ネット技術であえて世界を分割化

 今日中学生に公民を教えてて思ったんですけど、勤労って国民の義務じゃないですか。ということは一生の大部分の時間を人は労働に費やさなければいけないわけで、だから楽しい人生ってつまりは楽しく働ければ送れるのは言うまでもないですよね。

 私はずっと「職場では同僚の人と仲良くなっちゃいけない。お金もらって働きに来ているわけで遊びに来ているわけじゃないから真面目にしないと怒られる」って考えていて、予備校でバイトしていた時もバイト先の人と交流できなかったのですが、やっぱり仲良くなった方がいいって思いました。
 そっちの方が仕事が楽しいし、仕事仲間と遊んだりご飯食べに行くとか最高。でも私以外みんな女性の人ばっかりで誘いにくいんですけど・・・私は基本男女平等主義者だけど、やっぱり性別の壁って強固ですからね・・・大学もそんな感じで性別の壁の前に倒れて、女性とはなかなか会話できなかったな・・・
 でも私は男性だろうが女性だろうが会話が好きなんですけど、自分が変わっているということをちゃんと自認できているので、つい他人に話しかけるのを躊躇しちゃって結果、人見知り的な人になっちゃうんですよ。ユングの心理類型では外交的なのに・・・
 
 とにかく楽しい人生とは楽しく働くことだと私は思うのですが、これはなにも仕事を適当に遊び半分でやれって言うことではなくて、部活動みたいになればいいのにということです。
 部活動ってはっきり言って運動部なんて辛く厳しくて練習自体何でこんなことやっているんだって感じですが、やっぱり楽しいじゃないですか(私は生徒会だったけど)。
 つまり労働にしろスポーツにしろ仲間と同じ目標に向かって努力することに、あまり不快感ってないんですよね。よほどの対人恐怖症でない限り。
 おそらく「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」とか言ってた高度成長期の日本の企業って、こんな感じで部活動的楽しさがあったんだと思うんです。
 現在の日本においてこの部活動的労働ができているのはギリギリお役所くらいかな?現代の大多数の日本人はいろいろな面で楽しく働けていないと思います。
 みんな食っていくために楽しくもない仕事を嫌々頑張ってやっているんです。

 だからストレス労働社会を生きるために、みんな恋人を作ったり、結婚して家族という名の「癒しゾーン」を作るのかもしれない。いや怖い奥さんだと全然癒されないけど。
 また最近の大人は、会社や家庭以外のところに癒しを求め、同じ趣味を持つ人同士で遊んでいたりする。ネットのオフ会とか、ラジコンヘリとか。どれだけの人がそんなことやっているか分からないけど・・・
 こういった役割を昔は会社が担っていたような気もするんだけど、職場にそんな余裕がないとみんなは思っているし、実際そうなんだと思う。
 会社の上司とお酒を飲んでも楽しくないし、気を使って疲れるんでしょう。だったら早く家に帰って自分の趣味をやりたいって。
 これは上司や部下の人間性にもよると思います。飲んでて楽しい人格者の上司なら全然付き合うと思うし。

 では高度成長期、1億総中流時代とは状況が変わってしまったストレス労働社会について私なりに考察していきたいと思います。
 今は世界的に景気がよくなくて、ほとんどの会社が仕事がきつかったり、人間関係がぎくしゃくしたり・・・これの根本的な原因はやっぱり市場原理主義にあって、日本人の大部分は小泉さんに投票しちゃったわけでこれは自業自得なんだと思う。可哀想なのは当時選挙権が無かった未成年ですよね。 
 市場原理主義って何が問題かって経済のグローバル化とセットになると負の相互作用を起こすんですよね。企業が労働者を奴隷のように働かせて、無駄なコストをどんどん切り詰めて、世界規模で弱肉強食の価格競争をさせることになっちゃう。

 例えば今NHKなどで「生物多様性を守ろう」とかうるさいですけど、その話で言うならば、大陸に生息する百戦錬磨の生物と島の固有種を競争させるとほとんどの場合、島の固有種が負けて滅んでしまう。
 つまり生物多様性の維持とはアンチグローバル化、生態系や環境をブロック化しなければいけない。生物多様性において外来種が問題なのはそのためです。
 
 グローバル化の思想とインターネットの技術って、どっちがどっちを作ったのかは分からないけど、ニワトリと卵のような関係。
 だからグローバル化に大きくネットは貢献しているけれど、ネットも所詮はツールであって使いようによってはグローバル化と逆に世界を分轄化することもできる気がする。
 現にグーグルは中国から撤退できるわけだし。
 
 日本なんかもいきなり地方分権は厳しいだろうから、まずはフォッサマグナあたりで東日本と西日本に分けて、日本に首都が二つあるのに慣れてきたら、そのあと関東地方、東海地方、北陸地方などのブロック単位にして、んで最終的に都道府県にまでくだけばいんじゃないですかね?
 それを大阪の橋下さんとか宮崎の東国原さんとかはいきなり都道府県レベルにまで分割しようとするから、地方分権は上手くいかないんだと思う。いきなり国の財源を47分割はきついけど、2等分ならできそうだし。
 こうすると何がいいって、東京で直下型地震が起きても西日本は助かるから、日本の意思決定機関が完全に停止してしまうことはないだろうし、逆もしかりってこと。リスク分散。
 
 結局何がいいたいかって言うと、『インターネットはからっぽの洞窟』にも書いてあったけど、地域の特色を均質化するって言うのがやばいってこと。
 地域を飛び越えたグローバルな市場で会社を競わせると、コストカット競争がエスカレートしてばかりで、結局モノが安く買えて消費者はラッキー以上に、仕事の給料が減り、労働時間も奴隷のように過酷になってしまう。
 生活の不安さえなければ、みんなは人の為に働けるし、人生も楽しくなるんですけどね。

 大河ドラマでは竜馬が「世界じゃ世界じゃ」うるさいけど、あれから100年以上経つんだから、もう世界なんて見なくてもいいと思うんですよ。黒船に乗って帝国主義をやっている国なんてもうないわけだし(え?中国??でも国際社会に批判されてる)。
 だいたい人間なんて世界のことなんて理解できるほど視野は広くない。だから国際法をしっかり作っといて基本鎖国で、国連総会の時だけ「やあ久しぶりですな~」って首脳は交流した方が国連の価値も上がっていいと思うけど。

結論:市場のグローバル化はもうやめたほうがいい。そもそもグローバル化の急先鋒であるアメリカ社会にガタがきている(マイケル・ムーアさんの本や映画を見ればあんな国、誰も住みたくない)。
 ネット技術を使って世界を超大陸パンゲアのように一つに統一しようとするのではなくて、逆にネットで世界や国家を分割した方が、市場原理主義もここまでエスカレートしないし、民主主義もやりやすい(地方自治は民主主義の学校だから)。
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