何年も前にまとめたんだけど、なんとなく発表する機会がなかった生命の起源についての話が、なんとこのたび生物学概論の試験範囲なので、満をじして公開!
こんな感じのネタが実はいくつかある。ポスターと印刷の歴史とか。
参考文献:宇佐美正一郎著『どこまで描ける生物進化』
生命の起源
原始地球(冥王代)では、毎日メテオの魔法が発動しているようなもんであり、ブルース・ウィリスが何人いたって対処のしようがなかったことは言うまでもない。
では、生命が存在しなかった原始地球にいつ、どのように生命が住みつき始め、「オレたちの宇宙船地球号」とうそぶくようになったのだろうか?
ちなみに生物の定義は①独立性(自分と外界を隔てる)、②代謝(自分でエネルギーを作る)、③自己複製(自分の情報を残す)なので、これに対応する細胞膜、タンパク質(その材料のアミノ酸)、核酸が作られなければならない。
これポイントね。
自然発生説
生命の誕生の仕組みについては、古代から様々な議論、研究がなされてきた。そして古代ギリシャの解答は、なんともメルヘンチックなものであった。
古代ギリシャでは人間はともかく、人間より劣っている畜生どもは、無生物から生まれると考えていた。これを自然発生説という。
例えば、朝露からホタルが、木から鳥が、川の泥からネズミが、水たまりからカやハエが、木材からイモ虫が、沼の泥からウナギが、ウンコから甲虫が生まれると考えていた。
んな馬鹿なと思うかもしれないが、この考えは17世紀まで続いていて、ベルギーのヘルモントという学者は、洋服のシャツと小麦からネズミを作り出す実験を行い、成功したと報告している。
しかし17世紀イタリアの学者レーディが「ハエって本当に自然発生するのかよ」と実験をしっかりやってみると、そんなことは全て誤りであることがバッサリ判明し、メルヘンチックな自然発生説は終息した。一時的にだが。
帰ってきた自然発生説
17世紀に入って「ハエはハエの親から、鳥は鳥の親から生まれる」と、自然発生説は嘘っぱちな説ということが分かった。
「鳥がなる木」についても、鳥が木にとまっているところをなんか勘違いしちゃったんだろうということになった。
ヘルモントの実験も・・・まあ、この人の部屋がネズミが出るほど汚かったんだろう。
ただこの自然発生説は思わぬ復活を遂げる。
17世紀に発明された顕微鏡によって、オランダのレーウェンフックが肉眼では見えないほどちっちゃい生物、微生物を発見したのである。
これまで知られていなかった微生物の世界は、自然発生説が適用できる新たな世界だと、自然発生論支持者は考え「目に見える鳥やネズミは親から生まれるが、目に見えない微生物は自然発生する」と、自然発生説がヴァージョンアップして帰ってきたのだ。
あのモナド論で有名なライプニッツも、微生物は無生物から生まれると、この説を支持していたという。
ニーダムVSスパランツァーニ
生物の教科書にも載っている有名な実験にニーダム(18世紀のイギリスの学者)の実験というものがある。
微生物を一度殺すために加熱処理した肉汁を、密閉した容器に入れて何日間か放置しておくと、微生物が湧いていた、という内容のものだ。
この実験は微生物版自然発生説の有力な証拠としてもてはやされたが、イタリアの生理学者スパランツァーニによって「肉汁の加熱が不十分で微生物が生き残ってたんじゃねえ?」と反論された。
スパランツァーニの反論に、ニーダムは「お前がやった追試は、物質の生命力が破壊されちゃったから微生物が生まれてきてくれなかったんだ」と「物質の生命力?」という、よく分からない謎の新設定を登場させて応戦した。
この論争の決着はフランスのプーシェによって、なんと自然発生説の勝利という形でついてしまう。
プーシェは沸騰した水の入ったフラスコに、100度に加熱した枯草と、酸素を入れて、微生物(菌)を発生させてしまった。
