西洋美術史覚え書き①

 一度に覚えられないんで、今回はルネサンス以前の美術史にしぼってみました。

有史以前
ストーンヘンジ
ラスコー洞窟画

メソポタミア美術
メソポタミア文明は人類最古の文明と言われる。地理的には現代のイラクで、北がアッシリア、南がバビロン(北:アッカド、南:シュメール)様々な国ができては滅んだ。
・楔形文字
・有翼人面牡牛蔵(アッシリア)
・ダレイオス王の謁見の浮き彫り(アケメネス朝ペルシャ)

エジプト美術(紀元前3500年~)
・ピラミッドや浮き彫り
・ツタンカーメンの黄金のマスク

クレタ美術(~紀元前1700年)
クレタ島に栄えたミノア文明の芸術。青銅器。
徹底した自然主義。開放的な建築物。
・クノッソス宮殿

ミュケナイ美術(紀元前1450~紀元前1150
ギリシャにあったミケーネ文明の美術。自由だったクレタの建築に比べて閉鎖的かつ形式主義的に。
・獅子の門
・アガメムノンのマスク(シュリーマンが発見)

ギリシャ美術
①アルカイック朝(紀元前700~)

左足を前に出し体重を両足に均等にかけ、気をつけをしている青年の裸の立像(クーロス=「青年」の意)が作られた。静的なシンメトリカルな彫刻の姿勢はエジプト美術の影響。服のシワが直線的。
・青年像
・少女像

②クラシック朝(紀元前450~)
・パルテノン神殿
・ヘルメス像
アルカイック朝よりも動きのあるポーズ(コントラポスト)の彫刻が作られる。体重を支える支脚と遊脚が区別され、体中線がカーブを描く。

③ヘレニスティック朝(紀元前300~)
美術が大衆化し、古典主義の伝統が途絶える。
・瀕死のガリア人(うなだれている青年)
・ラオコーン(ヘビに噛まれている奴)
・ミロのヴィーナス
・円盤投げ
人間の躍動感や生命感の表現に挑戦。

エトルスク美術(紀元前8~1世紀)
イタリア半島にあったエトルリアは古代ギリシャと同時期にあった都市国家文明で異なる文化を持っていた。
女性の地位が高く、女王もいた。ギリシャ神話を誤解。
ギリシャ文明が人間中心だったのに対してエトルリアは自然との共生を表現していた。
高い建築技術はローマに受け継がれた。あとテラコッタ(焼き物)がうまい。
・雄牛の墓、鳥占い師の墓、オスライオンの墓(墓室の空いたスペースに動物や木の絵を描く)
・アレッツォのキマイラ
ローマ侵攻によりエトルスク語は死語に。

ローマ美術(1世紀~)
もともとローマはエトルリアの影響下にあったが、その後戦争を繰り返したことによって、大量のギリシャの美術品が流入し影響されていく。国家が巨大だった分、様々な芸術の影響を受ける。
風景画的な神話画、巧みな土木建築技術。
実在の人物の業績をたたえた肖像彫刻も多い。現実的かつ写実的な表現が特徴。
ローマ共和制時代では、ろうで名家は肖像を作った。
・カストールとポルクス(ギリシャクラシック期の彫刻家プラクシテレス的な、優美なS字カーブを描く彫刻)
・アウグストゥス立像(ナイトミュージアムのあいつ)
・コンスタンティヌス大帝肖像
・スキピオ将軍像(表現がエトルリア美術っぽい。頬の傷やオデコのタンコブまでそのまま再現)

初期キリスト教美術(1~5世紀)
最初期は教義をメタファーにした美術作品を作っていた。
徐々に教会の体制が整うと聖書の物語をベースにした絵画を描くようになる。
ちなみに、描かれた人物が識別できるように一緒に描かれるアイテムをアトリビュートという。
・星空に輝く十字架とこれを拝する使徒たち(聖堂に描かれたモザイク画)
・カタコンベ(地下墓地)のフレスコ画(壁の漆喰が乾かないうちに水彩絵具で絵を描く絵画技法)

ビザンチン美術(5世紀~15世紀)
ビザンツ帝国(東ローマ帝国)の美術。
ローマ帝国の首都をトルコに移したコンスタンティヌスがキリスト教を公認したことで、東方の初期キリスト教を基礎とした美術ができる。
聖像破壊運動によって聖堂などは現代ではほとんど残っていない。

ロマネスク美術(11世紀~)
教会の壁や天井に力強く聖書の主題が描かれる。文字が読めない人にもキリスト教を布教する役割を担う。
この時期の教会堂建築は、重い石造り天井を厚い壁で支え、半円状のアーチを多用する。窓を小さく作り、内部は薄暗くすることで、神秘的な雰囲気を出した。
建築装飾以外で独立した彫刻作品はなかった。

ゴシック美術(12~15世紀)
ゴート(ドイツ)風という意味の、ローマに比べて劣った暗黒時代の芸術・・・とされてきたが後に再評価される。写実表現。
力強い神よりも優しい聖母をモチーフに好んだ。大聖堂のステンドグラスが秀逸。
・ノートルダム寺院
・シャルトル寺院
・ケルン本寺
・コンスタンティヌス凱旋門(ローマにある。フランスのじゃない方)
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