問題だっただけに、うっかりが悔やまれた。

16.体積☆
半径1、高さ1の円柱から、半径1、高さ1の円錐を引くだけ。
円錐の体積は円柱の体積の1/3なので、はなから円柱の体積に2/3をかけてあげればOK。
こたえは③の2/3πcm³

17.みはじ☆☆
情報量が多く、また距離や速さの一部が不明であるため、しっかりと方程式を立てないと解けない。
かかった時間に関しては分かっているので、時間(=み/は)の式を作る。

わからない速さをχ、わからないみちのりをy
1時間45分を1と3/4(=7/4)時間、2時間30分を2と1/2(5/2)時間とすると

Aさんの時間の式 ※全体時間 = X~Y地点の時間 + Y~Z地点の時間
7/4 = y/40 + 2y/χ

Bさんの時間の式
5/2 = y/χ + 2y/30

この二つの式を連立させて解くとy=30kmなので、こたえは②90km

18.公倍数☆
160円の商品何個かと90円の商品何個かで1800円になったというので16と9がそれぞれいくつで180ぴったりになるかを考える問題だということが分かる。
※ちなみに、どの商品も最低1個は買わなければいけないので、160円0個、90円商品20個というパワープレイはできない。

とりあえず16と9の公倍数の144を180から引くと残りは36になるので、9がさらに4個必要であることが分かる。
よって、160円商品は9個、90円商品は4個。

同様に、140円商品何個かと、450円商品何個かで8400円なので、
14×45=630
840-630=210
210は14×15なので、140円商品は15個、450円商品は14個。

すべての個数を合わせると42個になるため、こたえは③

資料解釈
基本的に概算で計算して答えが確定したら、ほかの選択肢は飛ばす。
なので、出題者的にはここで足止めしてほしい意図から、正解の番号を後ろに持ってくる可能性が高い。なので、⑤から④③②①の順で検証したほうがよい。

19.棒グラフ☆
ということで、⑤から検証する。

⑤Q1とQ3の質問に一切の関連がないため、そもそも検証できない。
※例えば、Q1で「多すぎる」と答えた保護者にさらにQ3を答えてもらった・・・などと工夫しないと、⑤の立証は不可能。


Q1で「ちょうど良い」の保護者・・・約55%
保護者は約1000人なので、だいたい550人
Q2で「しばしば」の子ども・・・約13%
子どもは約750人なので、だいたい100人。
よって、100人以上の差があるため、正しい。※本番ではここで終了し、次の問題へ!


Q1で「少なすぎる」の子ども・・・約8%なのでだいたい60人
Q3で「無い」の保護者・・・約8%なのでだいたい80人
差は20以上なのでまちがい。


Q3で「しばしば」の保護者・・・30%なのでだいたい300人
Q2で「しばしば」の子ども・・・約14%なのでだいたい100人
保護者は子供の2倍以上なのでまちがい。


Q1で「多すぎる」の子ども・・・約56%なのでだいたい420人
Q1で「多すぎる」の保護者・・・約37%なのでだいたい370人
足して900人を超えないのでまちがい。

こたえは④

20.表☆
割合をいちいち計算するのが面倒なのでだいたいでOK。(似た値が少ないため)

⑤2020年度時点で未実施
製造業:3700-851≒3000
情報通信業:1700-765≒1000
エネルギー:4400-1012≒3400
商業:4600-1104≒4500
サービス:6100-976≒5000
これらの値をすべて足すと、どう考えても絶対に10000社を超えているので正しい。
答えは⑤※本番はここで終了!