この実験により、「生き物の自然発生は、有機物が酸素と交わることで行われる」という結論をプーシェは導き出した。
プーシェの実験は、強熱処理した無生物から生物が生まれたので、生物が場合によっては無生物から発生しることもあり得る、ということが一応実験で証明されたのだ。
しかし彼らはまだ知らなかった。100℃の熱でも平気な生物がいることを…
パスツール
生物学に疎い人でもルイ・パスツール(1822~1895)の名前だけは知っていると思う。
パスツールは、母国フランスでは国葬が執り行われたほどの天才的化学者で、微生物版自然発生説をオリジナリティあふれる実験で、ばっさり切り捨てた功績を持つ。
彼は「それが微生物であっても、無生物から自然発生する事はない」と考えた。
パスツールは、アルコール発酵が酵母菌(微生物)の呼吸によって起きていることを突き止め、フランスの葡萄酒産業に大きく貢献もしているのだが、その研究において「このような微生物はどっからやってきているんだろう?」と、自然発生説の研究を始める。
パスツールは、プーシェの「生物は有機物と酸素が接触した時発生する」という説を実験によって反証してみせた。
まず砂糖水と酵母のしぼり汁(アンモニウム塩、リン酸塩炭酸カルシウムなど)でできた「培地」を作って一日置くと、その液が濁って微生物が現れたことから、このような有機物が含まれない培地でも生物は発生することを証明し、「有機物+酸素=生物」のプーシェの説を覆した。
またこの培地を空気に接触させなかったり、熱処理を施した空気に接触させた場合には生物は発生しないことから、パスツールは「これは培地がどうこうじゃなくて、空気に何か生物が発生する原因があるな」と考えて、生物発生の原因が空気中をふわふわ漂っている微生物によるものであると、有名な変な形のフラスコの実験で証明したのだ。
でもやっぱり自然発生説
天才パスツールの会心の一撃によって、微生物版自然発生説は見事に退治された。
パスツールは「微生物であっても生物は無生物から自然発生しない」ことを証明した。どんなちっぽけな生物にでも親がいて、子をうむ。そんな命のリレーがある。
しかし、これが地球上に出現した最初の生命は何から生まれた?という話になると、パスツールはその問題を棚上げしてしまった。「そんな哲学的な話、科学が相手にするべきことじゃないっす」と。
パスツールが行なった自然発生説の否定は、じゃあ、生物はどんなに過去の世代にさかのぼっても永遠に親が存在し続けるのか??という新たな問題を生んでしまった。
繰り返すが、原始地球は生物が住めるような状態ではなかった。「なら地球の生命は宇宙からやってきたんじゃない?」という「地球生命移民説」を唱える人もいるが、これはこの哲学的な問いに対する答えの先延ばし戦略でしかない。
「その宇宙からやってきた生命は、何から生まれた?」という同じ問いが発生してしまうからだ。
宇宙の歴史にしろ、実は最初の最初は一回だけ奇跡があったとするのが現在の科学の考え方だ。宇宙は約150億年前、無の世界から誕生した。そして地球の生命も最初の最初は無生物から生まれたと考えられている。
そう、自然発生説は現在の生物学においても完全否定されておらず、最初の生命誕生の際には特例として使用が認められているのである。
化学進化説
生命が住めたもんじゃない、できたての地球にいきなり生命が「やあ!」って現れたのではなく、まずは無機物から生命の材料(有機物)が作られて、それから生命が出来たんじゃないか?という説を「化学進化説」という。
ちなみに有機物の化学反応は、水(溶媒)がとても重要なので、最初の生命の誕生は水のあるところ、すなわち海で誕生したというのが定説だ。
