『KAGEROU』

 ななななんと家に、あの水嶋ヒロの小説があった!ひえええええ!流行嫌いな私にとってこの本と『もしドラ』とAKBは天敵なのに・・・!
 誰が買ったんだ!?と思ったら母親の知り合いが貸してくれたそう。さくっと読めるから回し読みしているんだとか。
 ・・・で私も水嶋ヒロ問題について記事で取り上げちゃったことだし、実際に作品を読まなければ何にも言えないので、ちょっと読んでみました。
 私は小説とか文学作品はまったく読まないので読み始めはきつかったのですが、それでも一時間程度で読み終えることが出来ました。

 水嶋ヒロさんは普通の人よりも全然文才はあると思う。この本はアマゾンのレビューで酷評ばかりらしいけど、半分以上はひがみや妬みで言っていると思う。 
 じゃあこのレベルの小説を普通の人が書けるか?って言ったら書けない。230ページを書ききるってだけですごいと思う。なんでも人並み以上にこなせる人っているんですね。受賞劇はやっぱりヤラセくさいけど。
 私は文学について詳しくないので、この作品が他の作品に比べてどれほどか相対評価が出来ないのですが、文学小説ってまあこんなものだと思う。夏目漱石の『草枕』よりは全然面白かったなあ。決して素人が書いたようなレベルの小説ではないと思います。
 ただ私はそもそも小説を読むのが苦手なので、どんな小説でもそこまで好きにはならない(クライトン除く)。『1Q84』とか読んだ人にあらすじ聞いたけど馬鹿馬鹿しくて笑っちゃう。

 この小説は、最初の部分で多用する比喩表現の仕方が「ゴキブリのように」とか「クモのように」とかワンパターンでイマイチだなあって思ったのですが、読み進めると特に気にならなくなってくるし、また、なぜ40男に「少女の面影残る」美少女があっさり心を許すんだ?とか突っ込みどころもあるのですが、ある種のメタファーとかファンタジーって解釈すれば良し。
 だからこんな漫画のような物語を実写映画化するのはかなり無茶な気もするけれど、手動で自分の人工心臓を動かしながら、主人公が臓器移植組織から逃げるシーンは、すっごいシュールなシーンになりそうでちょっと気になるw。

 しかし作品って作者の人間性がもろに表出するから、こんな毒気のない登場人物を描く水嶋さんはいい人なんだなあって思う。
 臓器移植という重いテーマを扱っていながら、どこかお気楽で、どこか抜けた、独特な世界観は個性があってけっこう好き。でも決して命というテーマに対して軽く考えているのではなく、この人なりに真剣に考えて書いているのもわかるから面白い。

 残念なのは、複数の人間の手直しが入ったという後半~ラスト。後半はあまりに商品としてのクオリティに達していなかったから修正したって事らしいのだけど、出来れば水嶋ヒロ100%ヴァージョンで読みたかった。ちょっと後半の展開がまとまりが悪い感じもするから、もしかしたら改悪だったのかも。
 漫画の世界では編集者は作家にアドバイスはするけど決して原稿に手は入れないから、そういう意味で出版社側が水嶋さんをプロの作家扱いしていないのがわかる。ひどい。タレント本とかだとゴーストライターはよくある話らしいんだけど・・・
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