④2020年度時点で実施
製造業:3700×0.23=851
情報通信業:1700×0.45 =765
エネルギー:4400×0.23=1012
商業:4600×0.24=1104
サービス:6100×0.16=976
一番多いのは商業なのでダメ。

③2019年度まで
製造業:3700×0.2=740
情報通信業:646
エネルギー:4400×0.19=836
商業:4600×0.2=920
サービス:6100×0.13=793
すべて足すと、3935社なので5000社に届いていないためダメ。

②2018年以前
製造業:3700×0.16=592
情報通信業:1700×0.31=527
エネルギー:4400×0.15=660
商業:4600×0.17=782
サービス:6100×0.1=610
そもそも400以下の業種は一つもないためダメ。

①情報通信業
2018年度以前から
1700×0.31=527
2019年度までに
1700×(0.31+0.07)=646
646-527=119なので200社以下なのでダメ。

自然科学
基本的に今年もすべて易しかった。地学は一時期天体が出題されなかったが、これで本格的に復活したことが分かった。

21.指数の計算☆
奇跡的に的中させ、直前に授業で取り上げたが、結局みんなできなかった問題。
(χ²)³みたいなのは
(χ²)×(χ²)×(χ²)=χ×χ×χ×χ×χ×χ=χ⁶
となるので、指数同士を掛け算すればよい。

指数の一部がχとなり、指数の方程式になっているのに狼狽したのかもしれぬ。
a^2×(a^2 )^χ=a^3÷(a^3 )^χ
a^(2+2χ)=a^3/a^3χ
a^(2+2χ)×a^3χ=a^3
a^(2+5χ)=a^3

指数の部分だけ着目して大丈夫なので
2+5χ=3
χ=1/5
こたえは①

22.物理学☆
エネルギーの変換。本当に中学生レベル。
摩擦:力学的エネルギー→熱エネルギー
光合成:光エネルギー→化学エネルギー
火力発電:化学エネルギー→熱エネルギー
エネルギー保存の法則により、エネルギーは変換されても送料は変わらない。答えは⑤

23.化学☆☆
中和反応。若干高校の内容。
①塩酸と水酸化ナトリウムは中和すると、水と塩化ナトリウムのいわゆる食塩水になるが、食塩水は電解質の水溶液なので、電離してイオンの状態になっている。
②塩酸(強酸)でアンモニア水(弱酸)を中和した場合、塩の水溶液は酸性になるため、赤色リトマス紙は青にはならない。逆。フェノールフタレインはアルカリに反応して無色から赤になる。黄色にはならない。
③正しい。弱酸・強酸は電離する度合いのことで、中和の量的関係には無関係。中和反応は、酸の水素イオンと、塩基の水酸化物イオンの数が釣り合うまでは続くため。
④塩の水溶液はすべて中性とは限らない。
⑤中和滴定の計算問題。
硫酸の価数は2、濃度は不明χ、体積は10mL
水酸化ナトリウムの価数は1、濃度は1mol/L、体積は2mL
2・χ・10=1・1・2
20χ=2
χ=0.1
硫酸の濃度は0.1mol/Lで4mol/Lではないので、まちがい。
答えは③

24.生物☆
DNAと細胞分裂。
①DNAははしご構造ではなく二重らせん構造。ちなみに、構造を発見したのはハーシーとチェイスではなく、ワトソンとクリック。ハーシーらは、T2ファージの実験で遺伝子の正体がDNAであることを突き止めた学者。
②DNAのヌクレオチドの糖は、アデニン、ウラシルなどではなくデオキシリボーズという五角形の糖。アデニンらは塩基。また、ウラシルはDNAは持っていないし、塩基はランダムに結合しない。めちゃくちゃな記述。
③染色体の複製は間期ではなく、細胞分裂前期に行われる。
④正しい。体細胞分裂は、最初に核が分裂し、続いて細胞質が分裂する。
⑤セントラルドグマは、DNA→(転写)→RNA→(翻訳)→タンパク質の一方通行。
答えは④

25.地学☆
太陽系の天体。めちゃくちゃ簡単。
①太陽のエネルギー源は水素の核融合。黒点は周囲の温度よりも低いため暗く見える。
②金星の表面温度は400℃を超える。
③土星は水星に次いで小さいのではなく、むしろ木星に次いででかい。
④太陽系で最も外側を周回するのは天王星ではなく海王星。
⑤月には大気はない。また、日食と月食が逆。
答えは①

人文科学
近年の国家は東洋史がちょっと読めない(基本的には中国史、インド史、イスラム史のローテーションだが、去年は朝鮮史、今年は東南アジア史)。

26.西洋史☆
ルネサンスに関する記述。
①ルネサンスは古代ギリシア・ローマの古典文化を模範とした人文主義。正しい。
②フランスではなくイタリアで始まった。
③パルテノン神殿やコロッセウムは古代ギリシャや古代ローマの時の建築。
④さすがにルネサンス期に蒸気機関は発明されていない。
⑤フランシスコ=ザビエルはカトリックなので宗教改革を起こしていない。
答えは①