しかも海は、ちょうど生化学者が実験でフラスコを振るように、月の引力でゆられている(遠くにいる太陽もちょっと海を振ってくれている)。これを潮汐(ちょうせき)と言う。
生命が誕生する前に地球上には有機物が存在していた、という最初の生命誕生の過程を段階的に考えたのがロシアのアレキサンダー・オパーリンである。
オパーリンはとりあえず生物は、その定義①の「独立性」をクリアして誕生したと考えた。
つまり、白い紙に鉛筆で輪郭線をひいて初めて絵が出来るように、まずは生命と外界を隔てる「細胞膜」を作ることを最優先事項と考えた。
オパーリンは水に、細胞膜の材料(リン脂質とタンパク質)を混ぜ合わせて、コアセルベートという小さな球体を作り、最初の生命は大体こんな感じだったんじゃない?とした。
当然この状態では、生物とは言えないが(ただの分子だよね)、まずは「内と外」が膜によって生まれれば、その膜の内部に化合物が閉じ込められて、さまざまな化学反応を引き起こしやすくなるだろう、そう主張したのである。
ただし、現在の細胞膜を構成するリン脂質は、触媒無しで自然に作られるとは考え難く、「もうちょっと簡単なタンパク質だけの膜が最初に作られたんじゃないか」という説(タンパク質の膜でも、親水基と疎水基はできる)や、「細胞膜で内と外をくくらなくても黄鉄鉱(パイライト)という鉱物が、分子を引き寄せ、濃縮させて、有機物を作った可能性もある」という、細胞膜じゃなく、鉱物によって化学反応が活性化するというルート(ヴェヒタースホイザーの説)も考えられている。
生命が誕生した国
有機物は燃やす(酸素がくっつく)と、水(酸素+水素の化合物)と二酸化炭素(酸素+炭素の化合物)が出来るから、主に酸素と水素と炭素でできているということが分かる。
生物の体を作る細胞も然りで、その材料を元素ごとに調べると、第一位酸素、第二位炭素、そして第三位に水素と窒素が続く。次点で硫黄やリンもいる。
今回は第二位の「炭素」に注目して、最初の生命第一号を考えてみる。
グリーンランドにある今から38億年前の地層から、溶岩が冷えて固まってできた岩石が見つかっている。
より古い岩石が見つからないという事は、地球がまだまだ毎日アルマゲドンで、岩石が固まるほど冷めてはなかったという事である。
この38億年前の地層に、炭素が濃縮されたと思われる、黒い部分が残されている。炭素と一口に言うが実は小泉総理が「人生いろいろ、会社もいろいろ、炭素もいろいろなんです!」と国会で弁明したように(嘘ばっか言ってます)、炭素にも何種類かあって、この炭素の兄弟たちを同位体と呼ぶ。
炭素12(数字は重さだと思ってね)は炭素の基本形で、炭素全体の99%を占める多数派だ。
炭素13は、炭素全体の1%しかないレアな種類で、磁性を持つことからMRIのような磁石を利用した医療器具で活躍している。
さらに、炭素全体の1兆分の1しかない超レアな炭素が炭素14で、こいつは放射能を撒き散らしながら5730年に一回その半分が窒素に変化するという「おいおい!中学校で習ったこと(原子は絶対に他の種類の原子に変化しない)と違うよ!」という性質があり、この性質を利用(岩石や化石に含まれる炭素14と窒素の割合を測定)して地層の古さを計っている。
さて、ここで取り上げるのはオーソドックスな炭素12です。
生物が生命活動をはじめると、炭素13よりも、炭素12の方がより早く取り込まれるという。
グリーンランドの岩石の黒い部分は、この炭素12が濃縮されており「その犯人は生物に違いない。よって、この時代には生命が存在し、せっせと炭素を取り込んでいたのではないか?」という説が1999年にミニック・ロージングによって報告されている(参考文献:『Newton別冊「生命」とは何か いかに進化してきたのか』)。
この説が正しいならば、生命第一号はグリーンランド産と言う事になる。おめでとう!
