トイ・ストーリー2

 「面白い度☆☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆☆」

 だったら一緒に作ろうぜ!
 
 ピクサー初の続編もの。とはいえ今後は続編ものが連発するらしく(今年の『トイ・ストーリー3』や『モンスターズ・インク』と『カーズ』の続編など)けっこうネタ切れなのかと不安・・・カーズの続編なんて誰が予想していただろうか??

 とはいえこの『トイ・ストーリー2』は続編のジレンマなんてお構いなし。前作の面白さを上手くキープしている。
 ラセター監督から見て、日本はいい歳した大人がおもちゃを愛しているようなイメージがあるのか(事実ですけど)、プレミアフィギュアだと判明した保安官「ウッディ」を高値で購入しようとするのは、日本の「小西おもちゃ博物館」。

 前作のテレビCMに登場した「アルズ・トイバン」の店長は、アンディの家のヤードセールで価値の高いウッディを強奪(窃盗)してしまう。
 さらわれたウッディを救出するために、バズをはじめとする一作目の仲間たちは、アンディの家から「アルズ・トイバン」本社まで長い長い旅を開始する。
 しかし「アルズ・トイバン」でかつての自分の栄光「ウッディのラウンドアップ(シリアル会社カウボーイクランチがお送りする人形劇)」を知ったウッディは、アンディの家ではなく日本へ行くと感化されてしまい・・・

 本当『トイ・ストーリー』のおもちゃって玩具の分際でめっちゃ己のレーゾンデートルについて悩む。そこらの人間より葛藤している気がする。
 しかしまさか前作でウッディがバズに言った「お前はおもちゃだ」を、今度はウッディがバズに言われるとは・・・

 本作はおもちゃのダークサイド面が前作にも増して描かれていて、たとえば・・・

①壊れる(ウッディはこれで自分はアンディに捨てられるんじゃないかと恐怖する)。

②成長した持ち主に飽きられる(カウガール人形ジェシーがこのような切ない過去を持つ)。

③日本のおもちゃ博物館は主役のウッディのフィギュアがそろわないとラウンドアップのグッズをセットで購入しない(値がつかない?)。

④シリーズもののフィギュアは、脇役などの人気のないキャラのものは売れ残る(ウッディのオヤジ「プロスペクター」は箱入り新品状態)。ガンプラで言う「ギャン(だっけ?)」みたいなもの?

 ・・・そういったおもちゃの残酷な運命によって、あるものはプロスペクターや『トイ・ストーリー3』のロッツォ・ハグベアーように心を歪ませていく・・・
 しかし彼らとウッディたちの違いは「おもちゃ同士で信じあえる仲間がいる」ということ。そしてその強い友情、結束力の源は「アンディ」というおもちゃを愛する揺るぎない存在。ウッディたちにとってのアンディとは親以上の大きな存在なのかもしれない。
 だから彼への信頼が揺らぐと「3」のようにウッディたちもぶつかりあってしまう・・・そういった意味で「3」の「アンディへの別れ」という展開はウッディたちの正念場だった。

 アンディと言えば、ラストでアンディに腕を修理してもらいマッチョマンになったウッディ(「1」でシドに受けた額の拷問の跡は修理屋さんに直してもらったのかな?)。「3」ではこの逞しい腕はリセットされてたけど、実際のおもちゃはエントロピーに逆らえない・・・それは人間も同じか・・・だからこれっておもちゃの話じゃなくてみんな人間のメタファーなんだよね。
 ちなみは私は強いて言うなら「2」よりも「1」の方が好きかもしれない(本当に強いて言うなら)。こっちの方が名作映画のパロディシーンが多くて笑えるけど。
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