耳をすませば

 「面白い度☆☆ 好き度☆」

 私のダメな映画。理由もちゃんとある。

 この映画、親友が人生のバイブルにしているほど大好きで、それほど好きなら私も好きになりたいんだけど、やはり私の感性には合わないわ。すまん。あと再放送やり過ぎw。必ず塾の仕事上がりにラストシーンがやってる。

 私が思うにこの映画の主人公の女の子「月島雫ちゃん」って心情がいまいち中途半端で(キャラが作中でブレていると言っているのではない。「将来について悩んでブレるキャラ」としてブレてはいない。なんのこっちゃw)、それが今時の中学三年生の平均的な心情としてはリアルなんだろうけど、少なくとも私はあんな中学三年生じゃなかった(結局何がやりたいんだコイツw)。

 私は「人間は中学生で完成する」と信じているところがあって(だから中学以降はもう大きな成長は意外としない。変わるのは周囲の環境だけ)「中学生だからあの程度の甘い考えでいいじゃん」って言うのは、なんか逆に現役の中学生諸氏に失礼だと思う。
 あと最近漫画家志望者のブログ見ていて思うけど、今の中高生ってイラスト巧すぎねえか!?あの才能は正直羨ましいし、ぜひ雫ちゃんにはならずに本気で頑張っていってほしい。

 雫ちゃんは作家、恋愛、進路と板挟みになっちゃって明確な決意や覚悟もせずに映画が終わっちゃったけど、ビートたけしさんが「仕事と家庭どっちも取ろうなんて虫がよすぎるよ」って言っているように、プロフェッショナルって多くを犠牲にしなきゃやっていけないところがあるし、もっと言えば自分の仕事に全てをつぎ込めるくらい非情な奴じゃないとなれないと思う。
 これは大学の先生の受け売りだけど、芸術家って社会に適応できないやばい人格破綻者だと思うもの。「オレは絵を描いていなかったら人を殺していた」みたいな。

 そう考えてみると雫ちゃんは、大好きな男の子がヴァイオリン職人の夢に向かっているのに(なぜか)張り合って、小説を書いているようにも思えるし、なんか本気って感じがしない。
 その上雫ちゃんは「地球屋(アンティークショップ)」のとっても優しいおじいさんに自分の作品を見せるのすら怖がって、お爺さんが読んでいる最中地下室に引き籠ってしまう。これじゃあ出版社に持ち込みなんていけないぞ。
 いや、プロの編集者に自分の作品を読まれている時間って何していればいいか分からないし、確かに読んだ後何言われるかとっても怖いけど、それを乗り越えないことには作家業ははじまらないし、それにおじいさんは辛口編集者ではない。
 「あなたは素敵な原石です」と諭すおじいさんは優しいけれど、逆に言えばプロの編集者ではないので、雫ちゃんをプロの作家として評しているのではなく、一人の人間としてなにかを頑張る姿を応援しているのでしょう。
 だから彼女が作家になるなんておじいさんも本気で思っていないと思うし、そもそも雫ちゃんって作家にしては優しいいい子すぎる。ラストシーンで「受験を頑張ります!」ってなんだよ。マジでやりたいなら天沢聖司くんといちゃつくのも、受験勉強の時間も犠牲にして小説書きまくれって!

 そんな作家志望の雫ちゃんの前に立ちはだかるのが大学生の姉きなんですが、私がもしも彼女の立場で作家を本気でやりたいなら、こんな姉きは蹴っとばす。「うるせえ馬鹿やろう!」って。もしくは「受験やります!」って表面的に言いながらも、勉強する振りしてこっそり執筆。漫画と違って小説はコソコソ隠しやすいだろ。
 だいたい私なんて高校受験の為に勉強した記憶がないし、散々親不幸なことばっかしていると思う。
 でもそれを反省して親やお姉ちゃんに逆らわなくたっていいじゃないか、まっとうな堅気の道に行こうって思っちゃった時点で、こいつの作家としての道は潰えてしまう。作家なんてやくざな道は反骨精神でやっていかないと、なれっこないよ。

 分かりますよ。普通の人はこの映画をそんな風には見ていないってw。青春映画としてみろよって。
 でも江角マキコさんが『ダイナソー』のインタビューで言っていたけど「(こういうストレートでシンプルな映画に感動するのって)恥ずかしいことですよね。自分が思いやりに飢えているからこそ、感動するんですよ。だから、涙を流している自分を見て、自分がすごく飢えていたり、同時に自分にも思いやりが足りないかもって恥じてみたりするんです」って感じで、この映画が好きな人って、自分はもうリアルに青春していないのかな?夢を諦めちゃった人なのかな?って思う。
 だからこそ、この映画に描かれるモヤモヤした甘酸っぱい青春的ファクターがツボに来る。クレヨンしんちゃんのオトナ帝国のように「オレにもそんな頃があったなあ」って懐かしく思ってしまう。でも今も夢に向かって頑張っていたり、青春真っ只中の人は、こんな映画をメタ的には見れない。「冗談じゃねえぜこの結末」って思う。

 この映画が面白いと感じて涙を流すようになった時、それは私が夢を諦め過去を美化するようになっている時だと思う(余命数日とか宣告されない限り来ないと思うけど)。でもまだまだ私の頭は中学生です。

 最後に一言。立花隆。声下手すぎ。勘弁。
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