ミラー
「無機物→単純な有機物(アミノ酸など)→複雑な有機物(タンパク質など)→最初の生命」というように段階的に最初の生物が地球に誕生したという、オパーリンの「化学進化説」は1924年の発表当初あまり受けが良くなかった。
それは「アミノ酸は生物のみが作れるものであり、無生物から自然にはできない」という考えが主流だったからだ。 しかしオパーリンにとって強力な味方が現れる。その人こそかの有名なスタンレー・ミラー(1930~2007)だ。
ミラーは、40億年前の原始地球の大気をメタンやアンモニア、水蒸気の混合ガスと想像し、その大気に放電を繰り返す装置を作った。
つまり生命誕生時の地球をシミュレーションしたのだ。
すると放電を繰り返すうちに、なんとアミノ酸や、核酸の材料の「塩基」が生成されたのだ。 現在では、原始の大気の主成分は、ミラーが仮定したメタンやアンモニアではなく、化学反応しづらい二酸化炭素や窒素であると考えられてはいるが、単純な化合物が、複雑な化合物へと進化することが実験で実証された功績は大きい。
また反応しづらい二酸化炭素や窒素も、宇宙からの放射線「宇宙線」を当てればアミノ酸が誕生することが確認されている。
かつての大気は紫外線(赤外線に比べて化学反応を促進する影響が強い)を遮断するオゾン層なんてハイカラなものはなかったから(あれは生物が作った)、化学進化の原因を放電から宇宙線にすればいいわけで、化学進化が現在反証されたというわけではありません。
有機物宇宙起源説
アミノ酸や核酸の材料(塩基)は、原始地球の大気と宇宙線で生み出すことができることを見たが、なんとそのような生物の材料は宇宙線どころか、宇宙から地球に飛んできたという供給ラインも考えられている。
どういうことかというと、NASAなどの研究報告によると、隕石や彗星に結構複雑な有機物が含まれていて、それが地球に生命の材料を提供したというのだ。
良く考えれば、宇宙線によって化学反応が促進されるならば、宇宙に有機物が存在しても何ら問題ではないのかもしれない。
特に宇宙での有機物のメッカは、恒星(太陽や星座のように自分で燃えてる星)が生まれるゆりかご暗黒星雲だという。
宇宙生まれのアミノ酸や塩基が、隕石や彗星によって運ばれて地球と言うフラスコに入ったのかもしれない。
熱水噴出孔
そのほとんどが水でできている生命は、「海」と言う水の入ったフラスコの中で生まれた。
物質の運搬、タンパク質をいい感じに溶かして化学反応の円滑化、比熱が大きい(温まりにくく、冷めにくい)ことによる急激な温度変化の防止と、使い勝手のいい媒体である水がなければ、生命は当然生きていけない。
だから、有機物は宇宙からも来てても、生命のふるさとは水のある海であることは疑いようもない。
しかし海は広いな大きいな。
海のどこで生物が誕生したかと言えば、これまた「母なる海」と言う一般的なイメージとは程遠い熱水噴出孔(ブラックスモーカー)と言う究極的に過酷な場所である。
熱水噴出孔とは、地球の熱(地熱)によって超高温に温められた熱水が海底から噴出している煙突である。
この海底の煙突はチムニーと呼ばれ、高さ数10メートルに及ぶものもある。
ぱっとみ地獄絵図のような熱水噴出孔だが、こんな高熱の場所でも、けっこう平気で生きているモノ好きな生物(ジャイアントチューブワーム、コシオリエビ)もいる。
それもそのはず、考えようによってはここは生物のオアシスなのだ。
まず熱と言うエネルギー源があるし、熱水にはアミノ酸などの有機物の材料(メタンやアンモニア)が含まれている。
さらにここには鉄やマンガンと言った金属鉱床があり、ハイテク機器には欠かせない高価なレアメタルだってある。深すぎて(水深2500メートル)持ってこれないけど。
これらの金属イオンは、化学反応を促進する触媒として働いてくれる。
さらに水深3000メートル以上深い所の熱水噴出孔では、熱水の温度は400度になり超臨界状態になる。