27.東洋史☆☆
昨年の朝鮮史に続いて今年は東南アジア史。近年は東洋史が読めない。
①東南アジアの文教伝来は、中国ではなく、シルクロードを経てインドやスリランカから伝わっている。
②アンボイナ虐殺事件でポルトガルから追い出されたのはスペインではなくイギリス。アンボイナ虐殺事件ってけっこう公務員試験好きな気がする。
③アメリカがベトナムに介入したのは、20世紀のベトナム戦争。
④フィリピンの最後の宗主国は、アメリカ=スペイン戦争の勝者であるアメリカ。正しい。
⑤カンボジアの宗主国は、オランダでなくフランス。19世紀末にはフランス領インドシナに編入されている。その後20世紀に入って、フランスのほかタイや日本が介入し、てんやわんやあったが、戦後シアヌーク殿下が独立を勝ち取る。しかし、悲劇は続き、ポル=ポトという恐怖の独裁者が現れる。
答えは④

28.日本史☆
日本の文化。
かなり基本的な内容だが、鹿鳴館を立てた人物がちょっと出てこなかった。
①東大寺は飛鳥時代ではなく奈良時代に建設。
②平等院鳳凰堂は平清盛ではなく藤原頼通が建設。
③北山・東山文化の記述。正しい。
④安土城は江戸時代ではなく戦国時代に織田信長が建設。
⑤鹿鳴館は陸奥宗光ではなく井上薫が建設。
答えは③

29.地理☆
日本の小地形。めちゃくちゃ簡単。
①沖積平野の説明。正しい。
②高潮ではなく液状化現象の間違い。
③リアス海岸は離水地形ではなく、沈水地形。
④日本列島はプレートの中央ではなく、境界に位置する。
⑤日本列島はアルプス=ヒマラヤ造山帯ではなく、環太平洋造山帯に属する。
答えは①

30.地理☆☆
意表をついて世界の都市問題が出題。授業での優先順位がそこまで高くない分野なだけに衝撃が走った。ただし、よく読むとそれほど難しくない。コンパクトシティに関しては時事問題っぽいし。
①都心部は昼間人口の方が夜間人口よりも多い(働きに来るが住まないため)。
②インナーシティではなくスプロールの間違い。インナーシティ問題とは、都市が拡大するにしたがって、その周辺部に低所得地域が混在するようになり、治安が悪化する問題。簡単に言うと大都市の衰退。
③コンパクトシティの記述。正しい。インナーシティ対策として日本を含む欧米で実施されている。
④首位都市(プライメートシティ)ではなく、行政都市の間違い。首位都市とは、その国で断トツでデカい都市。※ただしそこが首都とは限らない。
⑤自動車輸出台数ランキングはアメリカとイギリスではなく、ドイツと日本。
答えは④

国語
31.漢字 ☆
A:両極端。正しい。
B:最高“潮”。
C:幾“何”学。
D:老“朽”化。
E:正念場。正しい。
答えは②

32.ことわざ☆

渡る世間に鬼はない
捨てる神あれば拾う神あり・・・どちらも、世の中捨てたものじゃないという意味。


待てば海路の日和あり・・・焦らず待っていれば事態は好転する
乗りかかった船・・・一度始めたらもうやめられない。


魚心あれば水心・・・相手が好意を見せれば、こちらも好意を見せるよという意志表明。
青菜に塩・・・元気がなくしょげる様子。


背水の陣・・・後には引けない切羽詰まった状況。
氷山の一角・・・見えている部分は全体のほんの一部にすぎないたとえ。


二の足を踏む・・・決断ができずにためらうさま。
無駄足を踏む・・・わざわざ出かけたのに、留守などで徒労となるさま。
答えは①

英語
33.空欄補充☆
keep up・・・維持する。
hang up・・・電話を切る。対義語はhang on
fond of~・・・~を好んで
答えは③

34.英訳☆☆☆
どれも一見あっているように見えて難しい。
そして正解の文章の文法もかなりモヤっとする。

①I shared my friend with the room.
「私は部屋と、友人を共有した」になってしまうため、間違い。

②We waited for the elevator to come down.
「私たちは下りるためにエレベーターを待った」なので、意味はほぼ正しい。

③Why come you to the office so early?
正しくは、How you come to・・・

④The bridge is above construction.
aboveは「~の上」という意味なので、意味が合わない。
正しくは、「under construction(建設中)」で上下が違うオチ。