小学校などで「水は100度で、気体の水蒸気になります」と教わったが、実はそれは1気圧の場合の話で、圧力が低いと水は100度以下で沸騰し(だから富士山で米を炊くと失敗しちゃう)、逆に圧力が高いと100度以上でも沸騰しない。
超臨界状態の熱水を噴射する熱水噴出孔は、ななななんと気圧換算で218気圧、熱水の温度は374度以上である。
超臨界状態の水は、もはや普通の水とは一味違った性質(液体でも気体でもない)をもち、イオン化傾向の最後尾にいる腐食に強い銀、白金、金をも酸化させてしまったり、水の分際で油と混じったりする恐るべきリーサルウェポンだ。
超臨界状態の水は、水を加えて化合物を分解する加水分解もするが、逆に、水を奪ってくっつける脱水縮合もやっちゃうらしいことが、近年の研究でわかりつつあるらしい(「海洋研究開発機構 横浜研究所 (2006年)」)。
「それがなんだ」と思うかもしれないが、実はアミノ酸同士がつながるペプチド結合は、この脱水縮合という結合パターンで、ぶっちゃけこれは水の中では非常に難しい。というか無理。
でも超臨界状態の水では、アミノ酸がくっつくことが実験で報告されている。その点においても熱水噴出孔が、生命のおふくろである可能性は高いのだ。
RNAワールド
ここまでの話をまとめると、最初はアミノ酸や塩基などの低分子有機物だけがあったんだけど、熱などのエネルギーにより、そっから、RNA、DNA、タンパク質などの高分子有機物が作られたという流れになるが、じゃあRNA、DNA、タンパク質のうち一体どれが一番最初にできたんだっていう話にもなる。
RNAは所詮コピーで、原版のDNAあってのものだし、DNAもなんだかんだでタンパク質を組み立てる設計図にすぎないから、肝心のタンパク質がないとどうにもならない(そもそもRNAもDNAも酵素がないと作れない)、タンパク質も触媒作用とか色々すごいけど、その設計図であるDNAがなければ合成できない。
こうなると、どれかがひとつあってもどうにもならない感がすごいが、最近ではRNAが一番最初に出現したんじゃないかというRNAワールド説がもてはやされている。
その理由は、リボザイムというタンパク質的な触媒作用があるRNAが発見されたからである。
つまり最初はこのリボザイムが遺伝情報と酵素作用の両方をやっていたんだけど、その後、遺伝情報の記録の方はDNAに、酵素作用の方はタンパク質に譲っちゃって、自分はただのコピーでいいっすと、一線から身を引いちゃったのだと考えられている。
連続共生説
真核細胞とは、核と細胞質が明確に分かれていて、動物や植物、菌類、原生生物など、原核生物を除くほとんどの生物が持つ細胞で、最も古い真核細胞の化石は、21億年前の地層から発掘された。
真核細胞っていうのは、細胞質にミトコンドリアとか葉緑体とか様々な細胞小器官を持っているため、原核細胞に比べてずっと構造が複雑で、これが一度に出来上がったと考えるのは難しい。
そこでマーギュリスは、真核細胞はもともとは原核細胞で、彼が海を遊泳する別の原核細胞を飲み込んじゃって、合体したんじゃないのかしら?(この人女の人)と考えた。
つまり今では細胞小器官に成り下がっているミトコンドリアも葉緑体も、もともとはそれぞれ別の独立した生物で、そのためこいつらは体細胞とは異なる独自の遺伝情報を持っているというわけ。
この説の根拠はもう一つあって、ミトコンドリアや葉緑体には二重の膜がある。なんで膜が二つもあるんだ、いらねえだろって言うと、ひとつはミトコンドリアたちの膜で、もうひとつは彼らを取り込んだ細胞の膜って考えれば腑に落ちる。
おそらく、ミトコンドリアは原始的な好気性細菌、葉緑体は原始的なシアノバクテリアで、自分の遺伝情報を中央(現在の核につながる部分)に集めた細胞に、サラリーマン金太郎的に吸収合併され、現在の形の真核細胞になったと思われる(読んだことないけど)。
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