⑤Thank you for as have done for me.
正しくは、Thank you for what you have done for me.

答えは②

社会科学
どれも基本的な内容。

35.政治☆☆
核軍縮について。やはり、授業での優先順位がそこまで高くない分野なだけに衝撃が走った。
①天才科学者が呼び掛けた核兵器廃絶運動であるパグウォッシュ会議の記述。正しい。
②ジャック・バウアーじゃあるまいし、キューバがアメリカにミサイル攻撃を行ったことはない。
③PTBTはキューバ危機の翌年1963年に米ソ間で調印されたが、地下核実験はカバーできていなかったので、96年にCTBTが国連で採択された。
④化学兵器禁止条約は1997年に発効されている。今なお未締結の国は、イスラエル、北朝鮮、南スーダン、エジプトのみ。
⑤非核地帯とは核兵器や原発の使用を禁止したエリア。南アジア(インド・パキスタン)や中東(イラン・シリア)は、核兵器の製造・保管・配備・使用をしているので、間違い。
答えは①

36.政治☆
基本的人権に関する記述。
①憲法15条「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利」とあるので、まちがい。
②知る権利は憲法には規定されていない、いわゆる「新しい人権」なのでまちがい。
③憲法21条で検閲を禁止しているのでまちがい。
④犯罪被害者の意見表明権という権利は聞いたことがない。多分まちがい。
⑤刑事補償請求権は憲法40条で規定されているので正しい。
答えは⑤

37.経済☆
財政や租税の基本的な問題。
①裁判所の決定がないと課税できないという、へんてこな記述。
②戦後のシャウプ税制勧告によって直接税中心主義がとられるようになった。逆。
③バブル崩壊で財政収支が改善するわけはない。
④財政の役割は、資源配分の調整、所得再分配、景気の安定化の3つ。正しい。
⑤予算案は年末に内閣によって作成され閣議決定される。そして年明けに国会で審議され、年度内の成立を目指す。ちなみに8月は各省庁が財務省に概算要求を出す時期。
答えは④

38.経済☆
雇用・労働問題。経済というよりは社会に近い内容。
①令和2年の失業率は2.8%だったため、まちがい。また、失業率を求める分母は労働力人口なので子どもなどは含まれない。
②成果主義や一時解雇は日本型経営ではなく、むしろアメリカの慣行。
③ワークライフバランスとは仕事とプライベートのバランスのこと。
④労働基準法の記述。正しい。
⑤男性の育児休暇取得率は昨年度が14%で、政府目標の30%を上回らないため、今年度政府はさらにてこ入れ(産後パパ育休)を図った。
答えは④

39.社会学☆
人口問題。
①中米でも飢餓問題はある。
②インドやアフリカ南部は人口爆発を抑えられていない。
③スウェーデンの社会制度は子育て家庭に手厚く、専業主婦の割合がたった2%なのに出生率が高い。
④一人っ子政策を実施していた中国が急速に少子高齢化社会に移行しているのは正しい。
⑤日本の高齢化率は現在30%弱。さすがに40%は超えていない。
正解は④

40.倫理☆
西洋の思想家。
①ケプラーではなくベーコンの説明っぽいが、さらに帰納法と演繹法の記述が逆。
観察された事実から、普遍的法則を見つけ出すのは演繹法ではなく、帰納法。
②量的功利主義の説明。ベンサムで正しい。
③『市民政府理論』の説明。ロックで正しい。
④ニヒリズムはニーチェ。万能人はルネサンスで理想とされた人間。おそらく超人の間違い。
いずれにせよキルケゴールではないので間違い。
正解は③
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